不動産会社が使えるおすすめの助成金5選

助成金の存在は知っているけれど、詳しくは分からないという人は多いのではないでしょうか?

助成金とは、国や自治体などから支給される「支援金」で、基本的に返済は不要です。

条件を満たせばタダでもらうことができます。

この助成金を使い、事業拡大や労働環境の改善が期待できます。

今回は「不動産会社が使える助成金」に焦点をあて、その中から特にオススメの『助成金5選』についてご紹介いたします。

不動産会社が使えるおすすめの助成金5選

今回はご紹介する助成金は以下の5つです。

  1.  教育訓練給付制度
  2. キャリアアップ助成金
  3. IT導入補助金
  4. 住宅セーフティネット制度
  5. 耐震補強助成金

1. 教育訓練給付制度

種類 資格取得の促進
助成金額 専門学校に支払った金額(※該当する項目について、規定あり)の20%相当です。
条件により、4千円~10万円の範囲内で支給されます。
公募期間 随時
要件・概要 ≪要件≫
「雇用保険に加入中」又は「過去に雇用保険に加入していた」ことがマスト条件です。

~雇用保険に加入中の場合~

■この助成金の利用が初めてで、雇用保険に1年以上加入している
■この助成金の利用は2回目以上であるが、前回の受給日が平成26年10月1日以降である。
且つ、今回の受給開始日まで3年以上空いていて、雇用保険に3年以上加入している

~過去に雇用保険に加入していた場合~

※今回は「不動産会社が使える助成金」をご紹介するので、必然的に雇用保険に加入している従業員向けのものになります。その為、こちらの説明については、省略させていただきます。

≪概要≫

不動産会社従業員にとって「必要」又は「持っていると有利になる」資格の取得推進を促す効果が期待できます。

資格取得の際に、専門学校に通ったり、通信講座を受けることがあるでしょう。

この時の専門学校費の一部補助として、助成金が支給されます。

特に不動産会社に関係するものとして「宅地建物取引士」の資格があります。

この資格を持っていなくても、不動産会社の営業として働くことはできますが、やはり持っていると説得力が違います。

「教育訓練給付制度」を利用することにより、従業員に対して、資格取得促進を促す効果が期待できます。

2.キャリアアップ助成金

種類 正規雇用、人材育成の強化
助成金額 数万円~数十万円(※内容による)
公募期間 随時
要件・概要 ≪要件≫
下記5点を満たすこと① 雇用保険適用事業所の事業主である
② 雇用保険適用事業所ごとに、キャリアアップ管理者を置いている
③ 雇用保険適用事業所ごとに、対象労働者に対し、キャリアアップ計画を作成し、管轄労働局長の受給資格の認定をうけた事業主である
④ 該当するコースの措置に係る対象労働者に対する賃金の支払い状況等を明らかにする書類を整備している
⑤ キャリアアップ計画期間内にキャリアアップに取り組んだ

≪概要≫

社員の「キャリアップ」及び「定着化」促進を期待できます。

従業員の定着率が低いと悩む不動産会社も多いでしょう。

また、パートなどの時間限定で働いている主婦などで、自社の戦力となっており、長く働いて欲しいと思う人材がいる場合もあるでしょう。

このような不動産会社の経営者に注目してもらいたいのが「キャリアアップ助成金」です。
この助成金は現在下記の7種類が存在します。
(※毎年、増えたり減ったりします)

  1. 正社員化コース
  2. 賃金規定等改定コース
  3. 健康診断制度コース
  4. 賃金規定等共通化コース
  5. 諸手当制度共通化コース
  6. 選択的適用拡大導入時処遇改善コース
  7. 短時間労働者労働時間延長コース

キャリアアップ助成金活用例

下記に「キャリアアップ助成金」の活用例をご紹介します。

(例1)【正社員化コースを適用】

契約社員で雇った営業や、パートとして雇った主婦の事務員が、非常に優秀でした。
この機会に彼らを正社員として雇用し、待遇をよくしてあげることで、定着化を図ることにしました。

