2020年度の新卒で1番伸びたA君はこの1年をどう過ごしたのか?

毎年4月には各社の新卒者研修を依頼されます。

今年度である2021年の4月、5月、6月にかけては3社の新卒者研修を行ってきました。

新卒を1名採用した小規模工務店にも行きました。

一番大きな規模は新卒40名の全国規模の住宅メーカー。

この会社ではZOOMも含めてびっちり研修を行いました。

今年はこれで終わりましたが、昨年も同様に新卒者研修を複数社から依頼されて行いました。

今日はその中でもっとも伸びた新人のA君(今年は2年目です)のことを取り上げます。

この男性営業は1年間をどう過ごしてきたのでしょうか。

直属の店長に聞いてみました。

彼(A君)との出会いは2020年4月

ある会社の新卒研修を2020年4月に行いました。

全部で4日間の集中コースの予定・・・だったのが、4月2日の1日間だけの研修に変更。

2020年は4月7日に緊急事態宣言が出た関係上、当初の予定を短縮した影響でこうなってしまいました。

つまり、このA君に会ったのはこの時の1日切り。

そして次回に顔を合わせたのはつい最近のこと。

それまでにZOOMやメールでちょこちょことは交信していましたが、リアルで顔を合わせるのは1年ぶりだったのです。

スーパー営業マンの臭いを発し始めていたA君

この1年を通じてのA君の契約棟数は注文4棟、建売2棟の合計6棟。

昨今の平均値を見れば優秀だといえる数字です。

しかもこの数字は比較的年度の後半に集中。

具体的に話しますと入社した4月から8月はタコ。

9月~3月にかけての7か月で6棟売ったのです。

この数字を見るだけでも、7棟を決してまぐれではないとの予測が成り立ちます。

1回だけしか会ったことはなかったし、日ごろの活動を同じ事務所にいてつぶさに見ているわけではありません。

ただ、研修で会った時の雰囲気と受け答えなどから「この子は悪くはないな」と感じていたのは事実です。

そのことはそのとき社長にも直接言いました。

そして2020年度の後半になると毎月のように売り始めたとの報告は聞いていたので「やっぱりA君は売り出したな・・・」とは思っていました。

直属の上司に聞いてみた

彼の所属する展示場にはトップである店長がいるのですが、つい最近このA君についての1年間の動きを事細かく聞いてみました。

①とにかくマメ

できる営業マンでよく聞かれるパターンであるマメさ。

どうやらA君もこのマメ営業マンの部類に入る人物だったようです。

私 「A君はどんなマメさを発揮したのですか?」
店長「メール魔です(笑)いつもスマホを片手に何やらゴソゴソとメールだからLINEだかをやっているのですよ」
私 「LINEは使用OKな決まりなんのですね?」
店長「そのあたりは店長裁量になっています」

こんな会話を店長と交わした後に詳しく聞いてみました。

メール魔とのことですが、メールにせよLINEにせよ初回面談時にアドレスの交換をしないと成立しません。

会社としてはメールアドレスなどを初回面談時のアンケートで必ず聞き出すように指示を出しているとのことでしたので、A君もそれを忠実に実行していたとのこと。

初回のアンケートの場合はお客さんもメールアドレスを書かないことが多いですが、A君は「アドレスをお持ちでしたら是非お書きください」と強めに迫ったようです。

また、初回の接客で多少こなれた感覚になると「LINEを交換しませんか?」と臆することなく提案していたそうです。

初対面の人とLINE交換というのはお客さんも抵抗感があるのかな・・・と私も以前は思っていましたが、実際には気兼ねなくLINE交換に応じるお客さんが多いことに気づきました。

マメなメールやLINEもそうですが、電話も気軽にかけて実にうまいとのこと。

私はその電話のやり取りを生で聴いたわけではありませんから何とも言えませんが、店長いわく「とにかく臆することなく電話をするのですよね」と評価をしていました。

②ペン先で失礼します

この意味がわかりますか?

私も最初は何を言っているのかよくわからなかったのですが、図面などをボールペンなどの先を使って指し示すときに「ペン先で失礼します」とわざわざ断りを入れるとのこと。

つまりは、バカ丁寧ということです。

私はこんなことを言った記憶はありませんし、今から営業マンをやるとしても言わないでしょう。

ただ、誤解しないでください。

バカ丁寧な言葉使いは意味がないというのではありません。

私個人としてはキャラクターに合わないからやらないというだけの話です。

A君の場合はすべてにおいて気遣いをしすぎるくらいの対応をするらしいのですが、お客さんにうざったく感じられないキャラクターなのだと私は結論付けました。

こう考えると、バカがつくくらいの丁寧対応をすることは、成績を上げることの一つの手段であると言えなくもありません。

③資料が膨大で精緻

若いということもあるのでしょうが、プレゼンテーション用の図面をパソコンを用いて非常にきれいに作成するとのこと。

これに関しては実際に見せてもらいましたが、私には到底できる芸当ではないレベル。

しかもいとも簡単に作ってしまうらしいことに驚きました。

私の時代は資料作成にトロトロと時間をかけていると「そんなことで仕事をした気になるなよ!」と怒られたものですが、よくよく考えると、このプレゼンの仕上がりが受注の成否を決めるといっても過言でないわけですから、時間をかけても全く問題ないのですがね。

私にはA君ほどのスキルはないのですが、プレゼンテーションに命を懸けることが重要であることはもちろん大賛成です。

本記事執筆講師が動画にてわかりやすく解説
工務店営業社員の育て方 「24年にわたって現場で営業育成をしてきたノウハウの一部をご紹介」

今すぐ動画を視聴する(無料)

積水ハウスと 零細工務店で営業を経験したのち独立した私は、以後24年間に渡って現場で営業指導を行ってきました。

コンサルティング現場ではさまざまなことを行ないますが、今回の50分のビデオではコンサル現場で実際に行っていることも交えながら、3点にポイントをまとめて解説しています。机上の空論ではなく、すべてが 現場で実践してきた内容ですので、是非とも最後までご視聴ください。

今年度はひとり親方の 大工さんから、上は年間2000棟以上こなしているパワービルダーの社員研修まで幅広く行っていますが、規模の大小に関係なく、ある事を徹底的に忠実に実行すれば 受注が伸びていくのです。

無料視聴はこちらから工務店営業社員の育て方 「24年にわたって現場で営業育成をしてきたノウハウの一部をご紹介」

Twitterでフォローしよう

売買
賃貸
工務店
集客・マーケ
業界NEWS