ハウスコムの全体の売上と利益
直近3期と2021期3Qの営業収益と営業利益は以下のとおりです。
営業収益は前年比5.5%ダウンの122億9,900万円、営業利益は前年比65.4%ダウンの3億5,100万円となりました。
減収・減益の原因はいうまでもなく新型コロナウイルスの感染拡大でした。
四半期ごとの業績においてもすべてのQにおいて、前年同期比マイナスとなっています。
4Qにおいて損益分岐点と考えられる営業収益29億円を大きく超え、営業利益が7億円超となり通期3億5,100万円を確保できました。
ハウスコムのセグメントごとの売上
セグメントは以下の2つです。
2. 施工関連事業
セグメントは2021期で変更されましたので、今期のセグメント別業績が基準になります。
以下に2021期四半期ごとのセグメント別業績も押さえておきます。
不動産関連事業のほとんどは賃貸仲介事業ですが、2020年10月よりスタートした売買仲介事業の業績が2022期から積み増しされる予定です。
ハウスコムの短期的な戦略
ハウスコムの主力事業である不動産賃貸仲介件数は、2021期の1Q~3Qはすべて前年比で減少しましたが、4Qで前年比0.9%増となり第2回緊急事態宣言下においても回復しました。
4Qは賃貸需要のピーク期でしたが、2022期に入った1Qは3回目の緊急事態宣言発令となり、店舗網が212店舗となったことが業績の下支えに貢献するかどうかがポイントです。
さらに5月11日に解除予定であった緊急事態宣言は、5月31日まで延長となり昨年つづき不透明な先行きとなりそうです。
ハウスコムの長期的な戦略
2021期は減収・減益となりましたが、2022年3月期の業績予想は次のように計画しました。
・営業利益:4億9,300万円(40.2%増)
営業収益は新型コロナウイルスの収束による回復と事業成長分として6億7,600万円、さらに株式取得により連結される株式会社宅都分16億5,400万円をプラス要素として見込んでいます。
2021期の期末配当は無配となりましたが、2022期は中間期および期末それぞれ9円とし、18円の配当予想としています。
※参考文献
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/32750/6cb4dbb5/4632/4342/a3bb/2ba762965e23/20210430111832594s.pdf
ハウスコムの最近のトピックス
最近のトピックスとして以下の2つに焦点をあててみます。
・2021年2月25日、一般社団法人 Famieeの設立スポンサーとなり「パートナーシップ証明書」をはじめとした家族関係証明書の民間発行サービスを支援
飯田グループの一建設が展開する「リースバックプラス+」事業に関し、ハウスコムは業務提携を開始します。
ハウスコムは「ライフスタイルをまるごとデザインする企業」を目指しており、リースバックプラスの顧客に対し入居者サービスとして会員制ライフサポートサービスを提供する予定でいます。
さらにブロックチェーンを活用した「パートナーシップ証明書」事業に支援をおこない、新しい家族形態を認める社会の実現を目指すとしています。同社従業員家族を対象とした各種制度や、仲介する入居者の手続き等においても対応していくとしています。
※参考文献
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/32750/c90f5ff0/6447/42fe/a429/eee60a9be038/20210213163251520s.pdf
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/32750/21282281/05eb/4533/a019/111c0b305dfa/20210225112020716s.pdf