この写真は九州のある総合住宅展示場でのイベント開催時のもの。
コロナ禍以前で天候もよかった影響もありますが、そこそこに人は出ていました。
しかし、全国どこの展示場に行っても、イベントといえば戦隊ものの〇〇レンジャーやらかわいいお姫様キャラのぬいぐるみがやらというものばかり。
モノづくりイベントなども散見されますが、本来であれば家を欲しい人が関心を示すような内容にすべきです。
いくらでも知恵が湧くと思うのですが、現状では一向に進化する様子が見られません。
過去のイベントを振り返りながら、私が考える住宅展示場のイベント案を披露していきます。
戦隊ものなどのショーイベントの問題点
子供目当てのキャラクターイベントが悪いとは言いません。
現実には来場も増えますし、家を真剣に考えている人の絶対来場数も増えるのが実態です。
私は目の前でこれらのイベントに何回も立ち会っていますし、コンサル先の住宅会社が出店する総合住宅展示場でキャラクター関連のショーが開催されるときの入場数などのデータもすべてもらっているからです。
「ごめんなさい!ショーが始まってしまうのでもう行きます!」
経験者ならばこの見出しだけで「ですよね~(笑)」となるはず。
これらの戦隊ものをイベントとして展示場で行う場合、通常は午前と午後に各1回の開催。
例えば午前10時に1回目のショーを行い、午後2時に2回目を行うというパターンが多いと感じます。
このようなスケジュールの時、お客さんはこう考えます。
これです。
この絶妙の時間が住宅営業マンの敵。
少し話をしていい感じになってきたところで「ごめんなさい!」となるわけですよね。
そして会話はこう続いていきます。
奥様「時間があればまた顔を出しますので・・・では!」
これで戻ってきたためしがありません。
ですから、この手のイベントの時は、ショーの開始時間をしっかり把握したうえで話を進めてほしいのです。
開始時間を把握していれば「接客時間は30分だな・・・」とかタイムリミットを事前把握して話をできるからです。
土地に的を絞ったイベントやセミナーを開催する
来場者の80%は土地を探している
これは理にかなった話だと思います。
地元の不動産業者などとの絡みなどはあるかもしれません。
しかし、基本的には流通している土地に加えて自社分譲地を各社がアピールする場にすればよいのです。
【お客さんが求めているものをイベントのネタにする】
いかがでしょうか。
細かい段取り等はあるでしょうが、基本的にはこういうことで間違っていません。
名古屋市内の住宅展示場で開催するのであれば、公になっている西区の土地案件をくじ引きか何かで各社で分配して掲示します。
そして昭和区の案件も同じように分配します。
お客さんにとっては少々面倒ですが、こうすれば各社平等にお客さんは流れます。
ただ、きっちり土地を探しているにとっては「見たことある物件ばかりだよな~」となるかもしれません。
しかし、それはいいと思います。
仕方がありません。
それよりも、多くのお客さんにとっては「色々見ることができてよかった」となるでしょう。
この中で自社分譲地案件があるメーカーはそれをアピールすればよいのです。
家づくり大失敗実例紹介イベント
個人が特定されるのは問題なのである程度のぼかしは必要だし、一般論として話さざるをえない部分もたたるはずでしょう。
しかし、失敗事例は大変興味深いものだと私は思うのですが、皆さんはいかがでしょうか。
かなり前ですがある出版社に「住宅営業の失敗実例を並べた本はどうですか?」と編集長に持ち掛けたことがあります。
ただ、その時は「失敗事例の本はなんか陰気臭い感じがするよね」と却下。
編集長が言うのだからとあきらめましたが、私はいまだに失敗事例の紹介も悪くはないと思っています。
建て替えなどに特化したイベントを実施
②建て替えを検討中の方に特化した特別イベントです
この①、②のキャッチコピーをご覧ください。
あなたが建て替えを考えているのであればどちらのイベントに行きますか?
答えはもちろん②となりますね。
当たり前の話です。
ただ、そうしたら建て替え以外の人はこないとも考えられるので、イベントを主催する側は①を選んでしまうのです。
1人でも多くの来場者を集めるのが目的だと、どうしても①を選んでしまう気持ちは理解できます。
しかし、イベントの成功は来場者数だけでは計れないはず。
問題はその中身の濃さにあるのです。
こう考えると、広く浅く集客を図るよりは、②のように対象を絞り込んで行った方に高い効果があると私は考えているのです。
来場者数は少なくなるでしょう。
そうであれば経費は掛かりますが、
②土地を求めている人のみをターゲットにする
③平屋希望者のみをターゲットにする
こうして細分化して複数回実施すればよいだけのこと。
あまりにもターゲットが少ないところを狙うのは問題ですが、③の平屋を狙うのは面白いイベントでしょう。
平屋希望者がどんどん増えていることは皆さんもご承知の通り。
また、平屋以外の人が来ないかと言えばそんなことは絶対にありません。
「平屋も検討しないでもないけど」
こうしたコアターゲット以外の方も来場するはずです。
カーテンに特化したイベント
Bホーム・・・女の子に大人気の色遣いをしたカーテン
Cホーム・・・シックな色調でまとめたカーテン
サンゲツなどとのタイアップが必要だとは思いますが、それぞれ異なる雰囲気のカーテンを各社の展示場に実際につけるのです。
住宅展示場は家を見るだけというイメージがありますが、こうした家の付属物であるカーテンに光を当てたイベントでもいいのです。
家をすでに建てた人や賃貸マンションに住んでいる人などもやってきて活況を呈すると予想しています。
日没後に行うイベント
住宅展示場は昼しか見ることができません。
しかし、夜に見る建物外観と室内の雰囲気は櫃と全く違います。
この点をアピールしたイベントを行うのです。
1日限りのイベントであればハウスメーカーの従業員も大した残業にもなりませんし、負担も大したことはないでしょう。
しかも夜であれば、お客さんも仕事帰りにも寄れますし、学校も終わっているので家族で来ることも可能です。
そして最大の利点は経費。
昼のイベントは催し物を実行するのに100万単位のお金がどうしてもかかりますが、夜間展示場イベントはただ営業時間を延長するだけのこと。
やらない手はないと思いますし、お客さんも普段見られないものを見ることができるので喜んでもらえるのは必至ではないでしょうか。
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工務店営業社員の育て方 「24年にわたって現場で営業育成をしてきたノウハウの一部をご紹介」
積水ハウスと 零細工務店で営業を経験したのち独立した私は、以後24年間に渡って現場で営業指導を行ってきました。
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