不動産会社の広告宣伝費の最適化とは?

賃貸業界においてこの時期は所謂閑散期と言われる。
反響対応や接客応対などで目が回るような1日を送る繁忙期とは異なり、この時期は割と多くの不動産会社がのんびりとしている。
とはいえ、この1.2年はコロナの影響もあり少し状況が異なるようだ。

全体的に例年のように閑散期だからという理由で反響数が減少している様子はあまりなく、継続的に一定数の反響数が確保されている印象である。
以前のように繁忙期と閑散期が明確に切り替わるようになるのは、来年以降になるかもしれない。

では、このようなある意味で特殊な閑散期でも、多くの不動産会社が共通して対応していることがある。
人材育成などの内部統制や、管理物件の獲得営業、そしてコストの削減などがそうだ。
この閑散期の時期は、改めてこのあたりの方針の見直し、事業継続に対しての最適化を図っていかなければならない。

ちなみに賃貸管理、仲介をメインとする不動産会社で発生する3大コストといえば「人件費」「家賃」「広告宣伝費」と言われる。
特に最後の広告宣伝費は多くの不動産会社が頭を悩ますところである。
ポータルサイトの料金、リスティング費用、ホームページ運営費など、さまざまなコストが発生する。

よくある話だが、コストというものは気が付いたら増えていくものである。
コストのチェックや管理を怠ってしまうと十中八九当然コストは増大する。
特に広告宣伝費などの変動費はまさにその典型である。
今回は、この時期に見直すべき、広告宣伝費の最適化について書きたいと思う。

まず、広告費の見直しに必要なことは当然各予算の把握である。
どのポータルサイトや広告会社にどれぐらいの金額を支払っているのは、当然のことだが必要以上に細かくチェックしなければならない。

たとえば、特別な広告や特集広告などのような細かい内訳も全て確認する。
気づいたら殆ど運用していないものに少額の料金を毎月支払ってしまい、それが雪だるま式に増大しているケースも多々あるのだ。
まず、「詳細の把握」を行うことが、何よりも重要である。

次に、投下している広告に対しての効果の検証を行う。
これは過去の成約データを洗い出し、その成約は「どこから」生み出されたものなのかを精査しなければならない。

また、1件の反響獲得をするために投下したコストも算出する。
たとえば10万円の広告予算で10件の問い合わせが来たら反響単価は1件1万円だ。
このあたりの反響単価をそれぞれの支払っている広告会社から導き出す。

ここまで行うとただ単純に広告予算を削減するというぼんやりとした目的から、より具体性が生まれてくる。
どの媒体が効率が悪いのか、無駄な広告サービスを使っていないのか、このあたりをできるだけ役職の上位の人間が把握することが特に重要になる。
ただ、なんとなく広告費削減を指示するのと詳細を把握するのとでは、マネジメントにも大きな差が生まれる。

では、これで各広告会社、媒体に値下げのお願いをすれば良いかというとまだそうではない。
一番重要なことは「その広告媒体を使いこなせているのか」の確認もしなければならない。
ポータルサイトで言えば単純に広告枠が余っていたり、そもそも掲載すらもしてないことも実際多かったりする。

また、仮に広告掲載をしたとしても更新頻度、その運用が杜撰になってしまい、うまくその効果を生み出す環境にないこともある。
もっと言えば、細かい物件掲載自体も写真がイマイチだったり、コメントが無かったりなどと、改善点だらけのケースもある。
このような場合、まずこのあたりの運用面の課題を抽出し整理しなければならない。

またリスティングなどのコストも同様だ。
投下しているワードがはたして目的と整合性が取れているのか、また獲得先のホームページやLPの内容などはしっかり訴求できているのか。
こうしたゴール地点の確認も行わなければならない。

さらに、こうした各広告媒体を「使いこなしていない」場合、その原因がマネジメントの問題なのか、それともそもそもリソースの問題なのかを含めて検証する。
検証したうえで、「運用可能、かつ効果が見込まれる可能性がある」ものは、棚上げ、もしくは若干の減額を検討する。
いっぽうで「運用が難しく、かつ効果も見込めない」ものは、減額、もしくは取り止めを検討する。
ここまで行って初めて広告予算の最適化のスタート地点に立つことができるのだ。

これまで過去に不動産会社に訪問したとき、「あの媒体は広告効果がない」と不満を言う幹部のかたと、数多くお会いしてきた。
しかし、実際のところ広告運用費に対しての詳細の把握や分析、そして検証を実施できていないケースが圧倒的に多かったように感じる。

また、効果が生まれない原因がその広告媒体の問題というよりも、マネジメント、運営面の課題解決のほうが高い場合が多かった。
是非この閑散期において、今いちど「広告費の詳細の把握」「効果の検証」そして「運用面の課題」を検証してみても良いのではないだろうか。
広告予算の検証を行うことで、事業の運営面の課題もいろいろと見出すことができるのである。

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