【工務店のMEO対策】「差別化しながら」地域集客向上する7つのメリット

私はWEB集客において、重要な施策とは「SEO対策」「WEB広告」「MEO対策」と考えています。

特に地域密着の工務店において、人・物・金・情報の限られた資源の中で、いかに効率よく集客を上げていくか?が経営者を悩ませる永遠の課題ではないでしょうか。

一昔前までは、地域密着の工務店が、その地域で育った木を使い、腕の立つ棟梁が一棟一棟丁寧な仕事で時間をかけて家づくりを行っていました。

良いものを作れば売れる時代であり、地元の工務店で家を建てるのは常識でした。

今の住宅業界は良いものを作るのは当たり前であり、地域密着の工務店という看板だけでは人が集まらない時代です。

腕の良い大工を抱えている工務店でも、建てる家がなければ意味がありません。

私は、腕の良い大工がいる工務店だからこそ、地域で多くの家を建ててもらい、末長く守り続けることが地域活性化にもつながると考えています。

しかし、何もしなければ人が集まらない時代は変わりません。

そこで、WEB集客の中でも「簡単にでき」「無料で始められ」「競合がまだ少ない」MEO対策をおすすめしたいと思います。

工務店経営者やWEB担当者、営業担当者の方が今日からMEO対策を始められるように詳しく解説していきます。

初めてでも簡単にスタートできるMEO対策とは何か?

スマホ,Google マップ

Googleマップはほとんどの方が使用したことがある身近なツールです。

MEO対策はWEBに詳しくなくても簡単に始められます。

MEO対策とは簡単に言うとGoogleマップ対策であり、Googleマップで自社を見つけてもらいやすくする対策になります。

ではGoogleマップで自社を見つけてもらいやすくすることが、どのように集客に結びつくのかを解説します。

MEOとは?

MEOとはMap Engine Optimizationの頭文字をとった略で、マップ検索エンジン最適化になります。

SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)とよくセットで用いられることが多い対策で、ローカルSEOとも呼ばれます。

Googleマップ上で様々な企業の情報が掲載される中で、いかに自社の情報を上位に上げていくかの対策をMEO対策と言います。

MEO対策で必要な2つのこと

Googleマップ上で掲載を上位に上げていく対策のために必要なことは2つあります。

1つめはGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)を作成し、正確な情報を入力すること。

2つめはローカルSEO対策を施すことになります。

この2つを組み合わせて、常に最新の情報に保つことと、検索者のニーズを満たす施策をすることをコツコツと地道にすることが重要です。

MEO対策は無料で始められ、無料で運用できる?

MEO対策は誰でも無料で始められ、更新作業も無料で行うことができます。

しかし、巷にはMEO対策代行業者が多く存在し、毎月の更新作業やローカルSEO対策運用を代行し、数万〜数十万円の費用で行っているところが多い状況です。

ツール自体は無料で使うことができますが、運用するには「時間」と「コツ」がいります。

自社で運用担当者を決めて、その作業時間を確保するコストと代行するコストを比較し、費用対効果を検討して決めるのが良いでしょう。

工務店集客におけるMEO対策の7つのメリットとは?

道路,黄色,7

コロナ禍において、新たな集客手段として注目を集めたMEO対策ですが、工務店集客においても効果を発揮しているところも徐々にでてきています。

また、住宅業界の中でも積極的にMEO対策を行っているところはまだ多いとは言えない状況でもあり、始めてはみたけれど運用の方法がわからずに、塩漬け状態になっている工務店が多いのも事実です。

そこで、実際に工務店集客においてどのようなメリットがあるのかを知ることから始めてみましょう。

メリット1:地域集客に特化している

WEB集客の3つの要素である「SEO対策」「WEB広告」「MEO対策」の中でも地域性に特化して無料で運用できるのが「MEO対策」です。

地域性に絞った認知度向上の対策としてはWEB広告も有効ですが、対策期間中は費用がかかり続けてしまいます。

しかしMEO対策は無料で運用でき、地域内のマッチしたユーザーに情報を届けることができるので、適切な更新や発信を行うことで自社への来店や問い合わせを促すことが可能となります。

メリット2:口コミで評判や信頼が得られる

お客様の契約時や引き渡し時には、是非Googleビジネスプロフィールへ口コミを投稿してもらうようにお願いをしましょう。

ローカルSEO対策でも重要な要素となる「知名度」を上げることにも貢献し、かつナレッジパネル上にも口コミの一覧が表示されるので、それを見たユーザーが好感触を示せば問い合わせに繋がりやすくなります。

