こんな建売現場をあなたならばどう売るか?

建売現場での接客は新築住宅会社だけではなく、不動産の方々も経験することですので、今日のコラムはすべての方の参考になるものだと思います。
23年間にわたって新築営業コンサルティングを行っていますが、接客指導の基本は接客現場を見ることです。
昔と今とで違うのはその見方。
現場で張り付きつかず離れずで観察するか、ビデオやカメラを通じてチェックするのかの違い。
やっていることは同じですが、受注アップにはとにかく接客を見るのが一番の手法だと確信しています。

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「キッチンの高さが私には合わない!」

2021年6月6日に私の目前で奥さんは叫んだ

某県の建売現場。
全部で8区画あり残るは1区画。
営業としてはもちろんですが、経営陣としてもどうしても早く売りたい案件です。
早く売れてくれないと次の開発にも取り掛かりにくいものですが、そんな現場に午後2時に到着した私。
当番の若手女性営業がいたのであれやこれやと雑談をしていたところに、30歳の中堅男性営業マンが顧客を連れてやってきました。

新規のお客さんを連れてきて建売案内をするのでしょうが、リビングに入りキッチンの前に奥さんが立った瞬間「キッチンの高さが私には合わない!高すぎるよこれ!」と叫んだのです。
“叫んだ”は大げさな表現ではなく、本当に叫んだのです(笑)

奥さんの身長はざっと見た感じでは150cmを少し切れるかどうかという小柄で華奢な体系。
一般的なキッチンの高さは85cmですから、150m程度の身長である奥さんにとっては高いのは当然。
傍から見ても「これでは疲れちゃうちょな・・・」とすぐにわかりました。

奥さんの身長には注意を払おう

この事実から営業テクニックが一つ浮き上がってきます。
注文でも同じですが、特に建売住宅を案内する場合は【奥様の身長が低めの場合は応酬話法を準備しておく】ことが要求されます。
低身長の奥さんが建売物件をたくさん見ているとします。
そのすべてのキッチンの前で「圧迫感がある。もっと低いキッチンってないのかな?」という思いを抱いてると想像できるからです。

具体的応酬話法はどうすればいいのか?

2つ考えられます。

①厚めのキッチンカーペットと厚めのスリッパを用意する

説明は不要でしょう。
この2つを組み合わせれば3~4cmを稼ぐことが可能です。
わずかな差ですが、奥さんが「随分違いますね」と言ってくれる可能性が出てきます。

②「横に長い踏み台を設置したら契約してくれますか?」

もちろん社長の決済が必要ですし、その場で断言はできません。
しかし、建売の場合はこのトークを覚えておくと便利。
できるかどうかは別にした仮定の話です。
いわゆるテストクロージングという話法ですが試してみましょう。

ここではキッチンの高さでしたが、リビングに中途半端な壁や仕切りがあり「この壁がなければいいんだけどな」とお客さんが言ったらすかさず「この壁を取ったら契約してくれますか?」と切り返すのです。
ところでこの時の営業マンはどう反応したと思いますか?
奥さんの「キッチンが高い」に対して「そうですね・・・」といって終了(笑)これではだめです。

「なんか臭いね?」

何やら臭気が・・・

これは私も驚いたというか困惑しました。
この建売現場には4~5回足を運んでいますが、いまだかつてこんな臭いを感じたことがありません。
豚舎というとオーバーですが、なんとなくそれに近いような臭気がしたのです。

この時も別のお客さんがいたのですが、ご主人が「なんか臭いね?」と話すのを目の前でしたのです。
私は外部の人間ですから知らん顔をしながら明後日の方向を向いていたのですが、困ったのは営業マン。
「あ・・・たしかに臭いますね。でも、私もこのようなこと初めてなのですが」
私が営業でもこう対応するしかありません。

この時のお客さんも決まりませんでしたが、後で営業マンに聞いてみても全員が「そんな臭いを感じたことはありません」と口をそろえて言うのです。
これは完全な事故。
防ぎようがありませんでした。

