カチタスの売上・戦略は?2022-4Q

カチタスの全体の売上と利益

直近3期の売上高と営業利益は以下のとおりです。

カチタス,売上

売上高は1,012億6,900万円と計画に対する進捗率は97.7%、営業利益は131億2,700万円と計画に対して104.9%、前年比では売上高は3.6%増、営業利益は15.7%増の結果となりました。

リプライスの在庫不足が影響し売上件数が減少しています。

カチタス,売上

カチタス,売上

四半期ごとの業績としては、4Qは反響数が前年同期比を上回りましたが追いこみはせず、今後の安定経営を目指す動きとなりました。

カチタスのセグメントごとの売上

カチタスはセグメントがなく、営業エリアが「カチタス」と「リプライス」とで異なっており、それぞれの販売件数と、平均単価は以下のとおりです。

カチタス,売上

カチタス,売上

それぞれの平均単価は地域性を反映して異なり、かつ上昇傾向がつづいています。

カチタスの短期的な戦略

2023年3月期の通期計画は以下のとおりとしました。

・売上高:1,133億7,600万円(前年比12.0%増)
・営業利益:140億1,800万円(前年比6.8%増)

期初での販売用不動産残高が増加しており、売上高は10%超を見込めるとしました。

しかし売上総利益が低下すると見込まれ、営業利益は7%程度の増と見込んでいます。

木材価格や住宅設備の価格上昇がありますが、新築住宅ほどの影響はなく相対的に既存住宅の魅力があがると考えられます。

しかし業績予想には加えておらず「伸びしろ」があるとみてよいでしょう。

*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8919/ir_material_for_fiscal_ym2/117686/00.pdf

カチタスの長期的な戦略

第3次中期経営計画(2022年度-2024年度)を策定し2024年度(2025年3月期)は以下の計画としました。

・売上高:1,340億円(年平均成長率10%)
・営業利益:175億円(年平均成長率10%)

急速な成長を目指すのではなく、住まいの質と価値の維持と向上を優先し、将来的には年間1万件超の住宅供給を目指すとしています。

また資産効率性をみるROAを重要な経営指標とし、在庫回転率と営業利益率を高く維持させるとみています。

*参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8919/ir_material_for_fiscal_ym2/117686/00.pdf

カチタスの最近のトピックス

2022年3月31日、カチタスは業界初となる「ソーシャルローン」により、185億円を調達したと発表しました。

無担保、期間5年のローンであり、みずほ銀行がアレンジャーとなったシンジケーションローンです。

「ソーシャルローン」とはSDGsに寄与する目的の事業に対し行われる融資であり、ソーシャルローン原則に準拠するものです。

カチタスは調達した資金を、質が高くしかも手ごろな価格の住宅を提供し、所得格差の拡大や貧困問題などの社会的課題解決を図るために、中古住宅物件の仕入れとリフォーム費用に充当するとしています。

*参考文献
https://home.katitas.jp/contents/code/info/id/66

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