「リフォームにも力を入れないといけないことは百も承知だが」とお困りの工務店へのアドバイス・・・②

前回号(https://f-mikata.jp/mori-88/)に続く第2弾です。

「とにかくお施主さんと接触しましょう」とその時お話ししましたが、お施主さんと接触しただけで簡単にリフォーム受注がとれないことはお分かりだと思います。

今回取り上げたいポイントは、ホームページ戦略について取り上げていきます。

Instagram、Twitter、TikTokなどが主要な宣伝ツールとしてポピュラーになっていますが、ホームページがいまだに重要であることは間違いありません。

特に年配層が多いリフォームの場合なおさらです。

ホームページという基本的な戦略ツールを見直してみましょう。

簡単なポイントを押さえるだけでリフォーム受注アップに貢献するのです。

「リフォームもやっているんだ?」と思われないようにする

大原則からお話ししたいと思います。

15年前に新築をしたお客さんがいたとしましょう。

工務店側からすれば「外壁の塗り替えとかその他のちょっとした工事に関しての連絡とかそろそろあってもいいと思うんだけどな?」と思うのはこちらの理屈です。

① あなたの工務店を忘れている
② あなたの工務店がリフォームをやると認識していない
③ あなたの工務店ではおしゃれなリフォームをできないと思っている

私からこの三点を明示させていただきます。

一つずつ解説をしていきましょう。

①あなたの工務店を忘れている

これは前回号でも書いたのですが、普段から接触していないとお客さんの頭の中からあなたの工務店の存在が消えてしまうのです。

いざリフォームをやろう、もしくは給湯器の調子が悪いからどこかに見てもらおうと考えたときに、インターネットで専業リフォーム会社を探してしまうのです。

②あなたの工務店がリフォームをやると認識していない

次の大事なポイントがこれ。

あなたから言わせれば「新築をしたお客さんの家のお守りはうちで全部やるのが筋だろう」と思い込んでいるかもしれませんが、お客さんはそんな意識ではいません。

あなたの会社は、あくまでも新築をやってくれた会社なのです。

お客さんにとっては新築は確かに任せた工務店かもしれませんが、いざリフォームをやろうと考えた時にはリフォーム専業会社が頭の中に出てくるのです。

③あなたの工務店ではおしゃれなリフォームをできないと思っている

20年前に新築をしたお客さんがいたと仮定しましょう。

あなたの会社が相当なデザイン力をもっていれば話は別ですが、そのような工務店はあまりないと思いますし、20年前に建てた家ということであれば当然のことながら今のデザイン性よりはそれなりに劣ると考えられます。

このような状況でお客さんがリフォームを考えたとき、Instagramなどに載っているデザイン性の高いおしゃれな写真を目にすれば、果してあなたの会社に声をかけるでしょうか?

デザイン性云々よりも、人とのつながりや義理を重んじるのであれば関係ありませんが、そのような事例は少ないと思います。

3つの問題点をホームページで解消する

①~③の問題点を提示しました。

つまり、この三点の課題をホームページで解消できれば、リフォーム受注に近づくのです。

①を解決するには?

そもそもあなたの工務店の印象が、お客さんにどの程度残っているかということが問題です。

これを解決するために、不定期でも構わないので、お客さん宅へ直接訪問したりメールやDmなどで連絡を取りましょう、と前回号でお話をしました。

では、これをホームページで補完するにはどうしたらいいのでしょうか。

魅力あるコラムや動画などを頻繁に更新する。

答えはこれになるかと思います。

規模のある工務店ならまだしも、小規模の工務店では定期的にお客さんを追客して行くのは非常に難しいものがあります。

こちらから行くのが難しいのであれば相手から来てもらうようにすればよいのです。

つまり、時々覗いてみたくなるような秀逸なコラムや、興味を引くような動画を可能な限り頻繁に発信するのです 。

興味を引くコラムの内容や動画についてはここで詳説しませんが、このような発信をすれば、あなたが抱えるお客さんの中の何割かが不定期ながらもホームページを覗いてくれることになるでしょう。

こうすれば、少なくとも会社が忘れ去られることはありません。

リフォームお客さんが考えたとき、あなたの会社にコンタクトする確率が上がるのは間違いないでしょう。

②を解決するには?

あなたの会社がリフォームを請けると認識していないケースが極めて多いと考えてください。

「そんなことはないだろう」とうの声が聞こえそうですが、私は自分が正しいと自信をもって言い切ります。

なんとなくそう思うのではなく、お客さんへの取材や実際に現場で動いて体感したことに基づいて話をしています。

工務店の社長がよく私に話すのですが「引き渡しの時に何かあったらすぐに私のところに電話をくださいね、としっかり伝えてあるよ」 と言います。

そして、お客さんもそれに対して「分かりました」と答えたので、リフォームを検討する時にはうちに電話がかかってきて当然だと話すのです。

でも、それは間違っています。

引き渡しをして半年後であれば大丈夫でしょう。

しかし、リフォーム需要が発生するのは10年、15年先の話です。

そんな昔の話を記憶していると思いますか?

もし記憶しているとしても、長期間にわたって接点を持たず縁遠くなっていれば、気楽に電話をしてくるとは思えません。

ですから、ホームページにこう書いて欲しいです。

「リフォームは新築をした住宅会社に任せるべきです」

こんな、直接的な文言ではなくもう少し柔らかくして欲しいのですが、リフォームは新築をした住宅会社がやるのが理に適っているとの趣旨をホームページに目立つような形で書いてください。

ただし、お施主さんがホームページを見なければ意味がないので、①でお示ししたように、お施主さんがホームページをちょくちょくと訪れるような仕掛けだけは必須となります。

③を解決するには?

25年前に新築をしたお客さんがいたとしましょう。

そして、当時は生まれたばかりの姉妹がいたとします。

お施主さんは60歳前後になっているわけですが、姉妹はに20代半ばになっています。

このような家族構成でリフォームの話が出たとしましょう。

この時親が二人の娘にリフォームの話を相談したとします。

おそらく娘たちは、いろいろな意見を言うでしょう。

「どうせやるのだったらおしゃれにしようね」
「この家を建てた工務店には任せたくない」
「ホームページ見たけどおしゃれ感ないよね」

いかがですか?

このような現象が起こりかねないのです。

20代の女性を今は念頭におきましたが、子供がいなくても話同じです。

25年前に建てた家が非常におしゃれでデザインも洗練されたものであれば、このお施主さんは戻って来るかもしれません。

でも、ごく一般的な間取りと仕様で建てた家であれば、25年経過した現状でおしゃれだなと感じられることはないでしょう。

今は60歳になった奥さんも、その当時はそこまで深く考えずに新築をしたかもしれません。

しかし、せっかくお金をかけてリフォームをするのであれば、可愛らしくてデザイン性の高いリフォームをしたいと思うのは当たり前だと思いませんか。

この場合、ネットでリフォーム会社やさまざまな事例を検索するしして「わー、これ素敵なキッチンだよね」「この照明すごくよくない?」
などと気持ちが高ぶるはずでしょう。

こうなるとあなたの会社に連絡が来る確率は極端に減ります。

ネットで見かけたリフォーム専業の会社を探し、極めて洗練されたホームページやInstagramを運営している会社に目がいってしまうのです。

そして、たまたまあなたの会社のホームページを見たとしましょう。

明らかにレベルの低いホームページは論外ですが、ごく普通に作ったホームページであっても、奥さんにとっては「新築をしてもらった工務店だけど、リフォームを頼んだらおしゃれにできるような雰囲気はしないわよね」

これで終わりです。

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