筆者の現役時代にも同じようなことを経験しました

しかし、私の現役時代にも同じようなことがありました。
県の分譲地があったのですが、開発したのは冬。
ところが、分譲販売が佳境に入ったのは夏の入り口。
冬には全く気付かなかったのですが、夏になると遠くにある養豚舎の影響か微妙に臭うのです。

これは風向きが影響していました。
分譲地の南に養豚舎があったので北風が吹く冬は問題なかったのですが、夏になって南風になったときにその影響が出たわけです。
ただ、微妙と言えば微妙でしたし、臭わないときは南風でも問題なかったこともあり無事完売しましたがね。

駐車場の前に大きな標識

市が所有する大きな矢印が敷地の前に

別の分譲地です。
分譲地の前は4m道路なのですが、そこから南に伸びる道から3mに狭くなるのです。
その急減する幅に注意を促すために、縦横が30㎝×60㎝もある大きな黄色い矢印が立っているのです。

この矢印が邪魔なんですよ。
もちろん敷地にはかかっていませんが、敷地の端に車を止めようとバックで入ると、車体をこすりそうなくらいにぎりぎり。
実際に私はレンタカーを借りて現地に行きましたが、ミラーをぶつけました。

また、幅員減少のせいで右から走ってくる車を視認するのが非常に難しい構造となっています。
また、どういうわけかミラーもない状態。
こういうのは営業マンとしても頭を抱えてしまいます。
少なくともこの矢印や幅員減少にかかる問題点は、かなりのストレスになるのは事実。

マイナス50点にプラス80点を加算すればトータルではプラス

このような建売販売のコツは、マイナス点はマイナス点として認めたうえで、それを大きく上回るプラス点を探して提案するしかありません。
この分譲地の問題は道路ですが、小学校区は地域でも評判の学校ですし治安面も極めて良好な場所としうて知られています。
さらには徒歩圏に大型スーパーがありコンビニはもちろん、地元で有名な由緒ある神社まであります。
この神社では夏と秋に大きな夏祭りもあるのですが、そこにも3分程度で行けます。
このようにプラス面をどんどん上げていき、それに価値を見出す人にしっかりと営業を掛ければよいのです。

2階からは火葬場の煙突が見えるなどの分譲地

これも実話ですよ。
関東地方のある分譲地ですが少し古い話です。
私の手元には売れる前の現地の撮影ビデオもしっかり保存してありますが、表題のようにこの分譲地は問題点を抱えていました。

①火葬場の煙突が見える
②家のすぐ裏に高速道路を建設中

火葬場だけでもインパクト大ですが、2階の子供部屋から見下ろすとなんと高速道路を作っている最中だったのです。
いい場所にあったのは事実ですが、さすがに火葬場の煙突を見るとほとんどのお客さんが「ちょっとな・・・」と断念。
まぁ、それはそうですよね。
理解できます。

これをどう売ったのか?

しかしながらこの分譲地は売れたのです。
その答えは【3台止められる駐車場】でした。
この地域のニーズを開発前にしっかり調べてあったのですが、3台車を持っている家庭が多く、当然ですがこの条件に合う土地は人気となります。
しかし、実際には3台止められる分譲地はなかなかなかったのがこの時の現状だったのです。

この状況を踏まえたうえで【駐車場が3台分】を徹底的に宣伝してアピールしました。
もちろん、火葬場と高速道路はマイナスポイントであり全員が気にしたのですが、そのマイナスポイントを【3台車を止められる】が上回ったということです。

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森 雅樹(もり まさき)は23年間のキャリアを通じて、多くのハウスメーカー様に向けて営業指導を行ってまいりました。

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まとめ

分譲地は流通の土地に比べれば決めるのは簡単です。
そこに建物がある建売であっても、ニーズががっちりはまれば簡単に売れます。
しかし、今回のような難題を抱えた建売分譲地は、なかなか売れずに一悶着あるのが普通のこと。
簡単な建売はいいとして、このような難しい分譲地の販売事例にも数多く私は立ち会ってきました。
難しいならば難しいなりに、みんなで知恵を絞って考えればおのずと解決策が見えてきます。

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