客付業者からのよくある4つの問い合わせと対処法

お客様が物件を借りるため賃貸借契約を締結するにあたり、重要な立場にあたるのが、客付業者と管理会社(元付業者)です。

いわゆる一般の方が思い浮かべる、かつ直接会話することが多い不動産業と言うのは客付業者です。

一般のお客様が賃貸物件を探す際には、この客付業者から管理会社に対し、様々な問合せをいただきます。

スピーディに空室を埋めるために、客付業者からの問合せを受けることが管理会社の重要な業務の一つです。

ここでは、客付業者からどういった問合せがあるのか、問い合わせに対しどう対応していくのかにつき、説明します。

客付業者からのよくある4つの問い合わせと対処法

客付け会社から管理会社によくある問い合わせは以下の4つです。

  1. 空室情報について
  2. 内覧方法について
  3. 申込について
  4. 審査と契約について

空室情報について

最も多い問い合わせが、空室確認の問い合わせです。

募集を開始する際に、管理会社はレインズ(不動産流通標準情報システム)やアットホームBBなど、客付業者のみ閲覧できるサイトへ情報を公開します。併せて自社のHPでも公開する管理会社もあります。

そちらのサイトを見て、客付業者が抱えている顧客の希望に該当する空室があった場合、管理会社に電話で現状も空室なのか申込は無いのかなど、最新の募集状況確認を行います。

電話に出た管理会社の担当の対応としては、以下の点に注意して正確に情報を伝えることが重要です。

(1)現状空室なのか
(2)申込が入っているのか
(3)申込はもう成約に近い段階なのか(審査通過済か否か など)
(4)既に成約かそれに近い状況の場合、同じ物件の類似住戸の空室がないか

内覧方法について

客付業者は空室確認を行った上、お客様のご案内もしくは物件知識向上のために、実際に物件を見にいく「内覧」を行う場合があります。

ただし空室には鍵がかかっており、オートロックがある物件も多いです。

また、空室に限り数字を揃えて解錠するダイヤル錠をつけている物件もあります。

通常の内覧希望の連絡に対しての対応方法は、以下の通りです。

(1)希望時間に他の客付業者が内覧予約を行っていないか
(2)物件ごとに鍵を借りる場所はどこか(物件なのか、預託先の業者なのか)
(3)鍵以外の内覧方法(ネットで予約を行い、スマートフォンで操作して解錠する場合もある)
(4)物件オーナーに関わる注意点(オーナーが住んでいる・大人数での内覧を嫌う)
(5)来館方法について(駐車場が無いもしくは業者が止められない)

上記5つの質問に対し答えられるよう、管理会社の担当者は物件情報を正確に把握している必要があります。

併せて、予定変更等も度々起こりますので、必ず客付業者の法人名・担当者名・連絡先は聞くようにしましょう。

物件申込について

内覧を行いお客様から同意が取れて、いざ申込になった場合、管理会社独自のフォーマットの申込書に必要事項を記入いただく場合があります。

管理会社によって申込書の必須項目は異なるため、「書けることが当たり前」と思わずに、詳細を説明する必要があります。

また、申込書そのものの入手方法を教える必要もあります。

申込の段階で、管理会社が受けることが多い質問は以下の通りになります。

(1)申込書の所在(ネットでダウンロードなのかFAXなのか)
(2)申込書の書き方(全ての項目を埋めなければならないのか、必須項目はどの項目か)
(3)連帯保証人について(親族で良いのか、保証会社必須か、どの保証会社が使用できるのか)
(4)本人確認書類(写真付きの公的証明書が必須か、マイナンバーカードは使用できるか)
(5)物件特有の要件はないか
(6)賃料の減額は可能か

ここで記載漏れ等が発生すると、再度お客様と客付業者がアポイントを取らなければならなくなり、キャンセルの要因になるケースもあります。

丁寧に説明することを心がけましょう。

特に賃料減額についての問い合わせについては、物件のオーナーに確認が必要な場合が多いため、スピーディに対応しましょう。

審査と契約について

申込が行われた内容に対し、管理会社もしくは保証会社、オーナーなどにより入居の審査が行われます。

審査に時間がかかった場合など、客付業者より「いつ結果が出るのか」という問い合わせがあったり、審査に落ちた場合「何故落ちたのか」と理由を聞かれるケースもあります。

予め答え方の方針を会社で共有し、管理会社として内容にブレがないよう返答するようにしましょう。

また、審査に通った場合も、他の物件に乗り換えられたりしないように速やかに契約に進めることが重要です。実際にお客様に対し、契約書締結までの段取りを進めていくのは客付業者です。

そのため以下の内容につき事前に問い合わせを受けるケースが多いです。

(1)条文・重要事項説明の内容(原状回復や賃料滞納についてなど)
(2)物件設備の注意事項
(3)希望日通りに契約開始するために、いつまでに契約書締結が必須なのか

実際に入居されてからは、契約や物件に対するクレームは管理会社に向けられます。

誤解が起きることがないよう、注意すべき点は細かく伝達しましょう。

まとめ

以上、客付業者から管理会社への主な問い合わせ内容と、それに対する対応方法をまとめました。

できるだけ事前に物件を見に行っておき情報を把握することで、スムーズに問い合わせに対応できるようになります。

扱う物件の質はもちろん、問い合わせに対して迅速かつ的確に対応することで客付業者から強い信頼を得ることができます。

それこそが案内数の向上やスムーズな契約締結へ繋がります。

他の作業中に入る客付業者の問い合わせは、業務の効率を落とす原因と思われるかもしれませんが、全てが契約へのプロセスと考えて行動しましょう。

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