また、対外的にも良い評判は信頼向上にも役立ちます。

メリット3:インプレッションが多い

御社のWEBアクセスはどのくらいありますでしょうか?施工事例のアップやブログのアップなど更新を頑張っていても、月間1,000〜5,000アクセスの工務店が多いと思います。

的を得たSEO対策を行うことで10,000〜に伸ばすことは可能ですが、MEO対策によるローカルパック(地図の下に表示される3店舗の概要)やナレッジパネルの表示回数はそれを上回ることも珍しくありません。

平均するとWEBアクセスの2〜3倍のインプレッション数(表示回数)があるので、WEBサイトに来る前に自社を知るキッカケをMEO対策上で行うことが可能となります。

メリット4:競合が少ない

住宅業界において、MEO対策に力を入れているところはまだ少ない状況です。

郊外や地方ともなると積極的に対策しているところが無いというところも珍しくはありません。

試しに今いる地点で「地域名+工務店」、「地域名+注文住宅」などをGoogle検索してみてください。

スマホのGoogle検索結果画面の表示の上部にGoogleマップと下に3店舗の情報が表示されるかと思います。(:ローカルパック)

表示がされている3店舗のナレッジパネルを見ることで、情報の更新頻度や口コミの数などを確認でき、積極的に対策をしているかどうかを確認することができます。

そこで、あまり対策がされていない雰囲気であれば、自社が対策することで容易に上位化する可能性が高いと言えます。

メリット5:直接問い合わせがきやすい

ローカルパックへの表示や指名検索によるナレッジパネルが表示されることで、直接問い合わせをしてくるユーザーが増える傾向があります。

注文住宅やリフォームなどを検討しているユーザーは自分のいる地域内で、それに沿う形でキーワードを入力しているため、そこからの問い合わせは成約につながりやすいことと言えます。

そのためにはしっかりと基本情報の入力を行い、電話番号やWEBサイトへの誘導ボタンを表示させておくことが不可欠となります。

メリット6:見積もり依頼ができる

特にリフォーム業の場合、直接見積もり依頼できる機能が有効です。

地域内でリフォームを検討しているユーザーに表示されている可能性が高いので、自社WEBサイトに来る前に、見積もり依頼ができればユーザーの意図を捉えたかたちになります。

メリット7:契約確度の高いお客様がくる

電話や見積もり依頼をするユーザーは、検討初期段階のユーザーよりかは、検討中もしくは直ぐに決めたいユーザーが多い傾向があります。

検索意図となるキーワードが明確であることや、指名検索の場合は既に自社のことを認知している状態であるので、検討した結果問い合わせをしようと思っているユーザーが多いということになります。

今からスタートするためのGoogleビジネスプロフィール設定方法

カフェ,メニュー,内観

MEO対策によるメリットを理解いただけたでしょうか。

工務店集客にとって最も密接なツールであるGoogleビジネスプロフィールについて、ここでは新たに開設する方や、既にアカウントを運用している方の見直しとして、初期設定方法について解説します。

①自社のGoogleビジネスプロフィールのオーナー確認をする

Googleビジネスプロフィールはナレッジパネルと呼ばれる企業の一覧情報を表示するために必要な情報群になります。

必要な情報を入れていくことで内容が充実し、求めているユーザーに対して表示されやすくなる大事な要素になります。

Googleビジネスプロフィールの特徴として、ユーザー・オーナー(Googleビジネスプロフィールの最高管理者)・Googleの3者間で情報を共有・編集できる点です。

もし、自身で開設した覚えがない場合は、ユーザーによって作られた可能性があります。

また、アカウント自体にオーナーが設定されている場合は、正式なオーナーとして移譲してもらう手続きをする必要があります。

整理すると以下の確認の流れとなります。

自社のアカウントがあるかどうかの確認 ない場合 新規でアカウント作成しオーナー登録を行う。

 

ある場合 オーナー登録の有無の確認 オーナー登録が無い オーナー登録の手続き
オーナー登録が有り オーナー権限移譲の手続き(⑦にて解説)

