YouTube(動画発信)の重要性と破壊力は親近感の醸成にあり
「YouTubeをやっている工務店が結構調子いいらしいよね」
「YouTubeでも始めてみようかな」
「動画撮影はいいけどよくやり方がわかんないよ」

様々なご意見があるかと思いますが、動画発信の重要性が一段と高まっていることに異論のある方はいないでしょう。

その代表格がYouTubeとなるわけですが、現段階でYouTubeチャンネルを持っていない工務店の方は、是非これを機会に着手していただきたいと考えます。

このコラムでもYouTubeを1~2回取り上げましたが、今回は違った切り口でお話を進めていきたいと思います。

現場見学会の来場数が上がる

現場見学会に行く心理的ハードルが下がる

Instagramでも良いですし、家のポストに投函される紙媒体のチラシでも構いませんが、住宅会社の新築現場見学会のお知らせを、あなたが目にしたと仮定しましょう。

あなたは実際に家を建てたいと考えてるわけですから、できればこの会社の現場にも足を運びたいと思うでしょう。

しかし、建物自体の魅力云々はありますが、全く知らない敵の陣地に入っていくわけですから、実際に行くかどうかは少し考えてしまうかもしれません。

ひょっとしたら、営業がしつこかったり、社長が接客に出てくるもののその社長が上から目線で威圧感がある人ではないか、そうした人間的な問題ではなく、デザインそのものが自分たちの美的センスとかけ離れた住宅会社ではないかと不安になるでしょう。

ところが、YouTubeなどの動画で社長がにこやかに、しかも誠実な話し方をしているのを事前に見ていれば、現場見学に足を運ぶ心理的ハードルが下がるのは間違いありません。

また、展示場や他の住宅現場を撮影した動画をたくさん見れば「センスがいい会社だなあ」「私と妻の美的センスに合致するようなデザイン性がある会社だ」などと安心することにより、全く初見の住宅会社の現場見学会であっても、そこへ行ってみようという気になりやすいと思います。

静止画と動画との圧倒的な違い

「我が社のホームページは日本一センスが良くオシャレに出来ているから、 動画で無理やり発信はしなくてもお客さんには十分その内容が通じるはずだ」

こうおっしゃる工務店の方もいらっしゃるでしょう。

事実、非常にハイレベルなホームページを持ってる工務店はたくさんあります。

お客さんも極めて高い好感度を持つでしょう。

しかし、動画と写真は違うのです。

写真と文章から工務店経営者の人となりは十分に伝わります。

しかし、どこまで行っても社長の肉声は聞こえてきませんし、どんな語り口なのかも分かりません。

あくまで写真とその文章から、社長の人物像を想像するしかないのです。

ところが1分でも構わないので社長がお客さんに語りかける動画を作成すれば、その1分でほぼ全てが伝わるのです。

そこで好感を持ってもらえれば、お客さんはその工務店に対して大きな安心感を持つことになります。

親近感と安心感をもってもらえれば、次の土日に開催される新築現場見学会に行ってもいいかな、という気持ちになりやすいと考えてください。

九州のG工務店は20年前からこの発想で行動していた

筆者である私が20年前から知っている九州のG工務店があります。

社長は既に引退し、長男と次男が既に引き継いでいます。

工務店の事業継承を二人の息子がしたわけですが、その他にも先代からしっかり引き継いだ営業手法がありました。

イベントとは関係なく発行し続けたかわら版

今から20年前には YouTube はありませんでした。

それどころか、地域の工務店が今のようにホームページを持ってる時代でもありませんでした。

ですから、新築のイベントをする時には、折込広告を作って手配りのポスティングや新聞折込という手法をとっていました。

こんな時代にG工務店の社長は、今のYouTube戦略に通じる営業手法を行っていたのです。

社長はかわら版と呼んでいましたが、要は不定期で発行するG工務店通信とでもいえばいいでしょう。

イメージは皆さんもできると思います。

イベントの告知であるとか営業臭さは一切ありません。

家づくりのポイントや木材の見極め方など、ちょっとした読み物や、知識を提供するB4サイズの一枚ものです。

これを毎月1回欠かさず作成して、ポスティングや新聞折り込みなどを使って配布し続けたのです。

新築現場見学会には毎回黒山の人だかり

“黒山の人だかり”は若干オーバーかもしれませんが(笑)来場客が切れることなくいたのは事実です。

私も3回ほど現場見学会に立会いましたが、多くのお客さんがそれらのかわら版を認識していたことに驚いきました。

あるお客さんとの会話を再現しましょう。

 

私 「G 工務店のかわら版をご覧になったことありますか」
来場客「知っていますよ。あれがなかなか面白くて毎回楽しみにしてるんですよね」

こうなるのです。
少なくとも7~8人の方には声をかけたのですが、かわら版を知らなかった方はたったの1人。

いいですか。
たったの1人だけがこのかわら版の存在を知らなかったのです。

残りの方は存在を知った上で、もちろん中身に目を通してイベントにやって来たお客さんでした。

特徴的なのは、家を新築したばかりという方も少なからずいましたし、今現在は新築の予定が全くないという方もそれなりにいらっしゃったのです。

こうした方はG工務店とってのお客さんにはならないのですが、間接的効果いわゆる口コミということになるでしょうか、そういう意味においては全く問題ないのです。

現場見学会の案内動画を送ることができる

イベントの告知チラシを想像してください。

非常に細かく書かれていかにも楽しそうな内容です。

昔はこのチラシ等を見て、現場に行こうかどうかを判断したわけですが、YouTubeなどの動画を使えばこのチラシがさらに有効に生きるのです。

QRコードの活用

チラシはあくまでも2次元です。

2次元のチラシが、突然話し出すことはもちろんありえませんし、工務店のメンバーの声や表情も分かりません。

あなたが工務店の社長だと仮定しましょう。

3分程度でいいので、現場見学会の案内や自社の紹介、さらには社長自身の自己紹介を含めたような動画を自撮りしてください。

自撮りした動画のQRコードを作成し、そのQRコードをチラシに印刷してください。

すると、紙媒体のチラシを貰ったお客さんが、手元にあるスマホでこれを読み込んでくれるチャンスが発生するのです。

人の温もりや声が聞こえないチラシから、工務店の日常や社長の人柄などが、音声と共に飛び出してくるわけです。

お客さんとしては、現場見学会に行く前に色々な情報を事前に予習できるので、心理的ハードルがさらに下がることになります。

QRコードを徹底活用する。

このことを頭にぜひ叩き込んでいただきたいと思います。

①動画を撮影する
②動画にQRコードをつける
③そのQRコードをお客さんの手元に届ける
④お客さんがQRコードをスマホで読み取る
⑤動画であなたの会社の情報や様々なものが伝わる
⑥親近感を持ってくれる

こんな感じでしょうか。

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積水ハウスと 零細工務店で営業を経験したのち独立した私は、以後24年間に渡って現場で営業指導を行ってきました。

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今年度はひとり親方の 大工さんから、上は年間2000棟以上こなしているパワービルダーの社員研修まで幅広く行っていますが、規模の大小に関係なく、ある事を徹底的に忠実に実行すれば 受注が伸びていくのです。

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