【不動産営業】トークスクリプト必要性と作り方【例テンプレあり】

トークスクリプトとは、営業活動に際して顧客とのコミュニケーションの道筋を示す、いわば台本のようなものです。

自分から何を発信したらいいのか、あるいは顧客の投げかけに対してどのような返答をしたらよいのかをあらかじめ想定することで、営業の成約率を上げたり、ミスを犯すリスクを減らすことができます。

その他にも様々なメリットがあるトークスクリプトについて、「なぜトークスクリプトが必要なのか」と「何を心がけながらトークスクリプトを作成するのか」という点について徹底解説します。

最後に無料でダウンロードできるトークスクリプトも掲載しておりますのでぜひご活用ください。

なぜトークスクリプトが必要なのか

  • 営業の品質安定化につながる
  • 営業活動と教育に取り組みやすくなる
  • ミスに対する改善がしやすくなり、失注を減らせる

1. 営業の品質安定化につながる

営業用のトークスクリプトを作成することで、組織全体としての営業活動による提供価値の質を安定させることができます。

営業活動とは、顧客が商品やサービスを購入することを目標に、自分の持つリソースを駆使しながら相手との会話を図るものです。

よって個人がこれまで過ごしてきた環境によりコミュニケーション能力に差があるため、営業活動の能力にも差があるのは必然と言えるでしょう。

営業能力に差がある状態は各個人の間に競争を生み、それが長期的な営業品質の向上につながることは間違いありません。

しかしながら競争環境を確保する一方で、会社の信用力を損ねないためにプロとして提供する営業品質の足並みは揃える必要があります。

トークスクリプトを作成することによって、「前提の説明などの必要事項に関して担当者によって趣旨が異なる」などのミスを未然に防ぐ効果が期待されます。

最低限の営業品質ラインを確保することで、競争環境を確保しながらも顧客からの信用を損ねるリスクを減らすことができるでしょう。

2. 営業活動と教育に取り組みやすくなる

トークスクリプトがもたらす効果として2つ目に挙げるのは、営業活動とその教育に取り組みやすくなる点です。

不動産の取引は一般消費者が消費する財の中でも最も高額なものを扱うため、これを仲介するためには専門的な知識の取り扱いが必要になります。

営業に挑むにあたって、多くの新人は不動産業界における専門知識をインプットすることでしょう。しかしながら実践環境を想定していない状態で身につけた知識を本番でも卒なくアウトプットするのは非常に困難です。

そのためトークスクリプトをあらかじめ用意しておくことで、本番の全体的な流れを実際に想定しながら商談のコツや知識を身に着けることができます。さらにトークスクリプトに合わせてロープレを行うことによってより実践的な知識の読み込み速度を速めることができ、教育の質改善につながるでしょう。

また、教育の質と速度が向上すれば、社内の営業人材が増えていくので、今まで以上に力を入れた営業活動を展開することができます。

3. ミスに対する改善がしやすくなり、失注を減らせる

どんなに綿密な下準備をしたとしても、営業活動において失注はつきものです。

すべての営業マンはこの失注確率を減らす努力をしています。

しかしながら前回の営業活動を顧みず、自己流で改善を行い次の営業に赴くという人も多いのではないでしょうか。

確実に前回からステップアップするためには、営業活動を顧みる「復習」の作業が必要です。そしてこの復習を行うときに役立つのがトークスクリプトです。

営業における一連のフローを体系的に言語化していれば、どこに問題があったかの仮説をスムーズに構築することができるため、次回の営業の際にその仮説を検証することが可能になります。

トークスクリプトがない状態で改善を行うよりも課題のボトルネックを分析しやすい点は非常に大きなポイントと言えます。

トークスクリプトを作る際に心がけること

1. ゴールから逆算し、全体像の設計を行う

まずは自分が取り組む営業活動のゴールを明白にしましょう。その際にぼんやりとした言語で表すのではなく、より定量的に設定することが重要です。定量的な目標があればどこからどこまでのトークスクリプトが必要かが見えてきます。

営業の究極の目標といえば、顧客の獲得や案件の成約になるでしょう。しかし、これをより深く掘り下げることによって、この目標が到達したか否かを判断する基準を設定していきます。

そのためには、上述のようなぼんやりとした目標に対して、いつまでに?なぜ?どのように?といった問いを投げかけ、その答えを明白にします。「1か月の営業日で、入社してから半年の社員が、電話で400件のコンタクトを取り、5件の案件を受注する」といった具合に定量的なゴールを設定していきます。

こうすることで、例えば「ひと月の営業日で400件のコンタクトを取るには1日20件のコールをしないといけないので、新人が1日当たりに電話営業に充てられる時間を考えると8分程度のトークスクリプトがベストだ」といった具合に、トークスクリプトの下地の設計が見えてきます

