オープンハウスの全体の売上と利益
直近3期および2021期3Qの売上高と営業利益は以下のとおりです。
プレサンスコーポレーションの連結化により大幅な業績アップとなり、売上高・営業利益は2020期通期の業績を超えています。
・営業利益:728億円(前期比89.5%増)
四半期ごとの業績としても過去最高となり、新型コロナウイルスの影響をまったく受けていないことを証明しているようです。
オープンハウスのセグメントごとの売上
セグメントは以下のとおり5つです。
2. マンション事業
3. 収益不動産事業
4. その他(アメリカ不動産等)
5. プレサンスコーポレーション
セグメント別に業績を見るとプレサンスコーポレーションの貢献度がはっきり表れています。
1Qの業績がカウントされていないなかですが、売上高の連単倍率は1.22倍となっています。
プレサンスコーポレーションの貢献度が上がると、反比例するように戸建関連事業の比率は下がります。
1Q21には78.3%だった戸建関連事業比率は3Q21では52.5%まで低下し、通期では戸建関連事業構成比は60.1%になっています。
戸建主体の業態から完全に脱皮したと言えるでしょう。
オープンハウスの短期的な戦略
2021期は売上・利益とも過去最高を9期連続更新する見通しです。
メイン事業である戸建関連事業の2021.9期の売上高予想は4,465億円であり、3Q現在の進捗率は78.5%と順調に推移しています。
プレサンスコーポレーションの予想計画は1,447億円、3Q現在の進捗率は71.5%ですが、たな卸資産が1,361億円あり計画達成はほぼ確実と言えそうです。
*参考文献
https://openhouse-group.co.jp/ir/upload_file/m005-m005_07/202108_3Q.pdf
オープンハウスの長期的な戦略
中期経営計画では2022.9期売上高8,520億円、2023.9期1兆円を達成するため、次のように定量目標を掲げています。
*()内は前年からの伸び率
1. 戸建棟数
・2021.9期:10,140棟(111.1%)
・2022.9期:11,400棟(112.4%)
・2023.9期:12,850棟(112.7%)
2. マンション戸数
・2021.9期:1,120戸(91.5%)
・2022.9期:1,250戸(111.6%)
・2023.9期:1,550戸(124.0%)
3. 人員数
・2021.9期:3,850人(133.8%)
・2022.9期:4,300人(111.6%)
・2023.9期:4,800人(111.6%)
今後はこれらの定量目標の推移についても着目しなければなりません。
*参考文献
https://openhouse-group.co.jp/ir/upload_file/m005-m005_07/202108_3Q.pdf
オープンハウスの最近のトピックス
オープンハウスの100%子会社である「株式会社おうちリンク」は、住信SBIネット銀行株式会社と銀行代理業委託契約を締結しました。
2021年8月5日、銀行代理業の許可を得て住宅関連サービスと連携させた金融・Fintech領域に参入することになりました。
電気・ガス・ネット回線などの生活インフラに関する契約手続きを、おうちリンクアプリで完結でき、家具家電を組み込むことが可能な住宅ローンの提供などをおこなっていきます。
不動産と金融が一体となって事業を展開する新しい流れが現実のものになってきます。
*参考文献
https://oh.openhouse-group.com/company/news/pdf/20210805_1.pdf