不動産売買仲介領域でTwitterは使えるか?業界内Twitter事情を調べてみた!

不動産売買仲介領域で、SNSを使用した情報発信は今や”当たり前”の事象となっています。

しかし一口にSNSといってもその種類はさまざまで、InstagramやTwitter、Facebook、YouTubeなどが挙げられます。

近頃はInstagramに力を入れる企業も増えていますね。

では、Twitterは不動産仲介領域で発信力として使えるツールなのでしょうか。

今回は

・各SNSの特性・比較
・Twitterで発信・集客をしている事例の紹介

についてまとめていきたいと思います。

各SNSの特性・比較

まずは、それぞれのSNSの特性についてまとめていきます。

Twitter

Twitterは、短文(ツイート)で投稿します。

その特徴といえば「情報拡散性の高さ」にあります。

「いいね」が多く付けられた投稿は多くのユーザーに見られるようになる機能や、他のユーザーの投稿を再投稿できる「リツイート」機能が実装されています。

つまり、魅力的な投稿は多くのTwitterユーザーによって爆発的に拡散されるということがTwitterの大きな特徴です。

Instagram

Instagramは、写真・画像・動画といったメディアの投稿に特化しています。

すなわち、「視覚的な訴求に強い」という特徴があります。

「インスタ映え」という言葉も記憶に新しいですが、Instagramにはそういったフォトジェニックな写真や画像を求めるユーザーが多数います。

Facebook

Facebookは、TwitterやInstagramと比較すると、多少複雑なSNSです。

しかし、なんといっても「情報量が多い」という点が強みになります。

若年層のユーザーは減少傾向となっていますが、比較的高い年齢層・ビジネスパーソンには未だ人気の高いSNSです。

各SNSの使用率は、以下のようになっています。

SNS,利用率

参照:総務省情報通信政策研究所「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000831290.pdf

全年代で見ると、Twitter・Instagramともに約半数もの人が利用していることが分かります。

また前年度と比較すると利用率はTwitter・Instagramともに少しずつ伸びています。

Instagramの方が利用率はやや高いですが、Twitterも幅広い年代から利用されていることが分かります。

Twitterで発信・集客をしている大手注文住宅会社

ではまずは国内大手注文住宅会社がどのようにTwitterで発信・集客しているのか見てみましょう。

パナソニック ホームズ株式会社

パナソニックホームズ

参照:パナソニック ホームズ公式Twitter
https://twitter.com/panasonic_homes
フォロワー数:2.4万(2022年10月22日時点)

パナソニック ホームズは他の注文住宅競合アカウントと比べると圧倒的にフォロワー数が多いです。(他アカウントは60~5700程度)

発信内容はweb商品である“V’esse”についてのみに限定しており、投稿数も平均月に2回ほどとそれほど積極的に運用している様子はありません。

旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)

旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)

参照:ヘーベルハウス公式Twitter
https://twitter.com/hebelhouse
フォロワー数:341(2022年10月22日時点)

ヘーベルハウスのアカウントは2010年で更新が止まっており、投稿内容もヘーベル君の「ハーイ」という内容のみです。

積水ハウス

積水ハウス

参照:積水ハウス公式Twitter
https://twitter.com/sekisuihouse_
フォロワー数:2163(2022年10月22日時点)

Instagramのフォロワー数は11万以上と競合の中でTOPの積水ハウスですが、Twitterは2000台です。

投稿内容はFacebookで投稿されているものと同じで、そこまで注力している様子ではありません。

一条工務店

一条工務店

参照:一条工務店公式Twitter
https://twitter.com/joekun_ichijo
フォロワー数:6573(2022年10月22日時点)

大手注文住宅会社の多くがTwitter運用にそこまで力を入れていないのに対し、一条工務店はマスコットキャラクターの「ジョーくん」をフロントに立て、一貫性のある投稿をしている様子が見られます。

画像だけでなくGIFやショート動画、アンケート形式のユーザー参加方企画など、様々な手法でTwitterを運用しています。

いいね数やリツイート数も他のアカウントよりも多く、Twitterの特性をうまく使っています。

Twitterで発信・集客をしている事例の紹介

上記で見る様に、大手注文住宅会社ではあまりTwitterには力をいれていないことが見て取れました。

注力しているSNSで多いのはやはりInstagramが多く、次いでYouTubeといった具合です。

では、ここからはよりTwitterで発信・集客をしている企業の実際の例をご紹介します。

オープンハウスグループ

オープンハウスは首都圏や関西圏といった大都市圏の狭小地での新築戸建てを得意とするハウスメーカーです。

特徴として東京や大阪の狭小な土地をオープンハウスで囲っており、その土地に2〜3階・二世帯住宅を作ります。

Twitterのアカウントは2つあり、1つ目は公式アカウント、2つ目は「ゆる運用」という名の通り、「ゆる~い」雰囲気が特徴のアカウントです。

オープンハウス公式アカウント

オープンハウス公式アカウント

参照:オープンハウス公式Twitter
https://twitter.com/OpenhOfficial/status/1534354531743571969

フォロワー数:6532(2022年10月22日時点)

