初期費用をカスタマイズできる新しい賃貸条件

賃貸住宅の入居時には家賃の数倍の初期費用が必要です。
この常識が最近は変わりつつあり、初期費用を自由に設定できる方式が広まる可能性がでてきました。
定額家賃で移り住めるサブスクリプション賃貸に加え、普通借家契約においてもサブスクリプション化へのニーズが生まれ、入居時初期費用の自由設定を望む消費者の増加が予想されます。
ここでは仲介大手が導入した初期費用の自由化方式から、今後すすむと考えられるサブサブスクリプション賃貸の方法について考察します。

物件管理コスト40%削減「ご近所ワーク」
\利用している管理会社急増中/

現地作業を、近所の主婦に安くお任せできる、マッチングサービスです。

  • 全国11万5千人の近所の主婦が対応
  • 日常清掃の他、ゴミ出し/分別や、物件点検など、物件管理の各種メニューをご用意。
  • 作業マニュアルは、不動産企業と開発。写真付き報告で安心!
  • ワーカーの作業の質の評価は、4.7を達成(5段階評価)

初期費用の自由設定

不動産仲介大手ハウスコムは2021年10月より「スマートレント」を開始しました。
新規入居者の入居費用を抑え入居しやすい条件を整えることにより、入居率を高い水準に維持し入居者・オーナー・管理会社それぞれにとっての最大利益を追求しようとするシステムです。

スマートレントの仕組みの柱は、ハウスコムがサブリースにより入居者に賃貸する方法です。
オーナーや管理会社へはハウスコムから通常の入居費用を支払い、ハウスコムと入居者との間では入居者が希望する入居費用を支払い賃貸借契約が締結できます。
具体的には本来の入居費用との差額を、入居者は月々の家賃に上乗せして支払う方法です。

参照:ハウスコム「スマートレント」

入居時には一般的に次のような初期費用が必要になります。

・敷金
・礼金
・前家賃
・保険料
・清掃料
・仲介手数料

これらの費用を一括して契約時に支払うのではなく、分割や繰延して入居者の資金計画に合わせる対応が「初期費用の自由設定」です。

サブスクリプション賃貸の普及

入居費用を抑える必要性は高くなってきています。
最近は「サブスクリプション賃貸」が普及しており、賃貸住宅需要には「負担のすくない賃貸」を求める傾向が強くあり、賃貸関係事業者にとっては見逃せない動きと言えるでしょう。
入居費用が高いことは頻繁な転居がしづらく、長期間の入居が見込めるという賃貸人の立場ではメリットでもありました。
しかしながら入居費用負担のすくない物件が多くなる傾向は、これまでの賃貸業界の常識を見直す圧力にもなっています。

敷金・礼金ゼロの物件も最近は多くなり、仲介手数料を入居者からはゼロにする傾向も多く、初期費用の低減化は自然な流れです。
前述したように「スマートレント」はサブリース方式であり、賃貸人のなかにはサブリース方式を嫌うケースもあるでしょう。
また管理会社にとってもサブリース方式では、入居率が低下した場合の収益性悪化に対応しなければならず、ある程度の資金力がなければむずかしい選択です。
そこでサブリース方式とは異なる方法で、初期費用の低減を実現できる方式を検討する必要がでてきます。

初期費用を抑えるには

初期費用には敷金・礼金のように長い期間、慣習としておこなわれてきた費用については、その必要性を検証する必要があります。
家賃債務保証会社の利用がほとんどとなった今日において、家賃債務の担保を賃貸人がとる必要性はなくなっています。
また礼金は物件不足であった時代の慣習であり、空き家が多くなった今日では不要な費用と言えます。

仲介手数料については、仲介会社が入居者に請求する・請求しないについて、管理会社が立ち入ることはできません。
賃貸人あるいは管理会社からの仲介手数料が支払われる場合と、支払われない場合とでは仲介会社の考え方に違いがありますし法律上の問題もあります。
しかし仲介会社が入居者に請求するかどうかは仲介会社しだいです。

管理会社の立場からいうと入居者からの仲介手数料をゼロにするには、賃貸人からの手数料を1か月としなければなりません。
仲介手数料については入居者の初期費用を低減させると、逆に賃貸人の負担が増えることを意味しており、仲介手数料の支払方法は重要なファクターです。

初期費用を低減させる条件設定

入居者の初期費用を低減させるには次の条件を設定する必要があるでしょう。

1. 家賃:家賃の支払いは従来どおりとし前払い
2. 敷金:家賃保証を原則とし敷金の預かりはおこなわない
3. 礼金:礼金はゼロとする
4. 保証料:保証会社への保証料は管理会社が立替え、契約期間で分割して家賃に上乗せ
5. 退去時清掃料:契約期間で分割して家賃に上乗せ
6. 仲介手数料:仲介会社への手数料は賃貸人負担とし仲介会社へは管理会社が個別クレジット契約により支払い、賃貸人からは分割負担分を委託管理費に上乗せする

このような条件だと入居者が支払う2年間の総支払額は以下になります。

2年間家賃総額 2,400,000
保証料 40,000
退去時清掃料 50,000
合計 2,490,000

この金額を24回に分割すると¥103,750円になります。

これに対して通常のパターンで支払う初期費用は次のとおりです。

前家賃 100,000
保証料 40,000
退去時清掃料 50,000
合計 190,000

このケースでは通常であれば19万円かかる初期費用が、入居時は約11万円弱で入居できる計算となります。
さらに2年後の更新後は家賃だけの支払いと、保証会社の更新料だけで済みます。
また入居者がかける火災保険料や家賃保証料にも、事業者サイドで分割払いに応じるケースがあるので、管理会社の資金負担を軽減する方法もでき、初期費用の自由化はむずかしいことではないといえるでしょう。

ビジネスのサブスクリプション化に必要なIT

「スマートレント」は特許申請中とWebページに記載されており、ビジネスモデル特許として申請しているものと思われます。
ビジネスモデルが特許と認められるにはいろいろ要件があり、最終的に特許となるかどうかは現時点ではわかりません。
しかしながらビジネスにおけるサブスクリプション化はさまざまな分野ですすめられています。

サブスクリプション型のビジネスは昔からあったものです。
賃貸事業も毎月の家賃支払いがベースであり、まさにサブスクリプションビジネスでした。
したがって初期費用の低減と分割化は、賃貸事業のすべてをサブスクリプション化させる動きとも言えるでしょう。

入居者が自分の資金計画・資金予定にもとづき、自由に初期費用の設定を可能にするには、ケースバイケースの支払い方法に提供側(オーナーや管理会社)が対応しなければなりません。
初期費用の設定をスマホからの入力で対応できる方法を用意するする必要もあり、瞬時に月額支払額が計算できるようなアプリケーションも必要です。
サブスクリプションビジネスはIT活用が必須になることを忘れてはなりません。

まとめ

賃貸契約時の初期費用低減は時代の趨勢となっていくでしょう。
対応できない賃貸物件は入居率が悪化し、サブスクリプション賃貸は満室経営を継続できる・・・・・・このような状況が可能性として考えられます。
初期費用の低減によってオーナーや管理会社の資金負担が増大することは避けなければなりません。
クレジットの活用や関連事業者の分割払い対応など、現在ある周辺環境を活用すると意外と初期費用の自由設定は可能だと考えられます。

【無料配布】実践に即役立つE-BOOK40冊以上がタダで読める

Twitterでフォローしよう