賃貸需要データから読み解く物件仕様の具体像

賃貸住宅の設備や仕様は新築時に検討されるものですが、築年数が経過し空室が目立つようになると「空室対策」のひとつとして、設備や内外装の更新がテーマになることもあります。

ニーズの高い設備がないために入居率が悪くなることや、逆に設備の更新によって空室がなくなったなどの事例もあるでしょう。

設備や仕様の見直しには、部屋探しをする人たちのニーズを的確に把握する必要があります。

賃貸ニーズの高い設備や仕様、そしてこれから注目されそうな設備について、あるアンケート調査から考察してみました。

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一人暮らしのシングルに聞いた設備ランキングから物件仕様の需要を考察

付いているのが常識と考えられる設備

不動産ポータルサイトを運営するリクルートが調査した、住宅ニーズのランキングが公表されています。
最新の調査結果は「一人暮らしのシングルに聞いた 設備ランキング 2017」ですが、7年前にも同様の調査がおこなわれています。

参考:一人暮らしのシングルに聞いた 設備ランキング 2010

調査結果にもとづく考察はそれぞれのウェブページ上でおこなわれていますが、ここでは視点を変えて2010年と2017年の調査結果を比較することにより、気づかされるポイントについて解説します。

グループ ランキング 設   備 付いていてあたり前 付いていなくて後悔した
間取や仕上げなど 1位 バストイレ別 1位 ⇨ 6位 ⇩
3位 クローゼット 3位 ⇨ 5位 ⇧
4位 フローリング 4位 ⇧
5位 2階以上 5位 ⇩ 13位 ⇩
7位 バルコニー 7位 ⇩ 11位 ⇧
14位 南向き 14位 ⇩ 12位 ⇩
住戸内設備 2位 エアコン 2位 ⇨ 14位 ⇩
6位 ガスコンロ付き 6位 ⇩
8位 独立洗面台 8位 ⇧ 4位 ⇩
11位 TVモニター 9位 ⇧ 10位 ⇧
12位 洗浄便座 10位 ⇧ 8位 ⇩
15位 追炊き機能 15位 ⇨ 3位 ⇩
浴室乾燥機 9位 ⇧
共用設備 10位 オートロック 10位 ⇧ 7位 ⇧
13位 エレベーター 13位 ⇩
宅配ボックス 1位 ⇧
その他 9位 マンション(RC) 9位 ⇨ 15位 ⇧
その他 2位 ⇧

まず上の表の説明をいたします。

ランキングの数字は2017年調査におけるランキングです。ランキングが表示されていない項目は15位以内にランキングされなかったものです。

⇨は2010年と2017年とでランキングに変化がなかったもの、⇧と⇩は上下の変動があったものです。

つづいてグループ別にみえてくるニーズのポイントについて詳しく書きだしてみます。

間取や仕上げなどに関するニーズのポイント

1. バストイレ別

バストイレ別は現代ではあたり前のスタイルといえます。1位にランキングされるのもうなずけます。
シングルよりもファミリー層では、もっとニーズの高いものです。
「付いていなくて後悔した」の調査では、2010年よりもランキングが下がっているのは、バストイレ別の物件が少なくなり普及していることをうかがわせます。

2. クローゼット

「付いていてあたり前」のランキングは、2回の調査で変わらず高いニーズがあります。「付いていなくて後悔した」のランキングが上がっているのは、まだまだクローゼットの普及が少ないことを表しています。

3. フローリング

「付いていてあたり前」のランキングが2010年よりも上がっています。「付いていなくて後悔した」では圏外になっていますので、フローリングの物件が多くなり、後悔する人が少なくなっているといえそうです。

4. 2階以上

セキュリティの面では外せないニーズですが、2階建てがほとんどのアパートでは、50%の確率で1階に居住することもあります。
高いニーズですが、賃貸住宅の供給側としてはどうすることもできないものです。

5. バルコニー

「付いていてあたり前」のランキングが下がり、あまり高いニーズは感じられません。「付いていなくて後悔した」でも11位と前回より上昇はしていますが、なくてもよい設備と考えられます。

6. 南向き

これも「できれば・・・」という類いのニーズであり、ランキングを見てもあまり重視するニーズとはいえません。

住戸内設備に関するニーズのポイント

1. エアコン

住戸内設備ではトップのニーズです。「付いていないと後悔した」ニーズのランキングは14位と下がっており、設備されている物件が多く存在する表われです。現在では設備されていないことがあり得ないといっていいでしょう。

2. ガスコンロ付き

ガスコンロ付きのキッチンニーズが下がっていますが、以前の入居者が置いていったものの活用や、IHヒーターを自分で設置するなどのケースもありそうです。
またガスではなくIHヒーターの設置が普及している影響が、調査結果に反映されている可能性もあります。

3. 独立洗面台

ニーズとしてはそれほど高いものではないですが、実際に生活してみるとやはりあった方がよかった! と感じる設備のように思われます。
スペース的に可能であれば是非設備したいアイテムといえるでしょう。

4. TVモニター付きインターホン

ニーズとしては大きなものではないですが、後悔する設備としても中位にランクしています。ある程度普及が進んでいることを想像させる調査結果ともいえそうです。

5. 洗浄便座

ニーズとしては大きなものではありません。仮についていない物件であってもDIYで取付可能でもあり「他人が使ったものを使いたくない・・・」などの心理もあるのかもしれません。

6. 追炊き機能

「付いていてあたり前」のニーズとしては低いですが「付いていなくて後悔した」では上位にランキングされます。隠れたニーズとして見逃せないものともいえそうです。

7. 浴室乾燥機

ニーズとしてはランク外ですが、実は付いているほうがすごく便利な設備です。「付いていなくて後悔した」では2017年にランクインしましたが、今後は注目すべき設備といえそうです。

注目すべき設備とニーズ

住戸内の設備や仕様についてみてきました。ニーズの高いもの、それほど高くないものと、漠然と感じていた印象とあまり変わらないようにも思えます。

住戸内から共用部分に視点を変えると注目される設備があります。
いうまでもなく「宅配ボックス」です。

2017年調査では「付いていてあたり前」が圏外ですが「付いていなくて後悔した」では第1位にランキングされました。次回調査ではおそらく「付いていてあたり前」の上位にランキングされることが予想されます。

またオートロックは「付いていなくて後悔した」のランキングが「付いていてあたり前」よりも高く、潜在的ニーズとして高いことがうかがえます。

本格的なオートロックは「共用玄関」が必要となり、通常のアパートでは設備できないものですが、防犯カメラ、TVモニター付きインターホン、スマートロックなど、代替機能のある設備の充実などでも、セキュリティニーズに対応できる可能性もあります。

また宅配ボックスは利便性もさることながら、配達員との接触が不要となり、セキュリティ面での効果もあることに着目する必要があります。

まとめ

生活スタイルは設備によって変わってくるものです。新しいニーズが新しい設備を生みだすといった流れもあるでしょう。

7年間の変化が明確に表れているものもあれば、あまり変化のないものもありますが、賃貸物件の設備は簡単に交換できない場合もあります。

入居率や成約率に加え内見数の減少などがみられる場合には、設備とニーズの関係をチェックしてみることが重要です。

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