2. テンプレなどを参考に考えうるすべてのパターンを構造的に記載する

下地の設計が終わったら、具体的なトーク内容を考えていきます。

ここで注意すべきなのは、なるべくイレギュラーを減らすということです。

トークスクリプトを利用しながら営業活動をしている際に想定していない質問が投げかけられると、思考を働かせるモードになっていないケースが多く、言いたいことが言えなかったりミスに繋がってしまうことがあります。

このような状況を防ぐためにも、前例として既に挙げられる項目は全てトークスクリプトに盛り込みましょう。

また、情報を盛り込みすぎて本番環境で項目を見つけらないという本末転倒な事態を防ぐためにも、誰でも見やすいように情報を構造的に記載しましょう。

ただし、イレギュラーを全くなくすということはできません。

テンプレを参考にした場合記載されていないパターンは数多くありますし、複数の情報を盛り込みすぎてしまうといくら工夫しても見やすいトークスクリプトを作ることができなくなってしまいます。

もし想定されていないパターンが本番環境で発生したら、後日社内で共有し、トークスクリプトに盛り込むべきか否かを判断しましょう。

3. ミスや改善点を自分で発見する仮説構築力をロープレで養う

トークスクリプトが完成したら、必ずロープレを行います。

むしろロープレを行わない教育方法など滅多に見かけないので、ここで敢えて指摘する必要はないかもしれません。しかしながら誤った方法でロープレを行ってしまう人がいるのも事実なので、なるべく目標達成に繋がるロープレについて説明します。

結論から言うと、ロープレを通じて対象者が身に着けるべき技能は、ミスを犯さない完璧な営業トークではなく、本番環境で自分を俯瞰することでミスを発見したり、質の改善に繋がるささいな気づきを得る(敏感になる)能力なのです。

あくまでもミスを犯さないトークを読み込んだり、暗記するといった作業は個人でできるので、時間の限られた他の社員を巻き込んでまで行う作業としては機会損失が大きいです。ロープレを行う際は、(ミスがあった際に)どこがミスだったか、どこを改善すればより良い営業になるのかを自分で気づき、仮説を立てる力が養えるように心がけましょう。そのため教える立場であれば、何から何まで指摘するのではなく、なるべく自らの頭でミスや改善点を発掘させるように工夫するべきです。

4. PDCAを回し、逐一改善する

ロープレによってミスや改善点に対して敏感に感じる癖が十分に備わったら、本番環境でトークスクリプトを使いながら営業活動を行いましょう。

その時に心がけることはPDCAを回すことです。

より具体的にいえば、「定めた目標に向けて行った行動に対して、構築した仮説を元に改善する」ということです。P(計画)D(実行)C(評価)A(改善)において、Pの部分はすでに1.において行っている通りです。

ここはDの部分にあたる作業ですが、やることは3.のロープレで行ったことと同じです。

自分のトークを常に俯瞰的に見つめ、なるべく批判的な視点で気づきを得ましょう

気づいたことに対し、「こうしたら目標を達成できるのではないか(あるいは目標を引き上げられるのではないか)」という仮説を立て、次回の営業に反映させましょう。

もし仮説が確からしいと思えたなら、自分なりにトークスクリプトを改善していきます。仮説を検証する段階では、普段使っているトークスクリプトがアナログ媒体であれば付箋などに改善点を張り付ける、デジタル媒体なら別色の文字で記載しておくといった工夫をするとよいでしょう。

現状のトークスクリプトに満足するのではなく、常に改善しながら自分にあったオリジナルを作り上げることで目標を達成しましょう。

不動産営業トークスクリプト”例テンプレ”を無料配布

トークスクリプトは以上のようなフローと心がけによって作成するとよいでしょう。上記にも記載がありますが、まったくゼロから作ると対応できないパターンも多く出てきますし、どのように情報を整理すればよいのかわからないかと思います。

そのため、以下のような既存のトークスクリプトを活用し、あくまでも参考にしながら自社にとって最適なものを作り上げるとよいのではないでしょうか。

ここでは上述のポイントを抑えるにあたって参考になる無料のトークスクリプトをご紹介します。

『訪問査定アポイント取得トークスクリプト』

不動産素人でも訪問査定のアポが取れるよう組み込まれたトークスクリプトです。自ら宅建士として活動してきた経験をもとに個人や法人に対するコンサルタントを行う印南和行氏が、一括査定から収益を上げ続ける方法を書き上げました。

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『不動産素人でもアポが取れる!トークスクリプト』

初期対応のコールセンターサービスを運営する弊社がこれまでに対応した実績をもとに、徹底的に体系化して完成させたトークスクリプトです。

不動産会社が初期対応から実査に繋げる割合は約7%と言われています。その中で本トークスクリプトをそのまま利用した平均実査率の実績が20%となっています。

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まとめ

不動産トークスクリプトの必要性と作り方いかがでしたでしょうか。

トークをテンプレ化することは会社の安定した売り上げに影響します。

これまで活用していなかった方は是非トークスクリプトを活用してみてください。

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