
不動産業界でご活躍のあなた、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。
今回は「Web業界の人と話をしていると「リードの獲得」だの「コンバージョンの達成」だの意味不明です。私が悪いのですか」というお悩みを取り上げます。
前回(2025年7月8日公開)のコラム、「不動産業界でもマーケティングって言葉をよく聞くようになりましたがどういう意味ですか?」でのご相談者様と似たお悩みですね。
では、このWeb業界の人、横文字ばっかりでついていけない問題を取り上げます。
私は仕事柄、Web業界の方々とお仕事をする事も多く、Web業界の方が不動産業界の方に様々な提案を行う際、同席する機会も沢山あります。
そして、不動産業界の方にWeb用語を次のように通訳することになります。
では、前回のコラム同様、Web業界の方々の台詞をご紹介しますので、どんな意味か考えて下さい。
「貴社コーポレートサイトですが勿論、レスポンシブにされますよね?また、toBではなくtoCのサイトをご希望との事ですのでコンテンツもセグメントに分けようと考えています。また、CMSで簡単に更新して頂けます。コーディングが終わったらBasic認証かけてご覧頂けるように致します。」
では、訳します。
「貴社のホームページですが勿論、スマホ対応にしますよね。又、業者向けではなくエンド向けのホームぺージをご希望との事ですので、中身もお客さんのグループごとに分けようと考えています。使い勝手のいいシステムで簡単に更新して頂けます。ホームページが動くようになったらテスト環境でご覧頂けるように致します。」
前回も申し上げましたが、Web業界の方々も、分かり易く提案して下されば良いのに。
このように顧客が理解出来ない言葉で提案する方が悪いのであって、「リードの獲得だのコンバージョンの達成だの意味不明です。私が悪いのですか?」と悩まれる事はありません。
ちなみにリードとは「見込み客」、コンバージョンとは「問い合わせ」の事を指します。
本当にWeb業界の方には困ったもんだ…と言いたいところですが、このような傾向はWeb業界の方だけに限ったものなのでしょうか?
では、とある不動産営業担当者がお客様に提案してるシーンをお示ししますので、ちょっとご覧下さい。
「この土地は当社の専任物件で建築条件もありませんから、是非ご検討下さい。なんなら建築会社も紹介しますよ。高気密高断熱住宅なんかお勧めですよ。えっ?面積ですか?公簿で32坪です。まぁ、セットバックの必要があるんで有効は少し減りますが。」
こちらはわざわざ訳すまでもないでしょうが一応、エンドユーザー様にも分かるように訳します。
「この土地は当社だけの取り扱いで、お好きな住宅メーカーや工務店でお家を建築できますので、是非ご検討下さい。なんなら建築会社も紹介しますよ。室内の温度が一定に保たれ光熱費が抑えられる住宅なんかもお勧めですよ。えっ?面積ですか?登記簿に記載された面積では32坪です。しかし前の道を拡幅する為に少し敷地を削る必要がありますので、実際にお使い頂ける面積は1坪ほど減りますが。」
エンドユーザーの方々は最初の説明では分からないでしょうね。そして訳した方の説明を聞いた後、次のように感じられることでしょう。
不動産会社の方々も、分かり易く提案して下されば良いのに。…と!
確かにWEB業界の人とお話していると、「リードの獲得」だの「コンバージョンの達成」だのと意味不明な言葉を連発される方がいらっしゃいます。
しかし、我々不動産業にも「建築条件」だの「高気密高断熱」だの「公簿」だのと意味不明な言葉を連発される方もいらっしゃいますよね。
我々もお客様に対して意味不明な専門用語・業界用語を連発していないか注意が必要です。
Web業界の方々のお話を他山の石としたいですね。