カチタスの全体の売上と利益
直近3期と2022期3Qの売上高と営業利益は以下のとおりです。
売上高は761億9,200万円と2022期計画に対する進捗率は73.5%です。
在庫物件のリフォームの完成が遅れており売上計上が少ない傾向にあります。
営業利益は106億6,500万円と進捗率は85.3%に達しています。
売上総利益の水準が高い傾向はつづいています。
四半期ごとの業績は堅調な様子がみてとれます。
利益率も高い水準を維持しています。
カチタスのセグメントごとの売上
カチタスはセグメントがなく、営業エリアが「カチタス」と「リプライス」とで異なっており、決算期にそれぞれの業績が発表されます。
カチタスの短期的な戦略
短期的には完成物件がすくないため、内見客が完成イメージを確認できる機会が減少しており4Q以降の業績に影響がでる懸念があります。
また3Qでは影響のなかった住宅設備の納期遅延が、4Qでは若干生じる可能性があります。
市場の需給バランスは4Qにおいては平常化しないと予想しており、売上総利益率の水準を高く保ち営業利益重視を継続する方針です。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8919/ir_material_for_fiscal_ym2/112393/00.pdf
カチタスの長期的な戦略
カチタスは業績が安定している印象がありますが、事業特性にその理由があり以下の3つのポイントを指摘しています。
1. 固定費が小さい
まず変動費率が高く固定費が小さいため、損益分岐点比率が低く業績を安定させる効果を生んでいます。
上場企業平均では89%と高く、うち不動産業では63.9%となっている状況の中、カチタスは40.2%となっていることが決算説明書にて分析しています。
2. 全国に物件が分散
災害の多い我が国においては年間をとおして、どこで大きな被害にあってもおかしくありません。
カチタスの保有物件は全国に分散しており、災害による減損リスクを小さくしています。
3. 長期在庫の原価を引当処理
仕入より1年間経過した物件については、原価の10%を引当処理し値引き販売に対する粗利確保に備えています。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8919/ir_material_for_fiscal_ym2/112393/00.pdf
カチタスの最近のトピックス
カチタスは2022年1月、G20の要請を受けて設立された「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」が発出した提言への賛同を表明したことにより、TCFD宣言にもとづいた情報開示とCO2排出量の削減を目指すこととしました。
具体的な取組として、全国にあるカチタスの事務所・店舗・在庫物件で使用する電力を、再生可能エネルギーによる電力へと切り替えることとしました。
この取組はすでに2021年11月より順次開始しています。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8919/ir_material_for_fiscal_ym2/112393/00.pdf
https://home.katitas.jp/contents/code/info/id/63