ハウスメーカー3社を手玉に取った家族経営工務店の役員

今日のコラムはいつもと全くテイストの異なる内容でいきます。
題名を見ての通りの突っ込んだ話ですが、いろいろな住宅会社の現場に入り込むと面白い事件に遭遇します。
ただ、ちょっとしたことであれば問題ないのですが、さすがにこれはどうなんだろうというひどい話。
業務妨害で訴えてもよいほどだと私は思うのですが、皆さんはどうお感じになるでしょうか。

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登場人物

・家族経営工務店役員Aさん
・ハウスメーカーB社
・ハウスメーカーC社
・ハウスメーカーD社(担当F君)
この4社4人に私を合わせた5人が登場人物となります。

あるときふらりと展示場にやってきたAさん

少し前とだけ明かしておきますが、ある時総合住宅展示場にAさんが一人でふらっとやってきました。
接客に出たのはハウスメーカーD社の若手営業マンF君。
接客の様子は関知していなかった私ですが、1週間後の個人面談でこんなやり取りをしました。

私 「F君の先週はどんな感じだったかな?」
F君「3人の方を接客しましたがAさんと次回のアポが取れました」
私 「1件のアポだ。よかったじゃない。Aさんのアンケート用紙
を見せてくれるかな?」

アンケートをざっと見ましたが、特に問題ないし建築希望時期も比較的早く土地も持っているという内容。
悪くありません。具体的な指示は直属の店長に任せて、そのときはそのままとしました。

第1回目の折衝

F君は予定通り5日後に再びAさんと展示場で会いました。
要望ヒアリングです。
その内容をざくっと私も報告書を見て把握していましたが、このときもなんら不審な点はありません。
競合は当然あるものとして、ひとまずはヒアリングをしないと話は進みませんので。

さらに5日後。
F君は出来上がった図面と見積もりを準備してAさんと三度会うことに。
この時は私展示場にいたので、折衝が終わったら直接様子を聞こうと待っていました。

「なんか変だな・・・」

私 「Aさんは会社員となっているけど勤めはどこ?」
F君「そこまで聞いてないのですが・・・」
私 「とりあえず自宅の住所をグーグルで調べてみよう」

こうして住所を調べたのですが、ここで最初の疑問が発生しました。
その住所は「有限会社〇〇工務店」となっていたのです。
小規模なおそらくは家族経営と思われる工務店ですが、Aさんはそこに務める従業員かもしれません。
ところが、Aさんの苗字は〇〇工務店と同じだったのです。
こう考えると次のような仮説が成り立ちます。

ハウスメーカーの図面やプランをパクリに来たのか?

自分の家を本当に建てるにしても、家族経営の小規模会社なら自社工務店で建てるのが普通。
ですから、自社の設計力やデザイン性に自信がないので、ハウスメーカーに無償で図面を描かせてそれをパクるつもりでは・・・
こう思ったわけです。

もしくは建築予定そのものがないのにそれらしく振舞い、プランや見積もりを盗むのが目的ではないいかとも想像できます。
ただ、100%そうとは断言できません。

ある地場有力工務店であった話ですが、来場アンケートに【勤務先は〇〇工務店】と記入したお客さんがいました。
営業マンは当然それについて聞くわけですが、とうのお客さんは「はい、そうです。普通であれば勤務先の工務店で建てますけど、私の妻が〇〇工務店はおしゃれじゃないから絶対に嫌だって言うのですよ(笑)」とのことで、この有力地場工務店と契約をして家を建てたのです。

ですから、勤務先が工務店だからと言って、一概におかしな話だとも言えないのです。
しかし、Aさんはサラリーマンではなく、その工務店の家族の可能性が高いと推測されましたので、自宅をハウスメーカーで建設するのはどう考えても不自然でしょう。

その後の経過

支店長の指示で折衝はそのまま継続

営業担当のF君とAさんとの間でこんな会話がありました。

F君「〇〇工務店にお勤めなんですよね?」
Aさん「はい・・・」
F君「そうですか・・・では、ご要望を詳しく伺いします」

F君もなぜかそれ以上の話を突っ込んで聞かなかったとのこと。
この話は支店長にも上がったのですが、支店長も「そのまま話を続けて見ろ。どうなるかおもしろいじゃないか」との指示を出して、なんとも奇妙な折衝があと3回続きました。

「折衝空間が何とも言えない重い空気なんですよ(笑)」

F君の感想なのですが当たり前です。
営業マンであるF君は不信感をもって接客を行い、F君が不信感を自分に抱いていることを明らかにわかったうえで芝居を続けるAさん。
通常の折衝でも客と営業は腹の探り合い。
それは普通ですが、この時の客と営業は別の意味での腹の探り合い。
でも、表面上は一般的な折衝の体を保ちつつ話は進んでいったのです。

折衝の結果はどうなった?

この表な折衝を3回繰り返し、それなりに吟味された図面が出来上がりました。
見積もりも完成。
それをセットにしてAさんに提出したところ「少し検討させてほしい。また連絡します」が最後のやり取りで、それ以降は音信不通。

結論はこうでした

Aさんの素性

ここまで読んでもらえばお判りだと思いますが、Aさんは地元の零細工務店の経営者家族だったのです。
しかも、この会社のれっきとした役員にもなっています。

この場合、どう考えても自社以外で自宅を建築することは考えられません。
一般社員であればありえます。
それにしても比較的規模がある工務店なら理解できますが、家族経営に近い小規模工務店ではやはりありえない話でしょう。

Aさんの狙いは何だったのか?

問題はこれです。
ここからは推測になりますが、Aさんは家族経営の工務店として、ハウスメーカーがつくるデザイン性の高い設計と見積もり内容を盗みたかったのでしょう。
また、図面だけではなく、それなりにプレゼンテーションも綺麗に作りますので、そのプレゼンテーションノウハウもほしかったのでしょう。
ハウスメーカー側としては腹立たしい限りですが、諸状況を分析するとこの可能性が最も高いと言わざるを得ません。

競合ハウスメーカーがあった

話はこれで終わりません。
Aさんは同じような話をB社、C社にも持ちかけてそれぞれ折衝していたのです。
F君がB社の営業マンと顔なじみということもあり、Aさんのことを雑談交じりで話したところ、B社でも折衝をしていたことが判明。
さらには、B社の担当営業マンの情報で別のC社とも話していたこともわかったのです。

B社とD社(F君の会社)では要望が全く違っていた

きわめつけはこれ。
B社とD社とも折衝をしていたAさんですが、話ていた家に対する要望が全く異なっていたのです。
簡単に言うとB社には40坪の2階建てが欲しいと伝え、D社には3階建ての50坪がいいと要望を出していたわけです。
2社3社と相見積もりを取るならば、それぞれの会社には同じ希望の間取りを伝えるのが当然でしょう。
それが全く異なった要望を伝えて図面を描かせているのです。

これで決定的でしょう。
C社の情報はないのでわかりませんが、おそらくは3社に全く別の要望を出して、図面と見積もりを出させたのだと思います。

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まとめ

主人公のAさんもたいした神経をしていますよね。
どう考えても素性がすぐにばれてしまうと本人も分かるはずなのですが、それをものともせずに突撃してきたのですから。
もう少し偽装工作をすればいいのにと思ってしまいましたがね(笑)

ここまでやるケースはまずありませんが、調査会社が依頼を受けて潜入してくることは十分にありますし、実際の話も知っています。
探偵業が合法的に成り立っているわけですから、この程度の調査は想定内でしょう。それにしても驚愕の事件でした。

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