「リフォームにも力を入れないといけないことは百も承知なんだけど」とお困りの工務店へアドバイスします ・・・③

シリーズ第3弾です。

新築を専門にやってきた工務店が、頭の中では「リフォームも手掛け無いとやばそうだな・・・」とは考えるものの、現実的にはなかなかリフォームを積極的に手掛けるところまでいかないケースが多いようです。

これまで第一弾第二弾と書いてきましたが、今回はまた違った視点で切っていきたいと思います。

ハードルの高い新規のお客さんを取りに行くのではなく、これまであなたの会社が新築をお手伝いしてきたお客さんへアプローチをしてみましょう。

今回の話は、私がコンサルティング先で、日常的に営業の皆さんにアドバイスしている内容です。

そして、このような動きをしてもらうと成果がほぼ100%出るのです。

築年数と懐具合をミックスした顧客リストの作成

顧客の情報を複数の角度から見て整理する

あなたの工務店が、これまで施工した案件が100件あったとしましょう。

中には先月お引き渡しをしたお客さんもいるかと思います。

でも、先月お引き渡しをしたお客さんにアプローチをしてもリフォーム受注が取れるとは考えられません。

また、20年前にお引渡しをしたお客さんがいたとしましょうか。

しかし、失礼ながらこのご夫婦は、資金的にかなり厳しくギリギリのラインで一戸建てをその当時建築したと仮定した場合、20年経ったからといって「500万ぐらいで水回り直そうかしら」となる確率は低いと推測できます。

それに対して、15年前に大きな家を建てたお客さんがいたとします。

しかも、この方は4,000万円の工事を即金でやったとしましょうか。

となると、15年を経て今アプローチをすれば「ちょっと傷んできた部分もあるしデザインも飽きたからリフォームでもやってみようかな」となる可能性が 充分にあります。

しかし、懐具合の温かいお客さんであっても、築3年ではなかなかリフォーム工事には至らないでしょう。

このように考えていくと、資金的に余裕があり、しかも15年もしくは20年と経過したお客さんにアプローチをすると、リフォーム受注を取れる確率は高くなると推測されます。

こんな感じで分けていけばいいのです

100件のOB顧客リストを眺めてみましょう。

その中で築15年以上経ったお客さんをまずはピックアップします。

その結果、15件のリストが上がったとしましょう。

さらに、この15件をこんな感じで分けてみるのです。

「この15件の中でダントツのお金持ちだったのは加藤さんだよな・・・そして次に余裕だったのは佐藤さんだ。でも、お次の林さんは、たしかカツカツの予算で新築したんだよな」

こうして分類していけば15件を1番から15番まで分けることができるでしょう。

同じような感じで、築10年から築15年のお客さんでもやってみましょう。

そして、5年か10年のお客さんも念のために分けてみます。

100件程度であれば、比較的簡単に整理ができるはずですが、こうして整理をし終わったあともっとも着目するのは、当然のことですが築15年以上経過した中で最もお金持ちであった林さんであることは言うまでもありません。

私であればこうアプローチを行う

林さん、佐藤さん、〇〇さん・・・と15件並ぶわけですが、私であれば上位5人に対してコンタクトをとるでしょう。

すでにリフォームを行っている可能性はもちろんありますが、アプローチの順番としてはこれが正しい方法といえます。

具体的なアプローチ方法、メールや手紙に書く文書内容は次の号で詳説したいと思いますが、とにかくこの順番でアプローチしてもらうとアポイントをとりやすいですし、具体的な商談の土俵に乗る確率も確実に高まります。

ランクの高いリストからアプローチをしていく

上記のようにリスト分けをします。

専属の営業が複数いる会社ならば一気呵成に営業をかけることはできますが、小規模でやっているあるいは家族経営の工務店だとなかなか100件ものお客さんに対してアプローチを一斉にできるものではありません。

この場合、100件のリスト分けが終わったら、上位の5件をまずはピックアップしてください。

その5件に対してまずは手紙を書けばいいのです。

この手紙についても、詳細は次号に持ち込したいのですが、とにかくお客さんに対して「会いたいので時間を取れませんか」との趣旨をつづったものを書いてください。

そして、この手紙を書いた後に電話をすると、少なくとも半分程度はアポイントが取れます。

“少なくとも”と今言いましたが、コンサルティング先で実際にやってもらったある工務店では、ほぼ100%のアポイント取得率でした。

アポイントさえ取れれば、たとえ5年ぶりであろうが10年ぶりであろうが、お客さんのお宅に堂々と上がることができるのです。

そこでリフォームの話をすれば、話の持ってき方によっては見積もりを取る所までは、意外と簡単に話は進んでいきます。

そこから先、実際に契約を取るまではハードルがもちろんあるわけですが、ある程度こなせば必ず契約をできる物件が出てきます。

10年~15年で外壁塗り替えが必ず発生することを理解する

私がここで指摘するまでもなく、一戸建ての外壁は一般的に10年から15年も経てば塗り替えをすることは周知の事実です。

この塗り替えには、一回で100万円、150万円という大きなお金がかかりますが、余裕のある方であれば“ポン”と簡単にでる金額ともいえます。

つまり、外壁塗り替えに該当する時期にさしかかった余裕のあるお客さんであれば、外壁のリフォームする確率はかなり高いと言えるのです。

これだけのアドバンテージが揃いながら、外壁リフォームの受注を取れないことは、何かがおかしいとしかいいようがありません。

実際には、外壁リフォームの訪問販売業者が、皆さんがお世話したお客さんのお宅の外壁を外から見て訪問販売をかけるわけです。

そして、驚くべきことに、それなりの営業成績を上げて受注を取っていくわけです。

この事実さえ知っていれば みすみす外壁リフォームの受注を彼らに取られることはないのです。

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