この待遇分は、キャリアアップ助成金を活用することにしました。

(例2) 【選択的適用拡大導入時処遇コースを適用】

非正規雇用従業員や、短時間労働者などのパートに対して、年金・保険制度などの待遇を厚くし、定着化を図ることにしました。

福利厚生の充実は、離職率を低くすることを期待できます。

3.IT導入補助金

種類 ITシステム導入の促進
助成金額 最大450万円(※2019年時点の情報なので、今後変わる可能性あり)
公募期間 2019年分は終了しました。2020年分は今後発表される見通しです。
要件・概要 ≪要件≫
下記2点を満たすこと
① この事業を実施する事業者の労働生産性について、1年後の伸び率が1.2%以上、3年後の伸び率が2%以上及びこれらと同等以上の生産性向上を目標とした事業である
② 事務局が予め認定した「IT導入支援事業者」が登録するITツール(ソフトウェア・サービス等)を導入する事業である

概要

ITシステムの導入・買い換えをサポートし、更なる業務効率化を図ることが期待できます。

これから、不動産用の管理システムの導入を考えていたり、新たな管理システムの導入を考えている場合に使える助成金です。

システム導入や移行の際には、とてもお金がかかりますが、新たな管理システムを導入すると、それまで行っていた作業の効率化をはかることも期待できます。

もし料金面で二の足を踏んでいた場合には、この助成金の利用を視野にいれることをオススメします。

4.住宅セーフティネット制度

種類 空き家・空き室対策
助成金額 改修工事に必要な費用の1/3以内の金額で、1戸に対して最大50万円までです。
※ただし、下記5つのどれかを実施する場合は、1戸に対し最大100万円までです。①共同居住用の住宅とするための改修・間取り変更
②バリアフリー改修(外溝部分のバリアフリー化含む)
③防火・消化対策工事
④子育て世帯対応改修工事
⑤耐震改修
公募期間 令和2年2月28日まで
要件・概要 ≪要件≫
下記3点を満たすこと
① 住宅確保要配慮者専用の住宅として登録すること
② 公営住宅に準じた家賃以下であること
③ 住宅確保要配慮者専用住宅としての管理期間が10年以上あること

≪概要≫

賃貸物件を「住宅確保要配慮者」用にすることにより、空き室・空き家の解消を期待できます。

~簡単な紹介~
賃貸物件のオーナーで、空き室・空き家に悩んでいる人は多いでしょう。

また、このような物件を借り上げて、管理も行っている不動産会社であれば、1室でも多く借り手がいると嬉しいハズです。

こういった空き室・空き家対策の為に「住宅セーフティネット制度」を利用し、助成金で既存物件の改修を行うなどの利用方法があります。

住宅セーフティネット制度を利用すると助成金が出ますが、住宅確保要配慮者の入居を拒めない仕組みになっています。

住宅確保要配慮者とは?

  • 低所得者
  • 高齢者
  • 災害被害者
  • 障害者

5.耐震補強助成金

種類 建物の耐震補強
助成金額 数万~数百万(各自治体による)
公募期間 各自治体による
要件・概要 各自治体による

アパートやビル等の建物の「耐震補強」が必要な場合に、条件を満たすと利用できます。

各自治体により「実施している」ところ「していないところ」がありますので、ご自身の所属している自治体がどうなのか?をチェックしてみて下さい。

同じ建物でも『耐震補強をしている』か『耐震補強をしていないか?』だと、印象も変わりますし、何より耐震補強をせずにいて、入居者にもしものことがあれば大変なことになります。

日本は地震大国ですので、この助成金をきっかけに、今一度建物の耐震について考えてみるのも良いでしょう。

まとめ

今回は、不動産会社が使える5つの助成金をご紹介させていただきました。

助成金を活用することによって、それまで叶えられなかったことが可能になる場合があります。

各助成金には、それぞれ要件がありますが、それを満たす場合には、是非一度助成金活用を考えてみることをオススメいたします。

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