不動産業界の間違った常識のひとつに「反響は物件次第」という考えがあります。
反響の有無は、あくまで物件のポテンシャル次第という考え方ですが、この考え、実は半分正解で半分は不正解です。
確かに、割安な物件や人気物件の反響が多いのは事実ですが、そうでない物件は反響が望めないかというと、それは間違い。ありふれた物件でも広告のつくり方次第で反響を獲得することは十分可能だからです。
では、どうすればありふれた物件でもコンスタントに反響が取れるようになるのでしょう?今回はその秘訣をご紹介しましょう。
反響率を左右する3つのポイントとは?
プロの広告クリエイターが広告をつくるとき、重視している原則があります。それが「マクスウェル・サックハイムの三原則」です。
マクスウェル・サックハイムとは、1900年代前半に米国で活躍した敏腕広告マンのこと。広告業界に大きな影響を与えた伝説的な人物です。
そんな彼が長年の経験の末に導き出した広告における人間心理の原則が「マクスウェル・サックハイムの三原則」で「3つのNOT」としても知られています。
Not Read:見込み客は、あなたの広告を見ない。
Not Believe:見込み客は、あなたの広告を信用しない。
Not Act:見込み客は、あなたの広告を見ても行動しない。
つまり、不動産広告で反響を獲得するにはこの三原則を克服する広告をつくらなければいけないということ。見込み客にあなたの不動産広告を見させ、信用させ、行動させることができれば、ありふれた物件でも反響を獲得できるということです。
Not Read:見込み客は、あなたの広告を見ない・・・の壁を超えるには?
見込み客にとって広告は売り込みです。
その上、毎日大量に届けられるため、広告は捨てることが前提。そんな状況のなかで見込み客の関心を得るには、その情報が見込み客にとって価値のあるものであるというメッセージを発しなければなりません。
そこで必要なのが「キャッチコピー」。見込み客が一瞬でこの物件は私のための物件だと気づいてもらえるようなキャッチコピーがなければ、あなたの広告は即ゴミ箱行き。どんなに物件が良くても見てもらえません。
Not Believe:見込み客は、あなたの広告を信用しない・・・の壁を超えるには?
多くの人は広告は信用できないという既成概念を持っています。
そのせいか、最近では企業の発するメッセージより一般の人のレビューを参考に商品を購入する人が増えています。それだけ広告に対する信頼性は低いということ。
それを克服するには、広告に書かれた内容が真実であるという具体的な証明が必要になります。
データに基づいた数値や、実際に利用しているお客様の声、その物件を取り扱っている不動産会社の評判など、社会的な証明をプラスすることで広告の信頼性を高めることが大切です。
Not Act:見込み客は、あなたの広告を見ても行動しない・・・の壁を超えるには?
広告を見て、その物件が魅力的で信頼できるとわかっても、行動しないのが人間です。
人間は保守的な動物。差し迫った理由がなければ、行動を後回しにするのが普通です。
ではどうすればいいのか?答えは簡単です。
今すぐ行動する理由を提示すること。
人は今すぐ行動しないと物件が手に入らなくなると思えば行動するものです。
とはいえ、不動産広告の場合、誘引(あおり表現)は禁止。残り1棟、完売間近、お急ぎください、などという表現は使えません。
残り1棟ならその他の棟に済マークを入れる、第一期が完売しているなら第一期完売など、事実を淡々と提示して早く行動しないと売れてしまう雰囲気を醸し出すことです。
まとめ
ネット社会になり、不動産情報が氾濫しています。
そんな情報過多の時代に求められるのは情報量ではなく、情報の質。
まずは、見込み客の資料請求を妨げる3つの心理的な壁を取り除きましょう。
それだけで、人気物件に頼らなくても、反響を獲得することは可能。ムダな広告宣伝費を使わないで効率よく集客できるようになります。