レオパレス21の全体の売上と利益
直近3期と2023期1Qの売上高と営業利益は以下のとおりです。
売上高1,014億円、営業利益35億円は計画を達成しており、1Q決算における営業黒字は4期ぶりとなりました。
また最終黒字は5期ぶりです。
1Qにおける平均入居率が84.19%と改善したこと、さらに徹底したコスト管理により利益が生じています。
上場廃止の危機を脱したと言えそうです。
レオパレス21のセグメントごとの売上
セグメントは以下の3セグメントになります。
2. シルバー事業
3. その他
賃貸事業は入居率の改善、WEBによる接客~契約、内装カスタマイズなど、販売戦略の展開により安定した業績となっています。
シルバー事業、その他事業は、いまだ新型コロナウイルス感染症の影響が継続しており回復はみられません。
レオパレス21の短期的な戦略
2022年3月期末時点における入居率は85.10%と、2021年3月期末81.72%より大幅に回復しましたが、2023年3月期末計画では88.44%を目指す戦略です。
具体的施策として法人顧客に対しては「社宅戦略のブレーン」としての地位確立と、外国人材支援企業との連携や特定技能支援機関との関係強化により「特定技能人材」の利用増加を図ります。
個人顧客に対しては、ビレッジハウスとの連携・協業、WEB集客の強化、留学生の利用増加を図る3つの施策を展開していく予定です。
※参考文献
https://www.leopalace21.co.jp/ir/library/pdf/2023/1Q/daiichi_ppt.pdf
レオパレス21の長期的な戦略
レオパレス21の経営不振は賃貸物件の施工不備によるものでしたが、調査対象となっていた140,965戸のうち改修完了した物件が51,622戸となり、残る89,303戸のうち不備が判明した物件22,611戸と、不備が予測される物件13,300戸の合計約36,000戸が今後改修予定の物件となります。
改修工事には財務基盤の立て直しが必要であり、2023年3月までにまず約6,000戸の改修を実施し、2024年末までに「明らかな不備」の解消を目指すとしており、施工不備の完全解消により2025年には入居率の完全な回復が期待されます。
※参考文献
https://www.leopalace21.co.jp/ir/library/pdf/2023/1Q/daiichi_ppt.pdf
レオパレス21の最近のトピックス
2022年8月5日開催の取締役会において「DX戦略」を策定し決議されました。
同社は2022年に基幹システムをパブリッククラウドに移行しましたが、さらに環境整備を進め2025年にはDX基盤を確立、DX認定の取得とDX銘柄の選定を目指します。
DX重点施策として以下の6つのポイントをあげています。
2. WEB契約の推進
3. スマートロックの導入
4. 統合顧客管理システムの構築
5. 経営ダッシュボードの構築
6. AI信用スコアリングサービスの導入
※参考文献
https://www.leopalace21.co.jp/ir/news/2022/pdf/0805.pdf