②ホーム画面の構成と初めにやるべきこと

新たにアカウント設定したり、既にあるアカウントのホーム画面に入る時に多くの情報入力欄があることに戸惑う方も多いでしょう。

初めから全て設定することは難しいため、優先順位をつけて少しづつ取り組むことが大切です。

以下が優先順位順となります。

最重要:店舗の基本情報
企業名、所在地、営業時間など

2番目に重要:店舗の魅力を伝える情報
写真や商品の情報

3番目に重要:ユーザーと交流するための情報
投稿や口コミへの返信

③店舗名と所在地・電話番号などNAPO情報の確認

最重要項目であるNAPO(ナッポ)情報の確認を行います。

NAPOとはName(店名)、Address(所在地)、Phone(電話番号)、Operating Hours(営業時間)の基本情報4点の頭文字を組み合わせたものです。

コロナによる営業時間の不規則な状況下では営業時間の正確性も重要な要素になっています。

また、リンク先のWEBサイトやSNSのプロフィール欄と表記を統一することが最も大切になります。

漢字やひらがな、カタカナの表記揺れをなくすことや半角や全角の統一、住所においてはビル名まで正確に入力することに注意しましょう。

④ユーザーの問い合わせや確認に役立つ情報の確認

基本設定をしっかりと行うことで、設定の7割が完了しました。

残りの3割はユーザーへの問い合わせの動線作りになります。

ナレッジパネル(指名検索された時に表示される企業の情報一覧エリア)から直接ユーザーにアクションを行ってもらえる以下のボタンを追加することができます。

・電話
・ウェブサイト

これらのボタンは基本設定で入力することで、自動で表示がされるので、もれなく設定するようにしましょう。

また、電話番号は3つまで登録することができますが、表に表示がされるのは1つなので、[電話番号1]に入力することに注意しましょう。

⑤感染症対策などの情報を登録

飲食店のGoogleビジネスプロフィールには「テイクアウト」や「イートイン」などの専用の情報が設定できますが、工務店においては業種がことなるため設定する必要はありません。

しかし、全業種共通で影響のある感染症対策についての情報入力は必須となります。

店舗の詳細情報には[健康、安全]という項目で[要マスク][スタッフはマスク着用]などの情報が表示されます。

また、モデルハウスや展示場をアカウント設定する場合は、[バリアフリー][設備]の設定を行うことで、より来店するユーザーへの配慮を感じてもらいやすくなります。

種類 設定できる属性
バリアフリー 車椅子対応のエレベーター/車椅子対応のトイレ/車椅子対応の入口/車椅子対応の座席/車椅子対応の駐車場
設備 Wi-Fi(無料/有料)/トイレありのお店/バー併設/子供用の椅子/子供向き/禁煙

⑥他の運用者に権限を設定する

オーナー権限を他の社員や代行業者に共有することは絶対に避けてください。

Googleアカウントのログイン情報の漏洩によるリスクが大きいためです。

しかし、運用を任せたい場合もあるかと思います。

その時は、運用する人のGoogleアカウントを管理者権限設定を行うことで解決します。

以下は権限による種類になります。

種類 オーナー 管理者 サイト管理者
管理ユーザーの追加・削除
ビジネスプロフィールの削除
ビジネス情報(お店の基本情報)の編集
口コミへの返信や写真の追加など

社員は「管理者権限」、MEO代行業者は「サイト管理者」の権限付与により思わぬトラブルを防ぐことができます。

⑦現オーナーからの権限移譲の方法

初期の確認段階で、既に知らない人がオーナーに登録されている場合もあります。

その時は設定されているオーナーに権限移譲の依頼をすることができます。

オーナー確認画面にて[アクセスに関するリクエスト]をクリックし、オーナー権限の譲渡を求める手続きができます。

オーナーが登録されているケースとして、知らないうちに誰かが登録してしまったケースと悪意のあるケースと様々ありますが、まずはリクエストを送信し、Googleからの回答を待つことに尽きます。

⑧店舗のカバー写真とロゴの追加

カバー写真はナレッジパネルの1面に表示される写真であり、店舗の雰囲気を伝える重要な写真になります。

また、ロゴは投稿や写真が表示される時に表すアイコンとして使われるので店舗を象徴する写真かロゴを設定するようにしましょう。

⑨商品・サービス・施工事例の初期設定

工務店にとっての商品は施工事例になります。

ビジネスプロフィールで写真を追加する画面上には[メニュー]や[商品]などとあまり似つかわしく無い項目ではありますが、ここは深読みせずに、施工事例の写真をできる限り登録していきます。

