ハウスコムの全体の売上と利益
直近3期と2022期2Qの営業収益と営業利益は以下のとおりです。
営業収益は66億3,700万円と2Qとしては過去最高となりましたが、営業利益は新型コロナ/デルタ株の影響が顕著になり、営業損失1億6,500万円となりました。
連結子会社(株)宅都の業績が反映しているのと、転居需要が回復基調になっていることが、営業収益を押し上げたものとみられます。
ハウスコムのセグメントごとの売上
セグメントは2021期に変更しており、現在のセグメントは以下のとおりです。
2. 施工関連事業
2021期以降のセグメント別実績を四半期ごとに表しています。
セグメント別営業利益合計から全社費用を調整するため、全体の営業利益合計とは一致しません。
不動産関連事業の営業収益四半期ごと推移では、新型コロナの影響を乗り越えた状況がみてとれます。
ハウスコム単体では仲介件数が2022期2Q累計で34,311件となり、前年同期比6.9%のプラスとなりました。
ハウスコムの短期的な戦略
好調だった1Qにつづいて2Qも前年四半期を上回りましたが、新型コロナのオミクロン株発見により今後の感染状況については予断を許さない面があります。
賃貸需要の上昇は国内での転居需要はもとより、外国人の流入がコロナ前の状態に戻る必要があるでしょう。
現時点においては2022期通期予想を設定した条件に変更はなく、主力の仲介事業は前々期比2.7%減の固い見とおしとなっています。
※参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3275/ir_material_for_fiscal_ym/108177/00.pdf
ハウスコムの長期的な戦略
本リポートでは、前リポートで触れた「中期経営計画」の店舗数増加について着目します。
2021年3月31日現在の店舗数は212店舗(直営店189+宅都分23)となっていました。
そのご店舗の再配置をすすめ2022年9月30日現在は、以下のようになっています。
・法人オフィス:3
・売買センター:1
・リフォームコム:8
と営業拠点を218か所とし、地域の需要動向に合わせた店舗網にしています。
とくに法人営業オフィスは東京・名古屋・大阪に配置し連動効果を狙っています。
東京と名古屋はハウスコムの営業所を新設し、大阪は宅都の既設の営業所を使用します。
これまでの個人顧客主体から法人顧客の開拓により、コロナ後の営業力確保を図っているとみられます。
※参考文献
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000130.000029713.html
ハウスコムの最近のトピックス
自主管理オーナー向けに「スマートシステム PLUS」を提供開始
2021年12月1日付けプレスリリースで、自主管理オーナー向けのITサービス「スマートシステム PLUS」の提供開始を発表しました。
2020年7月から提供していた自主管理オーナー向けサポートシステム「スマートシステム」が加入部屋数1,000室を超え、反響のよさから共用部の清掃や定期点検の業務管理を加えたシステムとなっています。
自主管理オーナーもハウスコムが開発する賃貸管理ソリューションを活用できるのは有意義なことであり、自主管理物件の扱い件数増にもつながると言えそうです。
※参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3275/ir_material3/172789/00.pdf