飯田グループホールディングスの全体の売上と利益
直近3期および2021期3Qの売上収益と営業利益は以下のとおりです。
売上収益は前年同期比113.7%となり、前年通期に対する進捗率は78.6%と順調です。
営業利益はすでに前年通期の実績を超えており、新型コロナの影響はほとんどないと言えそうです。
四半期ごとの売上収益は1Q~3Qすべてで前年同期比を上回り、営業利益は2Q、3Qと連続前年比を上回りました。
飯田グループホールディングスのセグメントごとの売上
事業別のセグメントは以下のとおりとなっていますが、主要事業である戸建分譲事業について四半期ごとの業績をみていきます。
・マンション分譲事業
・請負工事事業
・その他事業
売上収益は3Qまで前年同期比を上回っています。営業利益は全体の業績と同様、2Q、3Qとで前年比を上回りました。
飯田グループホールディングスの短期的な戦略
前回のリポート2021-2Qで触れたように財務基盤をさらに強化する方針を継続しています。
現預金は4,968億円へとさらに増加し、流動負債は3,630億円まで低下しました。
戸建在庫数も前リポートと同様減少しています。
4Qは緊急事態宣言下での事業運営となり、継続して堅実経営をつづけることになると予想されます。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3291/ir_material_for_fiscal_ym/89113/00.pdf
飯田グループホールディングスの長期的な戦略
長期的な戦略については前リポートで注目したように、一建設のリースバックプラス事業の続報となります。
3Q決算書において1Qに遡って売上収益が修正されました。営業利益の修正幅は小さいですが、売上収益は15%ほどのダウンになっています。
リースバックプラス事業は2021年2月15日より、ハウスコム株式会社との業務提携が開始され、来期以降の業績に注目です。
*参考文献
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000118.000029713.html
飯田グループホールディングスの最近のトピックス
役員異動
2021年4月1日付けで経営体制の一新を図ることが決定しました。
現代表取締役会長 森和彦氏と現代表取締役社長 西川洋一氏が、それぞれ取締役名誉会長および取締役会長に就任し、新たに現代表取締役副社長 兼井雅史氏が代表取締役社長に、現常務取締役である西野弘氏と堀口忠美氏が専務取締役に昇進します。
新社長となる兼井雅史氏は1992年に飯田産業に入社、7年後本店営業部長に就任し2004年から執行役員、そして2006年8月21日からは飯田産業の代表取締役社長に就任していました。
その後2017年飯田グループホールディングス副社長となり、このたび飯田グループを率いるトップに就任することになりました。1966年生まれであり今年55歳となります。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3291/tdnet/1942201/00.pdf
https://www.re-port.net/article/news/0000009834/
株式会社オリエントを完全子会社化
株式会社オリエントは1957年設立の内装ドア・収納・フロアなどの建材メーカーで、初期は木製テレビキャビネットやポータブルテレビの生産などを行っていた、木工加工を得意とする群馬県沼田市の有力企業です。
2021年1月22日付けで飯田グループホールディングスの100%子会社となり、内装建材の安定供給とコストシナジー創出が期待されています。
*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/3291/announcement2/65712/00.pdf