カテゴリー分けもできるので、「平屋」「二世帯住宅」「店舗付き併用住宅」のように住宅テイスト毎に分けると、ユーザーとってわかりやすく親切です。

日々の更新が大切!MEO対策の運用方法7つのコツ

森,道,明暗

ここまででGoogleビジネスプロフィールの初期設定が完了しました。

しかしほとんどの工務店は初期設定まで行い、その後の運用まで手が回っていないところが多いと思います。

そこで、これだけは押さえておくべき運用方法の7つのコツについて解説します。

コツ1:ローカルSEOにおいて重要な「関連性」・「距離」・「知名度」を理解する

まず、運用するにあたって3つの要素を理解することがコツとなります。

それは店舗とユーザーの「関連性」「距離」「知名度」を高めることです。

3つの要素を整理すると以下のようになります。

要素 もとになる情報
関連性 ①ビジネスプロフィール
②口コミの内容
③インターネット上の情報
距離 ④店舗の所在地とユーザーの現在地またはキーワード中の地名
知名度 ⑤口コミの数と評価の星の数
⑥インターネット上の知名度

①〜⑥については次の章より詳しく解説します。

コツ2:①ビジネスプロフィールの正しい情報

前章の初期設定のところでも解説した通り、全ての基本情報を漏れなく入力することが大切です。

基本的なことではありますが、MEO対策は小手先で行うものではなく、地道にコツコツと継続して行うことが最も重要とされています。

ビジネスプロフィールだけではなく、リンク先の自社WEBサイトやSNSのプロフィールも内容を統一して、正しい情報を記入・更新することを心がけましょう。

コツ3:②口コミの内容

関連性を高める施策として、ユーザーからの口コミに自社が対策したいキーワードが盛り込まれていることで、より関連性を高めることに繋がります。

例えば「◯◯市 注文住宅」というキーワードで上位化させていきたい場合は、口コミ内に「◯◯市」や「注文住宅」というワードを自然に盛り込んで投稿してもらうようにしましょう。

その口コミに対する返信もすぐに必ず行うようにし、返信内の文章にも対策キーワードを自然に盛り込んでいくと、徐々に上位化する可能性が高まります。

コツ4:③インターネット上の情報

SEO対策とMEO対策は密接な関係があります。

SEO対策で上位化されているとMEO対策にも良い効果があると言われており、反対にMEO対策で結果が出ているとSEO対策にも相乗効果が期待されるかたちとなります。

自社WEBサイトの方でも、対策キーワードが盛り込まれている量により関連性の高まり度が変わってきます。

コツ5:④店舗の所在地とユーザーの現在地またはキーワード中の地名

距離に関しては、唯一こちら側では対策が難しい項目となります。

より店舗に近いユーザーに表示がされるようにGoogle側で決めているためです。

しかし、住宅業界の場合は店舗の近くでなくても車で1時間以内の距離であれば施工エリアであることが多いので、市内や県内、近隣市町村や隣の県をまたいでも、よりユーザーにとって有益な情報とGoogleが判断をすれば、表示される可能性があります。

コツ6:⑤口コミの数と評価の星の数

知名度を高める施策として、口コミの数と評価の星の数は外せない対策となります。

なぜならば努力によって、効果が見込める対策となるからです。

関連性や距離に関しては、Google内部のアルゴリズムによって結果が変わりますが、口コミの数や評価の星は、物理的に数を増やすことで知名度向上に直結します。

しかし、Googleのポリシーとして、金銭の受け渡しで口コミを依頼することや高評価をつけることは固く禁止されていますので、お客様へは任意でお願いをして、本音の評価をいただくようにしてください。

コツ7:⑥インターネット上の知名度

インターネット上の評価は定量的な評価となり、中長期的な施策となります。

口コミの数やSNS上で話題に上げてもらったり、他の媒体で取り上げてもらうことが総合的に知名度へと繋がります。

TwitterやYouTubeで取り上げてもらうことで、Googleに認識されダイレクトに知名度を上げることが可能です。

またインスタグラムやFacebookでも直接Googleは認識ができませんが、サイテーション(ネット上で企業名、店舗名、電話番号などを言及)により間接的に影響があるとされています。

まとめ

今回は工務店集客におけるMEO対策について初期設定から運用のコツまで解説しました。

地域集客に特化したGoogleビジネスプロフィールとGoogleマップの検索上位化のためのローカルSEO対策の組み合わせで最適なMEO対策を行うことが可能です。

全て自社で行えれば理想ではありますが、適材適所で専門性が必要な対策はプロに任せることも大切です。

この記事を参考にして自社でMEO対策が可能か?プロに任せるか?の判断の手助けになれば幸いです。

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