ハウスドゥの全体の売上と利益
直近3期の売上高と営業利益は以下のとおりです。
売上高は過去最高を更新しました。
営業利益は前年比36.7%増の25.8億円、経常利益は前年比46.4%の25.1億円となりました。
四半期ごとの実績においても、売上高・営業利益とも過去最高を更新しました。
ハウスドゥのセグメントごとの売上
セグメントは下記の7つに区分されています。
2. ハウス・リースバック事業
3. 金融事業
4. 不動産売買事業
5. 不動産流通事業
6. リフォーム事業
7. 小山建設グループ
フランチャイズ事業は前期比12.5%増の売上高となり、営業利益は23.5%増となりました。
しかしながら、ハウス・リースバック事業は2019期、2020期より売上高が落ち込み、営業利益も落ち込んでいます。
フランチャイズ事業は加盟店舗数が順調に伸びており、実績に反映されていると思われます。
ハウス・リースバック事業は新規取得物件が順調に増えている反面、売却件数が減少しており、売上高と営業利益の落ち込みは売却件数の減少が影響していると考えられます。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3457/tdnet/2017427/00.pdf
ハウスドゥの短期的な戦略
2022年6月期の連結予想が発表されました。
レンジ予想をしており売上高は2021期比+0.2%~+13.8%の391億円~444億円としています。
不動産売買事業を成長強化事業として位置づけており、ビジネスパートナーに売却益の最大40%相当を成功報酬とする「買取パートナー制度」を導入しており、2021期は前期比206%の売上高となっています。
買取パートナー制度は情報提供をおこなうパートナーと、資金提供をおこなうハウスドゥの共同プロジェクトという性格をもち、同社のフランチャイズネットワークをフル活用した戦略と言えそうです。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3457/tdnet/2017427/00.pdf
ハウスドゥの長期的な戦略
本リポートでは、10年ビジョンとして掲げている「不動産+金融」事業に着目してみます。
金融事業を担う株式会社ファイナンシャルドゥは、2016年10月末に担保評価の目安を知ることのできるスマホアプリ「Do!BANK(ドゥ!バンク)」をリリースしています。
同アプリはAIにより10秒査定を可能にするもので、不動産所有者はもちろんのこと、不動産投資に資金を必要とするユーザーに対しても、融資可能額を提示するものです。
10年ビジョンでは「DO BANK構想」として、銀行や一般投資家からの資金を不動産担保融資資金として活用する「オンライン融資システム」を企画しています。
ハウスドゥが設定する融資可能額は物件査定額の50%~70%を想定していますが、良質な融資案件に絞り込み、今後想定される貸金業者の激減による資金提供不足に対し、高齢化するエンドユーザーの資金需要に対応する計画です。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3457/tdnet/2017427/00.pdf
ハウスドゥの最近のトピックス
2021期においてハウスドゥのフランチャイズ加盟店は702店舗となり、2019期末の602店舗から2年間で100店舗増加しました。
開店準備店舗が86店舗のため現在開店する店舗は616店舗となっており、2022期計画の累計加盟店舗数767店舗、累計開店店舗数676店舗の達成も可能な状況となってきました。
*参考文献
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000059395.html