こんにちは!
不動産業界特化型のマーケティングオートメーションツール「KASIKA(カシカ)」の屋代です。
今回は、「MAを使った追客の仕組み作りと具体的な方法」についてお話をさせて頂きます。
まずMAを活用した追客に必要なものは以下3点となります。
2.配信ターゲット
3.追客コンテンツ
詳しくみていきましょう。
MAを使った追客の仕組み作りと具体的なやり方について
1.追客リスト
毎回書いていますが、そもそもマーケティングオートメ―ション(MA)は、自動で追客してくれるロボットようなものです。
ただし追客すべき「追客リスト」は皆さんでご準備頂く必要があります。
また、歴史のある不動産会社さまから、たまに相談を受けるのが
「顧客リストは数千件あるんだけど、全部紙で保管しているんだよね...」
というケースです。
クラウドソーシングなどで文字起こしの外注も可能ですが、こうした作業はコストも時間もかかります。
※仮に1顧客レコード50円~100円程度だとして、1000件のリストで5万円~10万円程度
これを避けるためには、日頃からお客様情報を電子データ、具体的にはエクセルや管理ツールに保管する癖をつけましょう。
ただし、過去客の追客は今まで以上に重要となってくる為、コストをかけても紙の情報保管ではなく、使い勝手の良い、電子データでの保管をおススメします。
具体的には「SUMMO」「イエウール」などからの反響は定期的にCSV形式でダウンロードする。来店やオープンハウスなどのアンケート情報も極力転記しておく。
こうした基本アクションの積み重ねが皆さんの情報資産になります。
また不動産向けの顧客管理ツール(CRM)をご利用している方も多いかと思います。
ご利用のツールによっては、顧客情報をダウンロードする度にコストがかかる場合があるようです。
できればMAツールを導入する前に自社ツールで顧客情報のダウンロードが可能なのか?可能だとしたら、コストはかかるのか?を確認しておくと良いでしょう。
▼ネット上での顧客管理のイメージ
また、MAはその仕組み上、電話ではなくメールでの追客がメインとなります。
よってリストの中身ですが
2.メールアドレス
3.電話番号
といった基本的な情報が必要となります。
なお、メールアドレスはMAで追客する上でとても貴重なデータになります。
もし、今現在収集していなかったらた、必ず押さえるようにしておきましょう。
きちんと追客を行う為には上記2点に加え
4.顧客ステータス
があると良いでしょう。
顧客タイプとは?
「買主」
「買替え」
「投資目的」
といった、文字通りお客様が御社にとってどのカテゴリに属するか分類する項目となります。
顧客ステータスとは?
お客様に対し営業をどこまで行っていたのか?という貴社営業目線での進捗管理用の項目となります。
具体的には「資料請求あり」「初回面談済み」「机上査定送付済み」といった項目となります。
なお、MAツールによっては「SUUMO」「イエウール」といったポータルサイトからの反響を自動的に取り込める機能が備わっています。
反響を手動でエクセルに記載して、見込みリストを作っている会社もまだまだ多いと思いますが、手動でリストを作成するとどうしても、転記ミスや時間がないと後回しといったケースが増えてきます。
こうしたケースを防ぐためにも、月間30件以上のポータル反響があるような会社様はMAツールや顧客管理ツールの導入を検討した方がいいでしょう。
▽ポータル反響を自動取り込みできるとリスト作成の手間から解放されます。
2.配信ターゲット
追客リストの準備と確認が済んだら、次は配信ターゲットの準備になります。
基本的な考え方としては今ある手持ちのリストのうち、誰に追客をするのか?精査していく作業になります。
実際のMAツールにおいては、「1」の顧客リストを取り込んだ後で「配信ターゲットの作成」といった形で作業をするケースが多いです。
例えば、購入者向けに追客をする場合のターゲットですが、一番シンプルなケースで考えると
顧客ステータス …「来店済」
といった感じで組み合わせ、配信ターゲットを作成します。
配信ターゲットの作成自体は難しくありません。
むしろ重要なのは「顧客タイプ」や「顧客ステータス」といった項目をきちんと管理し、常にアップデートする、地道な日々の作業となります。
▼ターゲットの作成イメージ
3.追客コンテンツ
ターゲットの準備と確認が済んだら、次は追客コンテンツになります。
基本的な考え方としては「売主」・「買主」といった顧客タイプに応じたコンテンツを作成します。
例を上げると、SUUMOから反響があったお客様は顧客タイプが「買主」になりますので、「物件情報」や「賃貸と物件購入はどちらがお得か」といったコンテンツが有効です。
また「売主」の場合は、「とりあえず自分のマンションの査定額が知りたい」といったライトな層もいれば、離婚や相続関連で「すぐにでも物件を売りたい」という温度感の高い層が混在し、購入客以上に追客が難しい状況かと思います。
とはいえ、今すぐ層は取りあえず、電話で追客する事で案件の切り分けができるかと思いますので、「売主」の追客コンテンツはライトな層を想定し
「売却時にかかる諸費用と税金」
といったノウハウを、できれば定期的に送るのが効果的です。
▼売主向け追客コンテンツのイメージ
当たり前と言えば、当たり前なのですが、はじめて追客コンテンツを作成する場合、何から手を付けていいのか分からない!といった状況に陥りがちです。
シンプルに「このコンテンツは誰に届けるのか?」「何のために送るのか?」と自問自答し、少しずつコンテンツを作成すると良いでしょう。
一方で作成する時間がない。何を書いて良いのか分からない。
といった場合は、割り切って外部の追客シナリオメールサービスなどの活用を検討すると良いでしょう。
まとめ
マーケティングオートメ―ション(MA)は、自動で追客してくれるロボットようなもので、導入すると大変便利です。
ただし、MAで追客するにせよ、手動で追客するにせよ、追客する為にはお客様が、「売主」なのか「買主」なのかといった区分や営業マンがどこまで追客しているのか?という、顧客管理が重要になります。
もしこの辺が疎かになっているようであれば、まずは顧客管理の方法から見直してはいかがでしょうか?
MAの導入を検討しているが、今ひとつ踏み切れないといった方がいらっしゃいましたら、検討の参考にお役立て頂けますと幸いです。