オープンハウス公式アカウント(ゆる運用)

オープンハウス公式アカウント(ゆる運用)

参照:オープンハウス公式Twitter「ゆる運用」
https://twitter.com/openhouse_group

フォロワー数:2.7万(2022年10月22日時点)

東京ヤクルトスワローズのスポンサー企業ということもあり、今年のプロ野球の時期にはこちらの「ゆる運用」アカウントで大盛り上がりの様子でした。

野球関連のツイートも多く、野球ファンからしても一緒に応援して楽しめるアカウントになっています。

オープンハウスグループは企業の最新情報を投稿するアカウントと、「ゆる運用」アカウントの2つを使い分けているところに特徴があります。

ユーザーは、欲しい情報を得るために企業のTwitterアカウントをフォローします。

企業側が色々な情報を発信したいのはとてもよくわかりますが、ユーザーとしては見る必要のない情報と見たい情報を選別するだけで疲れてしまいます。

したがって、「ゆる運用」アカウントでスポンサーとしてプロ野球ファン(ターゲット)に訴求・拡散 → 時々、リツイートなどで自社ハウスメーカーとしての情報を発信、というバランスがうまく取れているのではないでしょうか。

センチュリー21・ジャパン

センチュリー21・ジャパン

参照:センチュリー21・ジャパン公式Twitter
https://twitter.com/century21_japan

フォロワー数:5.4万(2022年10月22日時点)

センチュリー21では企業のフェアなどについて最新情報をツイートしています。

フォロワーが多い要因のひとつに、キャンペーンをこまめに打っていることにあります。

Twitterでは「懸賞アカウント」といった「懸賞に応募するためのアカウント」を持っているユーザーが多数存在します。

これも既存顧客以外のユーザーに大々的に拡散するための方法の一つです。

ここまで2つの企業のTwitterアカウントを紹介しましたが、「そのような拡散力は大企業だからこそのものではないか?」と考える方も少なくないのではないでしょうか。

次に紹介するアカウントは、不動産企業のアカウントではありませんが、全国に眠っている個性的な物件の数々を、YouTube・Twitterを利用して紹介しています。

ゆっくり不動産

ゆっくり不動産

参照:ゆっくり不動産Twitter
https://twitter.com/slowly_re

フォロワー数:1.2万(2022年10月22日時点)

こちらのアカウントは、日本全国の個性的な物件を紹介するYouTuberが運営しています。

ゆっくり不動産が自社の物件を紹介するという訳ではなく、あくまでYouTuberとしての活動をしており、個性的な物件をもつ様々な不動産仲介業者・設計事務所などから依頼を受けて物件を紹介しています。

上画像のように非常に魅力的なサムネイルにより「こんな物件があるの!?」と興味をひきつけることができるため、特に物件探しをしていないユーザーも面白がってフォローしているようです。

YouTubeチャンネルも72.3万人なので、拡散力としても十分発揮します。

また自社のTwitterアカウントを運用するだけでなく、このような他アカウントとのタイアップを図ることで、新規ユーザーが自社物件にアクセスする導線を確保することも可能です。

そして自社物件にアクセスしたときに、同時に魅力的な自社Twitterアカウントのリンクがあれば、その新規ユーザーはフォロワーとなり引き続き物件更新を追う可能性もでてくるのではないでしょうか。

ここまで見てきた事例から、Twitterの活用方法も企業によって様々であることがわかったかと思います。

不動産業界では「写真」が重要視されることもあり、Instagramの方により注力している企業が多いというのが俯瞰的に見た感想です。

ですが、Twitterの強みである「拡散性」や「即時性」をうまく利用することができるコンテンツ設計をすればライバルが少ない今だからこそ有効なマーケティング手段になる可能性は大きくあると思います。

まとめ

Twitterでアカウントを活用すると一言で言ってもその方法は様々です。

もちろんアカウントを作ってすぐにフォロワーを増やすことには難しさもあります。

しかしリアルタイムの投稿は、オープンハウスのように同じ時間を共有するフォロワーとの結束感を強めるという効果もあります。

魅力的な投稿は爆発的に拡散され、知名度をあげることも可能です。

そのため自社の強みを見極めて魅力あるアカウントをつくりあげたり、YouTuberなどとタイアップを組んだりすることは、Twitterを利用する方法として効果的なのではないでしょうか。

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