少しずつ明らかになってきたオンライン接客のコツと対応方法

ここ最近は大手の不動産会社の大半が、オンライン接客を取り入れているだけではなく、割と小規模な不動産会社もオンライン接客を導入し始めている。おそらくこれから1年程度(もしかしたらもっと短い期間)で、オンライン接客は一般化するだろう。

コロナの影響で、不動産業務は今、まさに大きな変化を遂げているが、そのなかでも「来店を誘導しない」ということは、ある意味大きな転換点であることに変わりはない。数年前まで、来店ではなく、オンラインでWEB面談をする不動産会社がここまで増えることを誰が想像できただろうか?

不動産業務において、オンラインの対応といっても、これがひとつに絞られているわけではない。先に述べたように、zoomなどを使いオンラインで顧客の物件探しの相談を受け対応する「オンライン接客」もあれば、スタッフが物件現地に向かい、オンラインで自宅にいる顧客とやりとりを行う「オンライン内見」もあれば、少しずつ一般化されている重要事項説明書をオンラインで読み上げる「オンライン重説」もある。

実際のところ、これら3つのオンライン業務は、使っているツールは同じであれ、注意点はそれぞれ異なることを忘れてはならない。

たとえば、オンライン重説であれば、いかに「重説の文字を見えやすくする」か、などや、「質問対応をどのようなタイミングで受けるか」などを気にしなければいけないし、また、オンライン内見であれば、「どのように撮影したほうがユーザーに見えやすいか」、などを気にしなければならない。

おそらくこのような個別のノウハウは、今まさにそれぞれの不動産会社で蓄積されているところであろう。しばらくすると、それぞれのオンライン対応の統一的なマニュアルなども売り出されていくことになるだろうと思う。

ちなみに、このような業務の変革期の時は、あまり社内での細かいルール化を徹底しないほうが良い。勿論、ユーザーの個人情報保護方法やログイン方法、使うツールの特定などは、積極的にルール化を図るべきだが、細かい営業テクニックなどは、柔軟に変えていったほうがよいだろう。現時点で重要なところは、所謂PDCA(計画→実行→検証→行動)をいかに回すかだ。

今のところ、スタンダードになっているノウハウはどの企業も見出せていないのが現状である。そうすると、いかに自社内でこれらの改善スピードを上げていくかが、とても重要になるかと思う。

オンライン接客の向上ポイント

さて、そんななか、今回紹介するのは、このオンライン対応のなかで、「オンライン接客」の向上ポイントを紹介しようと思う。
実際のところ、通常の相対する接客とオンライン接客は、どのように異なるのか。このあたりを整理しないことにはなかなか業務の全体像や向上点が見えてこない。

対応時間

まずひとつ挙げられるのが、対応時間の違いだ。通常、ご来店頂き接客応対する際、およそかなりの時間がかかってしまう。大体少なくてもヒアリングして物件紹介をイチから行い、内見に出発するまで、1時間半程度は時間を要するだろう。長い場合は2時間以上かかることも不思議ではない。

では、オンライン接客の場合はどうだろうか?コンサルタント先のいくつかの不動産会社さんの対応を見ると、「マックス1時間」が限度であるように感じる。正直、1時間を超えると、かなりユーザーのほうも疲れてしまう。オンラインだと諸々のニュースでも報道されているように、神経的にとても疲れる。おそらく視覚や聴覚を通常以上に、敏感にしているためだと思うが、オンライン面談後は、どっと疲れてしまう。ましてや初対面の相手なら尚更だ。

できるだけ、オンライン接客では、時間を短縮することが重要かと思う。できれば30分〜45分程度で切り上げるのがベストではないだろうか。

視認性の違い

ふたつめの実際の対応とオンライン接客の違いは、視認性の違いだ。接客時は、不動産会社の営業のかたとユーザーとのあいだに、当然といえば当然だが、机が置いてある。この机のうえで図面をだしたり、また路線図を見たりするのが通常の接客方法である。少し面談に疲れた際はユーザーは、店内の掲示物を見たりすることも多い。

では、いっぽうのオンライン接客の際は、どうだろうか?こちらも当然のことながら、「画面」しか見ていない。画面上で図面を共有したり、写真を共有したりするものの、とはいえ全ては「画面上」の視線内で行われる。これも実際のところ、意思決定に大きな差が産まれるように感じる。

オンライン接客を受けたユーザーの数名に聞いてみたのだが、不動産会社からユーザーにオンラインで共有される図面は、「あまり覚えていない」そうだ。通常の来店の際は、図面を手にとることもできるし、一緒にモニターを見る際に細かいところを拡大してもらったりと、それなりに記憶に残りやすくなっている。

しかしオンラインの際は、あまりこのあたりが記憶に残っていないようだ。とすると、図面などは事前に共有しておいたほうがおそらく良いのだろう。写真などの視覚的効果の高いものは、共有し、図面などの文字情報は事前に行うことが重要なのかもしれない。

ヒアリング量

また、オンライン接客と対面接客は、「ヒアリングの量」にも差があると思われる。

不動産仲介業でユーザーへの希望条件のヒアリングというのは、注力すべき最優先事項だ。勿論、不動産仲介業務のみならず、すべからく殆どの営業でもヒアリングはとても大切だろう。

対面接客の場合は、このヒアリングにしっかり時間をかけることが重要だとされている。なるべく顧客の希望条件を聞き、優先事項を定義し、エリアを特定していく。これを怠ってしまうとなかなか成約率は向上しない。

しかしオンライン接客だと、先に述べたように、あまりこのヒアリングに長い時間がかけられない。

また同時にヒアリングする順番もしっかり決めておかなければ会話があらぬ方向に流れてしまい、無駄に時間だけが経過してしまう。

また対面接客の場合、ヒアリングシートをどのように活用するかが重要なのだが、これも先に述べた視認効果により、不動産会社の営業スタッフとユーザーが共にヒアリングシートを埋めながら会話を進める、という作業は難しくなる。そう考えると、いかに事前にヒアリング内容を決めておき、またその所用時間を見越しておくかが重要だろう。長い時間をかけてのヒアリングは、オンラインだと逆効果になる可能性があることを否定できない。

会議や商談などでは、事前にアジェンダ(議題)を共有されることがある。打ち合わせの要点や議題を予め決めておき、会議を円滑に進めることが目的だ。オンライン接客においても、たとえばユーザーに事前にアジェンダを共有することで、時間のロスを防いだり、意思統一を図ることができるのではないだろうか。

まとめ

以上のように、たとえば、「オンラインの所用時間を45分程度に収める」、「図面などは事前共有」、「アジェンダを作りユーザーと共有しておく」などでオンライン接客自体のサービスを向上していくことが重要になってくる。

勿論、冒頭に述べたようにまだまだ上記以外でもサービス向上の余地はある。

是非、各社でPDCAを回しながら、オンライン接客の最適化を図ってみてほしい。

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