排水管の調査時の気を付けるべきポイント

重要事項説明書の作成時においては様々な調査が必要です。
中でも調査ミスが起こりやすいのが排水管の調査です。
なぜなら排水管は基本的に地中に埋設されており、地中を堀起こさない限り全てを把握することができないからです。
さらに排水管の工事はやり替えに多くの費用が掛かることも多いです。

そこで重説ミスや取得後の思わぬ費用負担を防ぐために調査時に注意すべきポイントを解説します。

1.まずは現地調査

排水管の調査をする上で重要なことは現地調査と役所調査です。
現地調査の整合性を役所で確認するというのが本質です。
現地調査と役所の施設図面等に矛盾が無ければどちらを先に行っても問題ありません。

しかし、万一矛盾があった場合は再度役所に戻り確認し、現況と異なる旨を聞き取り調査しなければなならなくなり、何度も往復する羽目になります。
よって、先に現地調査をする方がムダが省けます。
できれば現地調査からスタートするようにしましょう。

(1)排水経路の確認

まずは汚水、雑排水、雨水のそれぞれの排水経路の確認をしましょう。
水道が開栓されていれば問題ありませんが、現地の水道が使えない場合はポリタンクなどで水を運んでおく必要があります。
雨水管が合流式の場合は埋設している排水管に放流しているため、水を流さないと排水経路の確認ができません。
下水桝を全て開け、一つ一つの排水経路を実際に水を流して目視で確認していきましょう。
経路の確認では排水管の老朽化や詰まりも同時にチェックしましょう。

流れや勾配が悪く詰まりやすい排水管である場合は重説に記載する方が無難です。
また、高圧洗浄などが必要な場合もその旨を記載する必要があります。

(2)排水管の相互越境

排水経路が把握できたら次は排水管が実際に敷地内だけを通っているか調査していきます。
地積測量図や公図、現地の境界鋲などをもとに境界点を割り出します。
それをもとに他人地への越境がないかを調べます。
古い建物では現在のように隣地との民法上の外壁距離50センチが取られていないことが多く、犬走などを通る配管は越境していることが多いです。

また、排水経路の途中や最終地点で隣地からの放流を受けていたり、隣地に放流していたりするケースもあります。
その場合は越境している、越境されている、または相互越境している旨の記載が必要です。
経路の途中からの合流などもあるので慎重に確認していきましょう。

(3)最終桝と公共桝の確認

現地調査では必ず敷地内の最終桝と公共桝の位置を確認し、少しでもおかしいと思ったら写真を撮っておきましょう。
更地や建て替え用地等では公共桝の位置によって引込工事の距離がことなります。
掘削する距離が長くなればなるほどが排水工事の費用が大きく異なります。

また、例え最終桝の目の前に公共桝があったとしても接続されていなければ工事費用が掛かります。

(4)その他注意するポイント

排水経路に矛盾がなかったとしてもブロアーなどが置かれていれば浄化槽である可能性が非常に高まります。
公共桝が目の前まで来ていても浄化槽のままというのはよくあることです。
所有者からのヒアリングはもちろん大切ですが、近隣にブロアーが置かれている家が多いなどの場合はもう一度現地を見直し最終桝が公共桝に接続されているか確認しましょう。

公共桝と敷地に高低差がある場合にも注意が必要です。
公共桝が敷地よりも高い位置にあると物理的に排水を放流することができずやむ負えず汲み取り式になっていたりポンプを用いて排水していることがあります。
この場合は接道している道に公共桝があったとしても接続できません。

また、ごく稀ですが実際に合った事例として、敷地の前まで公共桝が整備されているにもかかわらず公共管自体が汚水施設と接続しておらず、公共管が整備されているにもかかわらず放流できないというケースもあります。
周囲の新しい戸建てなどでも浄化槽を採用しているなどのわずかな違和感を感じ取り慎重に調査することが大切です。

農地や畑の取引では農業用水路に接続されているケースは注意が必要です。
水路の管理をしているのは農業委員会や土地改良区などです。
水路の使用を廃止するにあたって費用負担などが求められることもあります。

2.役所の調査

役所の調査は排水管の管理者を確認するとともに現地での排水方法や排水経路に矛盾がないかや引込管の口径などを調査します。
ただし、役所の施設図面は全て現況通りというわけではありません。
直近の工事などは反映されていないことも多く、図面はあくまで概略図です。
ミスを防ぐうえでは常に疑いの目をもって調査に臨むことが大事です。
調査する項目大きく分けて2つです。

(1)私設管かどうか?

私道に接道している物件は私設管の疑いがあります。
私設管か公共管かは施設図面を見れば分かります。
また、私設管であることが分かった場合は

・私道所有者からの掘削同意は容易にとれるのか?
・周辺戸建てとの共有道路の場合は掘削時の費用負担などの取り決めはないか?

などが改めて調査する項目になります。

(2)現地調査と台帳に矛盾がないか?

役所の施設台帳と現地調査での放流経路に矛盾がないか確認します。
現地で調査してきた公共桝が台帳にちゃんと載っているか調べます。

もしも現地にある公共桝が台帳に乗っていなかった場合は、現地の写真を提示するなどして聞き取り調査を行います。
台帳にはあるが現地に桝がなかった場合も同様です。
なぜ現地と台帳との間に矛盾があるのかを調査し、明確にしましょう。

3.まとめ

ライフラインの調査の中でも注意すべき点が多いのが排水管の調査です。
排水管の工事には費用と時間がかかるため仲介後に発覚すると即トラブルにつながります。
トラブルになりやすい項目ですが実際はほとんどの部分が地中に埋設されているため全ての個所を目視で確認することができません。
ゆえに調査には慎重になりましょう。

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