接道要件の見落としに注意!接道しているように見えて実は無接道の敷地とは?

不動産調査で重要な項目のひとつに「接道調査」があります。

現地では、敷地が道路に接している長さの測定をしますが、2メートル以上あるからと安心してはいけません。

さらに掘り下げて調査を進めないと、実際は無接道の物件だったという事態になりかねないのです。

この記事では、接道調査で見落としがちなポイントについて解説をします。

変形敷地の接道の考え方

変形敷地や変則的な接道をしている物件の接道長さを調査する場合は、直径2メートルの大きな玉が道路から敷地内に入るかという視点で見ると分かりやすいでしょう。いくつかの事例から解説をします。

道路と接している長さが接道長さではない

たとえば、次のような敷地でみていきましょう。

接道要件,注意

この図の敷地は、一見2メートルの接道長さを確保しているように思えます。しかし、道路から敷地境界までの最短距離が、2メートル以下なので、無接道敷地として取り扱われます。

この形状だと、道路から直径2メートルの大玉を転がしても、敷地の中に入れることはできません。

接道調査においては、道路と敷地が接している長さを見るだけでなく、このように敷地が変形してる場合は、道路から敷地境界までの最短距離を計測する必要があります。

変則的な接道には、次のようなケースもあります。

接道要件,注意

たとえば、b=1.5メートル、c=1.0メートルだとすれば、道路に接している長さは、2.5メートルになります。しかし、このケースで接道長さとして認められるのは、Aの長さです。Aは約1.6メートルになりますから、無接道敷地として取り扱われます。

路地状敷地は最小幅員が接道長さになる

次に路地状敷地のケースをみていきましょう。路地状敷地では、道路と接している長さだけでなく、路地状部分の幅員も重要なポイントになります。

たとえば次のケースは、道路と接する路地状部分は2メートルありますから、一見接道義務を確保しているように思えます。

接道要件,注意

しかし、路地状部分の幅員が2メートル以下のため、無接道敷地として取り扱われます。

路地状敷地の場合は、路地状部分がすべて2メートル以上の幅員があるか否かがポイントになります。

たとえば次の図のように、道路に接しているbの寸法が明らかに2メートル以上あったとしても、Aの寸法が2メートル以下だと、無接道敷地として取り扱われます。

接道要件,注意

また次の図のように二方向に接道している場合、それぞれの接道長さを合算することはできません。

接道要件,注意

たとえば、b=1.6メートル、c=1.4メートルで道に接しているとすると、合算すると3.0メートルになります。しかし、どちらも単独では2メートル以下であるため、無接道敷地として取り扱われます。

位置指定道路は公図もチェックする

道路調査は、現地を実測しただけでは事実が分からないことがあります。その一例が位置指定道路に接道しているように見える敷地です。

かみそり分筆に注意

次の図のように、道路から自由に出入りできる敷地があったとします。

接道要件,注意

しかし、自由に出入りできるからといって、接道しているとはかぎりません。このケースは、上部の宅地を造成するために、位置指定道路を築造したものです。位置指定道路を築造する場合、隣接する土地所有者の同意が必須なのですが、中には何度お願いしても同意してもらえないことがあります。

だからといって、いつまでも土地を遊ばせておくわけにもいかないので、位置指定道路の築造主は、他人地が隣地にならないように、5㎝~10㎝程度敷地を切り離した位置に道路を築造することがあります。この際に切り離した土地がかみそり分筆地として残されるのです。

したがって、位置指定道路との接道を確認する場合は、市役所にある道路位置指定決定図と法務局の公図を確認しないと、本当に接道しているのかの判断はできないのです。

【参考】額縁分筆にも注意

かみそり分筆とよく似たものに、額縁分筆があります。これは敷地の周囲を細い幅で分筆しているものを指します。かみそり分筆は、開発許可でよくみられ、隣地所有者の同意を得られない場合に用いられる手法です。

額縁分筆をすることで敷地境界の確定ができるので、取引自体は問題がないに思えますが、実は敷地境界で揉めていることがあり、相手方の主張が額縁分筆した箇所を超えて、さらに確定敷地に及んでいることもあります。

このため額縁分筆された敷地は、確定測量図があっても100%係争がないとはいいきれないのです。こうしたトラブルがあるので、近年は、法務局で額縁分筆が認められないことがあります。

まとめ

接道義務は、建築に関する規定の根底をなすものです。接道長さの2メートルを確保しているのかいないのかでは、土地の価値がまるで異なります。

特に変則的に道路と接している敷地においては、道路の幅員だけでなく、道路と敷地境界の最短距離を計測する必要があります。また路地状敷地では、路地部分の最小幅員を測定することを失念してはいけません。

さらに位置指定道路では、かみそり分筆をしているケースがあります。特に古い時代の位置指定道路では、かみそり分筆は比較的よく用いられていた手法です。接道調査に際しては、くれぐれも公図との照合を怠らないようにしましょう。

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