自社展示場の写真を資料として準備していますか?

展示場で接客をすると分かりますが、ものの5分程度で流すように見て足早に帰るお客さんもいれば、上手く着座誘導できてそのまま2時間程度で話し込むこともあるでしょう。

5分では必要ありませんが、着座してそれなりに深い話をする時には、様々な営業ツールを武器として営業社員が装着する必要があります。

一般的なのはiPadなどのitツールに加えて、カタログや手製のツールを準備していることが多いでしょう。

その中には、会社がこれまで建ててきた家の外観や内観などの写真集も必ずあるはずです。

しかし意外な盲点があります。

いろいろな写真を保有しているものの、今まさに接客している自社の住宅展示場の内観や外観の写真集を持っているケースはほぼないと思って間違いありません。

しかし、展示場接客ではこの資料が絶対必要なのです。

夜の展示場を撮影して資料とする

「建物の外観なんかどうでもいいよ」

こんなお客さんはおそらくいないでしょう。

数千万円の借入を起こして建築する夢のマイホームです。

予算内で可能な限りカッコいい家を建てたいと思うのは当たり前のことであって、誰もが普通に考えることでしょう。

「わぁ!素敵だわね~」

自社展示場だけではなく、実際に建てた建物も含めて夜に撮影をしてください。

実際の建物はお客さんに一言断れば、特に問題は発生しないと思うので可能な限り撮影をして、アナログでも構いませんしiPadに入れても問題ないので、必ず準備をしてください。

複数の住宅会社にお客さんは足を運ぶはずですが、そのほとんどの会社で見せられる写真が昼間の撮影になります。

そんな時にあなたの会社で夜間の写真を見せられれば、お客さんの注目を集めるのは言うまでもないでしょう。

撮影の仕方にもよりますが、夜間の外観は室内から溢れる光の影響もあり幻想的かつオシャレに映るのです。

この原稿を書いているのは8月21日ですが、8月25日にある大きな住宅会社の新卒研修をズームで行います。

年間を通して行なっているのですが、今回は彼らに対して「自分が勤務する住宅展示場の写真を昼間と夜の両方撮影して準備するようにと指示を出してあります。

必要な営業資料だと私は思っているので、このような指示を出しているのです。

展示場内の写真を撮影する狙いは〇〇にあり

室内の写真がなぜ有効かをご説明しましょう。

お客さんを一通り案内した後に1階のリビングに着座したと仮定します。

営業「一通りご覧いただきましたけども展示場の印象はどうでしたか」
客 「すごくおしゃれですよね。特に2階の主寝室にあったウォークインクローゼットがよく考えられてるな、と思いましたよ。 色々と効率的に考えられていましたね。棚の幅とか高さとか右奥の部分も色々とあったじゃないですか・・・」
営業「右奥と言うとどんな部分でしたっけ?」

手元に写真があると会話の内容が俄然濃くなる

今度は手元に写真があった場合の会話の展開を想定してみましょう。

客 「・・・棚の幅とか高さとか右奥の部分も色々あったじゃないですか?」
営業「右奥の部分と言いますと・・・写真をお見せしますね。ちょうどここの造作部分のことでしょうか」
客 「そうそう!この作り方がものすごく効率的というか考えられてるなあと思って、さっき感心したんですよ!」

いかがでしょうか。

展示場内外の細い写真が手元にあると、このように振り返りが可能になるのです。

営業社員は自分の勤務場所ですから事細かに展示場の仕様はわかっていますが、 お客さんは初めて見る場所になるので、感覚的に良いとは思っても記憶は当然曖昧になります。

手元に展示場の詳細な写真があると、着座してから話を詰めやすくなるのです。

外観の写真も必ず準備したいところ

展示場で勤務する営業の方は皆さん経験済みでしょうが、展示場をお客さんと一緒に外から眺めてあれやこれやと説明する機会は皆無と言って良いでしょう。

展示場にお客さんがやってくると、玄関ホールで「いらっしゃいませ」となり、帰りの際も同じく玄関ホールで「ありがとうございました」と別れるのが一般的です。

つまり、接客の流れ的に外観を眺めながら接客するシーンは起こりにくいのです。

外観の説明が起こりやすいのは場見学会ではないでしょうか。

現場見学会などでは建物の外に受付のテントコーナーなどを設けることが多いので、お客さんをお見送りする時には営業社員も車までお見送りするのが一般的です。

一緒に建物を出ることになるので、そこで足を止めれば外観をお客さんと営業社員で見る構図が発生します。

こう考えると展示場接客の場合、建物外観の写真を資料として準備しておくと、より深く伝えることが想像できるでしょう。

建物の中の話はあれこれするのですが、外観についてはあまり話題になりません。

外壁のメンテナンスなどの話をする時に外壁素材がどうのこうのとなるケースはありますが、外から見てどのように見えるか、バルコニーがどういう感じで外から見えているのか、外壁が外からどのように見えるのかなどの普通はあまり話をしません。

だからこそ、外観の写真を見せながら営業社員から話を振って盛り上げて欲しいのです。

レーザーポインターも有効

余談になりますが展示場接客では、レーザーポインターを準備すると役に立つことがあります。

1階の広いリビングに置かれたソファーにお客さんと一緒に座って話をしてるシーンを想像してください。

ソファーからキッチンまでは7~8 mの距離があります。

そんな状態でお客さんとキッチンの話になったとしましょう。

歩いて一緒に行けば済む話ではありますけども、 レーザーポインターがあれば、話が楽だということはお分かりいただけるかと思います。

また、手の届かないような天井などの部位を説明するときにもレーザーポインターは活躍しますし、外に出て外観を説明する時などは最強のツールと思ってください。

営業「レーザーポインターで指し示していますけども、あの部分のコーキングが剥がれやすいんですよね」
客 「確かに傷みそうな部分だと私も感じます」
営業「ところで破風という言葉をお聞きになったことありますか?」
客 「聞いたことがありません」
営業「破風とはこの部分を指すのですが・・・」

こんな感じでしょうか。

ネットで探せば一本2,000円から3,000円で売っていますので、会社で一本買っていただき、展示場に常備してはいかがでしょうか。

こんな写真も準備してみましょう

あなたの勤務する住宅展示場が対面キッチンだとしましょう。

この場合、対面キッチンではないタイプの写真を準備するのです。

対面キッチンは目の前にあるわけですから、現物を見ながら説明ができますけども、目の前にないものの説明が大変なのです。

ですから、奥さんから「対面キッチンが基本的にはいいんだけどそうじゃないタイプってどんなのがあるの?」と聞かれた時に「 アイランド型と言いまして・・・えーとですね・・・・こんな感じで島のようになってるといえばおわかりになるでしょうか」

いかがですか。

このような説明になってしまうでしょう。

ところが写真があれば、一発で片がつくのです。

キッチンだけではなく、ありとあらゆるところで同じ発想のもと、目の前にはないものの写真を準備してください

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