アフターコロナで不動産営業マンがとるべき3つの戦略シナリオ

コロナウィルスの感染拡大がひと段落し、不動産業界でもアフターコロナに向けた対応がはじまりつつあります。

感染拡大期には、オンラインでの営業への対応に追われたり、マンションの内見キャンセルが相次いだり、営業マンの皆さんは苦労の連続だったと思いますが、そろそろアフターコロナに向けて動き出さなければなりません。

2次流行が予想されるなど経済の先行きが不透明な状況ではありますが、多くの不動産投資家たちが恐る恐るでは次の物件購入に向けてを物色をはじめています。

幸いなことに各種調査や統計を見る限り、不動産そのものの価格への影響は限定的ですので、あとは営業マンがいかに投資家たちの気持ちを動かすことができるかにかかっています。

コロナ渦が落ち着いたアフターコロナの時代に向けて、不動産営業マンがとるべき営業戦略について3つのシナリオをご紹介します。

執筆者紹介
新卒で投資顧問会社に勤務し、顧客向けの投資レポートの執筆や金融商品の開発などに従事したのち、フリーライターとして独立。
投資用不動産や個別株式など特定の金融商品にこだわらず、幅広い投資に関する記事を執筆。
外資系金融機関の日本進出をサポートするなど、金融業界のマーケティング戦略パートナーとしての業務も行う。

数十年に一度の超好立地の「店舗売却物件」に狙いを定める

コロナウィルス対策として実施された外出自粛などの政策によって、直接的なダメージを受けているのが飲食業界です。

このため、過去数十年間ほとんど売りに出されるようなことが無かった超好立地の店舗が、いきなり売却物件として出てくる可能性が大いにあります。

現在の状況では、店舗物件のリスクの高さが目立っているため、価格の下落幅も一時的に大きくなることが予想されており、平常時には買えなかった物件が安く出回る可能性があります。

ここで注目すべき投資家の動きとしては、他の金融商品から不動産への資産回避の流れです。

実態のない金融商品では、数十パーセント規模の価格下落が状態化しており、今後の推移も不透明であるため、改めて不動産投資に目を向ける投資家が数多くいます。

年間ベースでは10%程度の上下は当然である市場を見てきた投資家にとっては、ミドルリスクミドルリターンのマンション投資には魅力を感じません。

店舗物件がハイリスクであるという認識は、不動産業界のなかでの常識であって、金融市場全体で見れば決してハイリスク商品ではありません。

不動産投資が未経験の投資家には、あらゆる知識をゼロから伝える必要があるため、営業マンとしては大変な部分もありますが、信頼を勝ち取ることを最優先として営業を行ってください。

「数十年に一度」というような希少価値の高い物件は、営業マンにとっても非常に売りやすいものでしょう。

投資家たちが注目する「中古マンション」の底値を狙う

中古マンション市場では、最大5パーセント程度の価格下落によるコロナウィルスプレミアとも呼べる市況の流れが予想されます。

ただし、あまりにも多くの不動産投資家が価格下落への期待感を持っているため、下落の幅は限定的であり、地域や物件タイプによっては全く下がらない可能性もあります。

コロナウィルスの自粛期間を通じて、「誰しもが住むための不動産は必要である」という居住用不動産の安定感が再評価されたことも相まって、中古マンションへの投資を改めて検討する方も増えてくることでしょう。

中古マンションの売買において営業マンに求められているのは、底値のタイミングを逃さないための幅広い情報の提供です。

現在の状況下で不動産の購入を検討する顧客は、ニュースなどの目先の情報に惑わされず、自分なりの分析や哲学に基づいて投資活動をする方ばかりです。

不動産のプロとして、投資家の情報収集能力を上回る確かな情報提供を心掛けてください。

やりとりを行う情報量が多くなりますので、電話やアプリに加えて、メールによる情報提供が好ましいです。

営業マンにとって都合の良い情報だけではなく、不動産に関するネガティブな予想も含めて提供することで、顧客からの信頼が高まるという事実を忘れないようにしてください。

多くの投資家が底値を狙っているという環境は、不動産営業マンにとっては非常に好ましい状況です。

供給の遅れで品薄必至の「新築マンション」を積極営業

不動産市場のなかでコロナウィルスの影響を最も強く受けそうなのが、東京都内を中心とした新築マンションの供給です。

建材や資材、作業員の確保が十分に進まないために、多くのマンションで建設完成予定日を延長しています。

また、東京オリンピックの延期によって、跡地利用を想定していた物件では1年以上の延期が決まっているケースもあります。

もともと成約率が高く好調だった市場ですので、新規供給が遅れることによって品薄感が急速に高まることは避けられません。

多くの投資家で取り合う状況になるため、物件の紹介から売買契約までの期間が、コロナ以前よりも短縮されることになるでしょう。

このような新築マンションの市場環境で営業マンに求められるのは、販売物件と購入希望者のそれぞれの情報の蓄積です。

新築マンションの販売情報を手に入れたら即座に提案できる見込み顧客をリスト化して、積極的な営業を展開しましょう。

スピード感が重要になりますので、顧客とは電話だけでなくLINEなどのメッセージアプリも活用してコミュニケーションを図ってください。

品薄な市場ほど、営業マンにとって好ましい状態はありません。

アフターコロナで不動産営業マンがとるべき戦略まとめ

感染拡大リスクや、オリンピックの開催延期など、不動産業界がコロナウィルスによって受けた影響は決して小さくありません。

このため、今後の営業について悲観的になっている営業マンも数多くいますが、俯瞰的に不動産市場を見渡せば、営業マンがとるべき戦略が見えてきます。

それぞれ情報収集力を最大の武器としながら、新たな顧客の獲得のために動き出してください。

店舗物件の解説で触れた通り、他の金融商品と比較すれば、不動産は圧倒的に価格下落リスクが低く、資産価値を持っている投資対象です。

コロナウィルスによる一連の騒動から見えてきたものは、不動産投資の底堅さや安定感ですので、自信を持って不動産の営業に取り組んでいきましょう。

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