地域密着の不動産会社が成約率の高い査定依頼を増やす方法

地域密着型の中小規模の不動産会社が、売却を検討しているお客様から、安定的に新規反響、つまりは査定依頼を獲得するのは容易ではありません。

まず、大手との競合を勝ち抜かなければなりませんし、何とか獲得できた反響も「おおよその価格が知りたかっただけ」や「すぐには売らない」など、案件化に苦戦する場面は多かろうと思います。

この記事では、そういった「売主様の集客」に課題を感じておられる方に向けて、解決策として「自社ホームページを活用した査定依頼の獲得」をご提案のうえ、解説させて頂きます。

地域密着型の不動産会社様によくある悩み

まず、地域密着型の不動産会社によくある課題を洗い出してみます。

代表的なところでは以下のようなところではないでしょうか?

  • 査定依頼の件数が安定しない
  • チラシの効果が出ない
  • 一括査定サイトの費用対効果が悪い

それぞれの課題は、一見すると全く異なる話をしているように感じられます。

しかし、根本的には同じ話をしていることにお気づきでしょうか。

いずれの問題も「査定依頼の質と量の不足」に起因しているのです。

言い換えれば、「査定依頼の質と量」を確保できれば、これらの悩みを一挙に解決に導くことができるということになります。

質と量を確保するための集客方法とは?

では次に、「査定依頼の質・量」を確保する為にはどういった手段を使うべきかを検討していきたいと思います。

不動産会社の一般的な集客方法は大まかには下記3種に分けられます。

  • 人脈…各種紹介(お客様・協力業者・士業 など)、飛び込み営業
  • オフライン広告…看板、新聞折り込み、チラシ
  • オンライン広告…一括査定サイト、ポータルサイト、自社ホームページ

これらの集客方法の特徴ですが、「人脈」については強力な集客方法であるものの、数字が読みにくく安定した件数確保が非常に困難です。

オフライン広告については、媒体の特性上、「認知の拡大」という点においては果たす役割は大きいものの、短期的な査定依頼の件数増という点においては、効果が出にくい側面があります。

恐らく、多くの不動産会社では短期的に査定依頼の件数確保を目指した時には「一括査定サイト」の活用が主流かと思いますが、一括査定サイトを活用した場合の難点は「質」の確保が難しいことです。査定件数を増やすことはできるものの、見込みの薄い客層も入ってきてしまうという経験は誰しもがあるのではないでしょうか?

ここで注目をしたいのが「自社ホームページ」の活用です。

中小の不動産会社こそ自社HPを活用すべき

ここからは、売主様からの査定依頼について「質と量」いずれもを確保するために、自社ホームページを活用すべき理由を解説いたします。

そもそも一括査定の優位性とは?

自社ホームページの優位性を検討するためにも、まずは比較対象となる一括査定サイトについて、その強みを把握しておきたいと思います。

一括査定サイトの強みは何といっても、莫大な広告費を投下することでユーザーからのアクセス数を相当数獲得していることです。閲覧者が多いので、結果的に査定依頼件数も増える構図になっています。

しかし一方で、見込みの薄い査定依頼も取り込んでしまう点は、注意が必要な施策です。

自社ホームページにありがちな課題

ちなみに皆様、自社ホームページはどのように活用されているでしょうか?

多くの場合、自社ホームページの主な役割は自社物件の情報発信ではないでしょうか。

つまり、売買であれば買主様、賃貸であれば借主様への情報発信がメインになってしまっています。

ホームページ内に売却関連の情報が少なくなっていることが多いのです。

これにより、検索サイトからも一般のユーザー様からも「売却」に注力していることは認識されにくい状況にあることが大きな問題点と考えられます。

自社ホームページは売主様集客の柱になり得る

現状、多くの不動産会社様の自社ホームページは売主様向けに構築をされていません。

その結果、周辺エリアで売却を検討されている売主様が、Web上で検索を行っても候補にならず、売主様対策が万全である一括査定サイトや大手企業のサイトに流れてしまっています。

ここに対し、適切な対策を施すことで、自社ホームページからの査定依頼の件数は増やすことが可能なのです。

自社ホームページを売主様特化にすべき3つの理由

ここからはさらに、自社ホームページを「売主様特化」にすることで得られるメリットをお伝えしたいと思います。

1.自社ホームページの物件情報は査定依頼の獲得に寄与しない

自社の物件情報は、そもそもどちらかと言えば買主様に向けた情報発信となります。

非常に多くの物件数があるのであれば、「これだけ任される会社だ」という実績のアピールにはなりますが、実際にそれだけの物件数を確保できることは稀です。

また、物件情報を掲載する場合、物件情報に変更がある度に更新をする必要がありますので、維持管理に手間と費用が掛かるというデメリットがあることも把握しておくべきでしょう。

2.売主様は会社よりも担当者を重視する

あるアンケート結果では、売主様が売却を依頼する不動産会社を選定する際の決め手として、「知名度」を挙げる方はもちろん多かったのですが、それ以上に重要視したとされているポイントがありました。

それは「担当者の対応・印象」と「査定価格含む提案内容」です。

つまり、多くの売主様は会社の規模や物件数よりも、実際の担当者の技量や、提案内容を基準として依頼先を選定しています。

であれば、自社ホームページでは「知名度」や「物件情報」よりも、売主様が重要視しているとされる「担当者についての情報」

や「自社ならではの提案」といった情報を充実させたほうが、選ばれる可能性を高められるはずなのです。

3.売主様は地元密着を魅力に感じる

売主様は検討度合いが高まり、売却意欲が高い方ほど、自身がお住まいの地域の不動産会社の情報をより詳しく調べるようになります。

「検索でとりあえず最初に出てきた会社」よりも「調べる中で見つけた地域に詳しく売却に特化している会社」のほうが頼りになりそうではないでしょうか?

何が言いたいかと申しますと、「とりあえず問い合わせる」という層は一括査定サイトからの流入をしやすく、「本気度が高いのでしっかり調べた」という層は、たとえ検索順位が多少低くとも、より地域にも売却にも強いことがわかるホームページに流れる傾向があるということです。

結論、売主様特化の自社ホームページで成約率の高い査定依頼は増やせる

今回は自社ホームページを活用し、売主様特化の情報発信をすることで、成約率の高い査定依頼を増やす方法をお伝えさせて頂きました。

一括査定サイトは非常に心強い味方ではありますが、頼りきりでは成約率を安定させることが非常に難しい側面があります。
自社ホームページの改修には、どうしてもコストはかかってしまうものの、一度内容を変更すれば継続的な効果を見込むことができる施策です。

近年では「ブランディング」と呼ばれる概念が定着してきており、自社がお客様からどのように見られたいのか、またそのためにはどういった発信をすべきか、といったことが以前にも増して重要視されるようになってきています。

今後もインターネットを通じた集客は取り組まざるを得ないものでしょう。いつかやるのであれば、今のうちに取り組んでおき、ノウハウと実績を積み重ねておくことはきっと財産になると考えます。今後の集客方法について、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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