センチュリー21・ジャパンの全体の売上と利益
直近3期と2021期3Qの売上収益と営業利益は以下のとおりです。
1Qにおける新型コロナの影響は2Q、3Qと改善しており、前年同期比では営業収益が94.1%、営業利益は96.4%と回復しています。
四半期別の営業収益と営業利益は以下の結果でした。
四半期ごとでは前年同期比マイナスがつづいていましたが、3Qにおいて前年比プラスになったことが確認できます。
加盟店数の増加状況と加盟店取扱高に目を転じると、結果は以下のごとくです。
加盟店舗累計数は2Qよりも2店舗マイナスとなり972店舗です。
加盟店平均取扱高は2Qより441万円改善し、6,488万円となりましたが2018期からの右肩下がりの傾向はつづいています。
*参考文献
https://www.century21japan.co.jp/ir/fin_res/pdf/FS202103.3Q.pdf
センチュリー21・ジャパンのセグメントごとの売上
セグメントは次の4つになります。
2. ITサービス収入
3. 加盟金収入
4. その他
セグメント別比率は過去3期と同様の傾向です。
前回リポートで注目した「ITサービス」は、2019期と比較して進捗率68.5%であり、非常事態宣言下となった4Qに期待しなければなりません。
センチュリー21・ジャパンの短期的な戦略
加盟店増加に関しては、2021期計画の998店舗に対し3Q現在は972店舗と苦戦している状況が見えます。
エリア別加盟店推移を見てもその状況は変わっていません。
センチュリー21のビジネスモデルは、加盟店の業績次第でありその加盟店数の増加は絶対条件といえます。
発令中の緊急事態宣言は3月21日解除される予想はあります。
しかし影響にあまり大きな変化はなく、2022期の加盟店増加戦略に期待し注目したいところです。
センチュリー21・ジャパンの長期的な戦略
FCネットワーク成長の布石として考えられていた「高齢者住宅斡旋サービス」について、その一環として「シニア住まいる 21」のサービスを開始しました。
次の2つのサービスを顧客に無償提供し、FC加盟店のビジネスチャンスの増大と、加盟店増加戦略につなげる考えです。
2. 老人ホーム・高齢者施設の開設のプランニングサービス
このサービスにより施設への入所費用や、居住する住宅の売却や管理などの相談など、加盟店が顧客へのワンストップ対応を可能にしようとするものです。
具体的なサービス提供は専門企業と加盟店との協業により行う形式であり、2121年3月から神奈川県において先行させる予定としています。
*参考文献
https://www.century21japan.co.jp/news/pdf/20210303seniorsmile21.pdf
センチュリー21・ジャパンの最近のトピックス
2021年4月1日付けで代表取締役が交代します。
現在の代表取締役長田邦裕氏は取締相談役に就き、伊藤忠商事出身の園田陽一現取締役兼専務執行役員企画本部長が、4月1日付で新代表取締役に就任します。
伊藤忠商事は長くセンチュリー21の親会社でしたが、現在は50%未満となる筆頭株主であり、これまでも伊藤忠商事出身者が代表取締役に就任しています。
現代表取締役長田邦裕氏は伊藤忠商事に新卒入社後、2013年に伊藤忠アーバンコミュニティの常務取締役、2014年に代表取締役に就任、2016年にセンチュリー21・ジャパンの代表取締役に就任していました。
因みに長田氏は1980年入社、園田氏は1983年入社です。
*参考文献
https://www.century21japan.co.jp/ir/dis_info/pdf/20210208_kaiji_YjinjiGJ.pdf