業績低迷者を集めて営業低迷者研修を実施する際、気をつけるべき点を教えて下さい。|不動産仲介営業お悩み相談室

不動産業界でご活躍のあなた、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。

今回は「業績低迷者を集めて営業低迷者研修を実施する際、気をつけるべき点を教えて下さい。」というお悩みを取り上げます。

今回のご相談内容をお聞きして、「令和の時代に低迷者研修とは珍しい。しかし……なんと懐かしい響きだろうか」との感想を抱きました。

不動産業界専門のコンサルタントなどをやっておりますと、現役時代はさぞ営業成績が優秀で、低迷者研修なんて無縁だったと思われそうですが、そんな事はございません。

現役時代の私は、低迷者研修に出まくっていました(笑)。

今、「出まくっていました(笑)」と書いてしまいましたが、笑っている場合ではございません。

低迷者研修に選ばれた(?)際は、それなりに落ち込みましたし、反省もしたものです。

では、その低迷者研修で劇的に業績が上がったのかと申しますと、正直クエスチョンマークが付きます。

こんな事を言うと当時の上司に怒られてしまいそうですが、なにぶん昔の話ですのでご勘弁願いたく存じます。

では、低迷者研修が役に立たなかったのかというと、そんな事もございません。

不動産営業担当者としての心構えや、お客様に対する姿勢などを改めて学ばせていただきました。

当時ご指導いただいた方の中には、すでに鬼籍に入られた方もいらっしゃいますが、お教えいただいた言葉は今でも私の心の中に刻み込まれています。

ここで大切な話を一つ。

このように30年近く経過しても心に刻み込まれ、影響を受けている低迷者研修であっても、研修受講当時に短期で劇的に業績が上がったわけではない、という事をまず覚えておいてください。

では、ステレオタイプな不動産低迷者研修を例示してみます。

お間違いのないよう念のため申し上げますが、私が現役時代に、今からご紹介するような酷い研修を受けた事はございません。あくまでも「ステレオタイプな不動産低迷者研修」の例としてご覧ください。

●「営業進捗状況のKPI達成度はどうなっているのかな?ん?自分の数字も把握していないの?そんなんだから数字が上がらないんだろうね」と、一見合理的に見える数字で詰めていく研修。

●「君さぁ、権利と義務って分かるかなぁ。数字も上がっていないのにお給料が出たり、お休みがあったりして、結構なご身分だね」と、前時代的な精神的に追い込む研修。

●「もっとさぁ、仕事を楽しもうよ。人生の中で仕事をしている時間は長いんだから、仕事の充実イコール人生の充実だよ。そんな暗い顔しないで、明るく行こうよ」と、ひたすら抽象的かつ精神論的な研修。

●「お前!こんな数字で良いと思ってるのか!会社に迷惑かけやがって!すみません…じゃないんだよ。謝ってほしいんじゃなくて、数字を上げてほしいんだよ!分かる?」と、もはや違法レベルを超えたパワハラ研修。

残念ながら、こんな研修をしていては業績低迷者さんの数字は上がらないでしょう。

では、どうすれば良いのでしょうか。

私は「精神論を排除した、営業テクニックの解説研修」をお勧めしています。

不動産営業は技術だと、私は考えます。業績低迷者さんはそのテクニックを知らないか、知っていたとしても低迷期間が長すぎて忘れてしまっているのです。

ですから、集客方法・追客方法・顧客応酬話法・物件の見方・クロージング方法・同業他社との付き合い方など、業績低迷者さんが苦手とされている分野を、懇切丁寧に解説して差し上げてはいかがでしょうか。

「子供じゃあるまいし、大の大人にそんな事をしなきゃならないのか!」と思われるかも知れませんが、そうです。「しなきゃならない」のです。

不動産会社の社長さんや部長さん、所長さんは、不動産営業の技術に優れていたからこそ、今そのポジションにいらっしゃるのでしょう。

しかし、世の中には「不動産営業の技術が優れている」方のほうが、圧倒的に少ないのです。

それであれば、その方々に研修で営業技術を教えていく事は、会社の業績向上にとって極めて重要な業務だと言えるでしょう。

業績低迷者を集めて営業低迷者研修を実施する際、気をつけるべき点としては、精神論に陥らず、違法なパワハラも行わず、淡々と営業技術向上のカリキュラムを組まれる事をお勧めします。

業績低迷者研修をやるなら、怒鳴らなくていいし、希望を語らなくていいし、人生論も要らないと思います。

ただ、静かに、淡々技術を並べればいいと私、梶本は考えています。

あなたは如何でしょうか?

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