管理会社の役割をオーナーに理解してもらうために説明すべきこと

不動産賃貸のオーナーである大家の中には、管理会社の役割をよく知っている人もいれば、よく分からないままに業務を委託している人も存在します。

しかし、オーナーに管理会社の役割を理解してもらうことは、業務を行っていく上で欠かせません。

オーナーの理解が無い状態で一緒に仕事をすると、管理委託業務の範囲外の内容まで求められたりして、管理会社が不利益を被ることも多いからです。

誤解も生まれやすく、実務上管理会社が苦労する場面も増えるでしょう。

そこで当記事では、オーナーである大家に管理会社の役割を理解してもらうために説明すべきことについて解説していきます。

管理会社の役割をオーナーに理解してもらうために説明すべきこと

  1. 管理会社の基本的な役割を説明する
  2. 管理会社の基本的な業務内容を説明する
  3. 管理委託業務の契約内容を把握してもらう
  4. 物件に対してオーナー側が主体性を持って関わることが大事であると伝える

1.管理会社の基本的な役割を説明する

まず始めに、不動産賃貸における管理会社の役割について、オーナーに対して端的に説明し理解してもらいましょう。

管理会社の役割とは、「不動産賃貸物件のオーナーと入居者の間に立ち物件の管理を行い、物件の稼働率維持・向上に務め、入居者の不満を解消することで、オーナーと入居者双方が満足できる物件状態の維持・改善を行うこと」です。

この基本的な役割を押さえてもらった上で、業務内容や個別の契約内容を確認することで、より管理会社の役割に対する理解を深めてもらうことができます。

そして、その後の実務的なやり取りもスムーズに行うことに繋がります。

2.管理会社の基本的な業務内容を説明する

次に、そもそも管理会社はどういった業務を行うのかを理解してもらいましょう。

管理会社は、ご存知の通り、業務の範囲が非常に広い仕事です。

役割によって部署や担当者は異なると言えど、日々の契約業務から、空室対策、建物管理まで、ありとあらゆる業務をこなしています。管理する物件も複数に渡る場合がほとんどです。

また、大家の意向をもとに現場を担いつつ、入居者の対応に追われる立場にあるため、双方の意向を上手く汲み取り業務を行っていくので、非常にストレスのかかる仕事です。

管理会社の基本的な業務内容を知ってもらうことで、全ての依頼に対して完璧に対応することは出来ない現実も知ってもらいましょう。

管理会社の業務内容をオーナーに理解してもらわずにいると「大家が依頼することがなぜ出来ないんだ」と言ったような形で不満やクレームに繋がってしまいます。

こうした事態を避けるためにも、各業務内容の説明と、業務に対してかかる時間の相場などを事前に伝え、誤解を与えないような事前準備が必要です。

説明すべき具体的な業務内容一覧

基本的な内容にはなりますが、管理業務の基礎知識がないオーナー向けに説明すべき業務内容は下記になります。

①空室募集

担当する物件に空室がある場合、募集図面やキャンペーンなどの関連資料を準備し、ネットから実店舗まで幅広く周知するための営業活動を行います。実際に足を使って泥臭く活動することが多く、大家にはこの大変さも理解してもらいたいところです。

②入居者への対応

アパート・マンションなど、不動産賃貸物件を管理する以上、空室を埋めた後も気が抜けないのが管理業務です。騒音や漏水から、共用部に関するクレームまで、幅広く対応する必要があります。

入居者からの依頼に答えるだけではなく、入居者への家賃滞納に対する督促業務も含まれます。

家賃滞納の問題は、単なる払い忘れなど、簡単な催促で済む場合もありますが、何度注意しても滞納を繰り返す人や、経済的に支払いが難しく訴訟にまで発展していくケースも存在します。

③物件の維持管理

管理物件を契約に定められた頻度で巡回して、物件を維持管理する業務です。具体的には、共用部分の清掃、敷地の草取りなど、入居者が心地よく住めるように管理する業務です。

④オーナー対応

物件の所有者であるオーナーに対し、管理物件の家賃を送金したり、原状回復工事の見積りを提出する業務です。

原状回復工事に関しては、専門的な内容となり、大家によっては理解に時間がかかったり、疑問を投げかけられることもあるので、かかる費用について明確な根拠を説明できるようにしておきましょう。

オーナーと直接関わるのがこの業務ですが、以上で述べたような広範な業務をこなしつつ対応していることを理解してもらうように努めましょう。

3.管理委託業務の契約内容を把握してもらう

管理会社の一般的な業務を理解してもらった後は、個別具体的な管理委託業務の内容について理解してもらいましょう。

管理会社の業務は、一般に幅広いとお伝えしましたが、個別具体的な契約内容によっては、その一部のみを依頼するなど、柔軟にその業務範囲を変更することができるのです。

そのため、契約内容によっては、客付をオーナーの方でやることになっていたり、他の業者に依頼している場合もあります。誤解が発生しないためにも、双方で認識を一致させることが重要です。

4.物件に対してオーナー側が主体性を持って関わることが大事であると伝える

以上で見てきたように、不動産賃貸における管理会社の役割は、幅広く重要な業務が多いです。

一方で、申込者の入居判断や入居者のクレーム対応に対する判断など、最終的な意思決定権があるのは、オーナーです。

オーナーに対して、管理会社はあくまで不動産賃貸の現場を運営する役割として認識してもらい、最終的な責任・決定権はオーナーにあるということを説明すべきです。

そうすることで、不必要に管理会社側が責められることが無くなり、オーナーも結果を出すために協力的になってくれます。

まとめ

以上では、管理会社の役割をオーナーに理解してもらうために説明すべきことについて解説してきました。

管理会社に対する理解を深めてもらうことで、お互い誤解がなくスムーズに取引を行うことができるようになります。

オーナーの理解が足りていないような項目に関しては、管理会社側から積極的に説明していきましょう。

\無料配布中/

Twitterでフォローしよう

売買
賃貸
工務店
集客・マーケ
業界NEWS