こんにちは
株式会社SHO-SANの高谷です。
工務店が集客するための方法は、下記のように複数考えられます。
・構造見学会
・資金、土地相談会
・セミナー
今回はその集客方法に着目し、
「新しい集客方法を増やすことを試みるよりも、上手くいっている施策を“伸長”させることが優先かもしれない」というお話をしていきます。
すでに一定の効果が出ている施策は“伸長”させやすい
・「相談会」にも20万円かけたけど2組しか集客できなかった
もしこのような状況になったとき、「相談会」でも20組集客できるように改善したいと考えますでしょうか?
もちろん見学会と相談会、それぞれ20組ずつで40組集客できるようになればそれに越したことはありません。しかし、
「すでに一定の効果が出ている施策」vs「ほとんど効果が出ていない施策」
では、前者のほうが圧倒的に集客数を増加させやすいと私は考えています。
すでに効果が出ている施策は、費用を増額したり回数を増やし「微調整」と「検証」の繰り返しで集客数を上げられる可能性は高いでしょう。
その一方で、上手くいっていない施策を伸ばすとなったときは、「根本的な見直し」が必要となります。
上記の例だと、2組しか集客できなかった相談会で20組集客するためには、チラシの撒き方・デザイン・テキストなどの様々な項目で大幅な見直しを要するでしょう。
改善箇所が多ければ多いほど、検証は難しくなるものです。効果が上がった場合も、効果が出なかった場合も、どの改善点が悪かったのか、もしくはどの改善点が良かったのかの判断ができないからです。
だからといって、一つずつ検証と実行を繰り返していくとなると、改善するまでの期間が長期化します。
結果として、伸び悩んでいる施策を無理に伸ばそうとすると、数字が伸びにくい上に、伸ばすまでに時間がかかるといったことが起こりがちなのです。
・「相談会」にも20万円かけたけど2組しか集客できなかった
極端言うと、上記のケースでは「見学会」と「相談会」で費用を分散するのではなく、上手くいっている「見学会」に振り切って投資し、見学会のみでPDCAを回しながら40組の集客を目指すほうがさらなる成果を産む上で早いでしょう。
伸長させるための「リスク」を考える
集客数を伸ばすためには、「検証」と「実行」が不可欠です。
現在の施策になんらかの手を加え、成果を見ながら「改善」を目指すということです。
もちろん、今の施策に手を加えれば、逆に成果が落ちてしまうことも当然ながら起こりえます。
しかし、手を加える度合いが少なければ少ないほど、そのリスクは低いはずです。
つまり、すでに一定の効果が出ている施策は、
・検証によって逆に成果が落ちてしまうリスクも低い
・手を加える度合いが少なく検証にかける予算を低予算に抑えられる
というメリットがあるのです。
先ほどの例でいうと、「20」を「40」にするリスクと予算は、「2」を「20」にする場合と比較して圧倒的に低いと考えられます。
集客は「PDCA」をいかに効率よく循環させるかが大事
集客方法を、相談会や完成見学会、構造見学会……のように分散させることは、決して悪いことではありません。
ちょうど昨今のように、コロナで突然「対面」による集客が難しくなったときには、様々な集客方法を持っておくことでリスク分散にもなるからです。
しかし明確な根拠もなく、なんとなく「様々な施策を打ち、全ての施策を平均的に上げたい」と考えられている場合には、少し原点に立ち返ってみてください。
集客は「過程」ではなく、「結果」を重視するべきものであるはずです。
ただここで言いたいのは、「過程」を見るなということでは決してありません。
過程は効率化するべきだと言いたいのです。
集客効果を高める「過程」は、「“PDCA”の循環」だとよく言われます。
・Do=実行
・Check=検証
・Action=改善
集客を延ばす上では、計画・実行・検証・改善の過程をいかに効率化できるかを考えることが重要なのです。
集客をする際は、「偏った施策」でも構いません。
「他社が見学会で成功したらしい」といっても、その施策が自社で成功するとは限りません。
そもそも、エリアや価格帯によっても、相性のいい集客方法は異なるからです。
完成見学会・構造見学会・相談会・セミナーなど、必ずしも全てを伸長させる必要はありません。
必要ないというと語弊がありますが、現状で良くできているものに工数をかけ、費用を投じたほうが結果は出やすいもの。
私は常々、集客では「最上志向(より良いものに興味関心を向け伸長する志向性)」を持つべきだと考えています。
つまり一番重要なことは、「今あるものをより良くしていく」ということ。
「他社がやっているから」「今流行りだから」以上に大事なのは、自社と相性のいい集客をすることであり、それを伸長させることです。
その結果として、集客費用の削減・費用の捻出が可能となり、新たな施策を始めたり、既にある施策を改善させたりするための元手にもなるはずです。
それでは、工務店領域のマーケティング機能発展を祈って。
株式会社SHO-SAN
代表取締役社長 高谷一起