不動産会社が物件現地看板を立てる時、どんな内容が良いですか?

不動産業界でご活躍のあなた、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。

今回は「不動産会社が物件現地看板を立てる時、どんな内容が良いですか?」というお悩みを取り上げます。

このコラムは「不動産仲介営業お悩み相談室」と銘打っていますが、本日のお悩みは建売分譲会社様にご覧頂いた方がヒントになるかも知れませんね。

不動産売買仲介会社様では物件現地看板を作成する事は殆どなく、預かった物件に「売り物件」と記載した看板を立てる(貼り付けつける?)くらいでしょうから。

建売分譲会社様が自社現場に立てる看板は、次のような看板が多いように感じます。

・社名+分譲地名+電話番号+家族の笑顔の写真
・社名+分譲地名+電話番号+現場区画図
・社名+分譲地名+電話番号+外観パース
・社名+分譲地名+電話番号+外観パース+価格(土地+建物 〇〇〇〇万円)
・社名+分譲地名+電話番号+QRコード

まぁ、こんな感じですね。

ちょっと具体的に書いてみますとこんな感じでしょうか?

・社名:梶本ハウジング
・分譲地名:Reco stage大阪北堀江
・記載文言:●憧憬の文教地区に堂々の5邸debut(家族の笑顔写真付) ●ZEH
・その他:電話番号+QRコード

いたって普通の、どこでもよく見かける建売分譲の看板です。

では、このような看板でどれだけの問い合わせを獲得出来ているのでしょうか?

今、うっかり「どれだけの問い合わせを獲得出来ているのでしょうか?」とお尋ねしてしまいましたが、本気で問い合わせを獲得しようと思って、看板を制作しているのでしょうか?

このようにお尋ねすると「何言ってるの!もちろん看板で問い合わせを獲ろうと思っているよ。実際、看板反響で成約したこともあるしね」とおりを受けてしまいそうです。
しかし、それって本当に看板反響でしょうか?

分譲現場を作る為に造成工事を始めると、近所にお住まいの方の中に「あそこで新築分譲が始まるのかな?敷地面積はどれくらいだろう?価格はいくらくらいかな?」と興味を持たれる方が一定数いらっしゃいます。

そして、そこに看板を立てれば、看板に書いてある電話番号へお問い合わせ下さることでしょう。

そのような方は「〇〇町の新築現場の看板を見たのですが、価格はおいくらですか?」等と問い合わせて下さるでしょうから、情報源は「看板」となります。

しかし、これって「看板の効果」、「看板の手柄」でしょうか?

上記のようなお客様は元々、その場所を気に入っておられたのであり、看板は問い合わせ先を知っただけに過ぎません。別に予算を組んで現場専用の看板を立てずとも、電話番号の書いたノボリ一本立てて置くだけで、反響があった可能性は高いと思います。

つまり「立地の手柄」であって、「看板の手柄」ではないと言えるのではないでしょうか?

ここで、不動産会社が物件現地看板を立てる時、どんな内容が良いですか?とご質問に対し、私の回答を申し上げます。

物件現地看板はしっかり「読み物」として充実させ、看板を見るまで新築に興味が無かったお客様でも「一度、資料だけでも貰おうかな」、「週末、モデルハウスを内覧してみようかな」と思って貰える事が重要です。

このような考え方踏まえて、再度前述の看板例をご覧下さい。

・社名:梶本ハウジング
・分譲地名:Reco stage大阪北堀江
・記載文言:●憧憬の文教地区に堂々の5邸debut(家族の笑顔写真付) ●ZEH
・その他:電話番号+QRコード

社名と分譲地名はまぁ良いでしょう。

しかし、「憧憬の文教地区に堂々の5邸debut」というキャッチコピーは如何ですか?意味は分かりますか?新築分譲地にはこのような意味不明な、イメージ先行型の詩的キャッチコピーを付けてしまい勝ちですが、もっと日本語として読ませるキャッチコピーにして下さい。

次に「ZEH」の文言ですが、これは如何ですか?

「ZEH」と大きく記載したら、エンドユーザーの心に刺さるでしょうか?

「いやいや、新築を探しているお客さんでZEHを知らない方はいないよ」との声が聞こえてきそうですね。

確かに新築を探しているお客様はZEHをご存知でしょう?

しかし、看板のターゲットは「看板を見るまで新築に興味が無かったお客様」です。ZEHなんて言葉は、見た事も来た事も無いと想定すべきです。

つまりZEHを強調したいなら、ZEHと大きく書くのではなく、「エネルギーを創る家」とか、「ゼロエネルギー・ハウス」とか、「エネルギー消費量収支ゼロ目指す家」と記載し、素人のお客様にも意味が分かる文言を採用される事をお勧めします。

それから最後に、QRコードと付ける以上は、自社ホームページ内の物件ページも充実させて下さいね。

「詳しくはホームページへ」と書いておきながら、ホームページでは全然詳しく書いていないなんて現場が多すぎますから(笑)。

又、問い合わせ電話番号の横には、必ず受付時間と定休日の記載もお忘れなく。

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