株式会社住宅新報にて毎年公開している「売買仲介実績」。
今回弊社にて2011年から2022年までの推移をまとめてみました。
単年で見ると中々分かりづらい、大手仲介の方針の転換や、変革が推移をみると見えてきます。
大手仲介会社様はもちろん、中小地場の仲介会社様も自社と競合する大手の動向を加味して、営業戦略を組まれるかと思います。
是非ご参考にしていただければ幸いです。
~留意事項~
- 本データは株式会社住宅新報社が公開している2011年から2022年の「売買仲介実績」をまとめたものです
- 紙面掲載社数は37社でしたが本記事では上位14社をまとめております(FC除く)
- データの正確性については担保しておりませんので、予めご了承ください
手数料
(単位:百万円)
法人全体の手数料収入の推移をまとめました。
特筆すべきは東急リバブル。
2020年までは3位で推移していましたが、2021年に初めて2位に躍り出ました。
新年度の2022年も急激な伸びを見せ、1位の三井不動産リアルティに迫る勢いです。
取扱件数
取扱件数も東急リバブルが急伸しています。
他の会社がほぼ横ばいで推移しているのに対し、東急リバブルは2011年から2022年の約10年間で約2倍に。
2位の住友不動産販売を抜くまでには至っていませんが、住友不動産販売が若干下降気味なため近いうちに逆転はあり得そうです。
取扱高
(単位:百万円)
取扱件数については、大手4社(三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブル・野村不動産ソリューションズ)ともに上昇推移にあります。
なお、ここでも東急リバブルが急激な伸びを示しています。
店舗数
店舗数では大和ハウスグループが2020年に急激な伸びとなっています。
ただ、これは集計方法の変更に伴うもので、実績との連動はあまり大きくないもののようです。
なお、住友不動産販売については、2020年を機に減少傾向に。
2017年に上場廃止をし、住友不動産の完全子会社化に伴う経営方針の変更と考えています。
(色々ありましたし、、)
※参考リンク
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ17IGE_X10C17A3000000/
手数料率
少々分かりづらいですが、上位の会社の一部で減少傾向にあります。
因果関係があるかはわかりませんが、2015年に週刊誌にて掲載された「大手仲介囲い込みの実態」からその傾向となっています。
なお、銀行系などの法人向け仲介を行っている会社では正規の手数料を取らないケースが多いため、一概にこの高低差が囲い込みの実態を反映しているわけではないと考えています。
また、弊社では両手取引自体は問題がない(むしろ売主・買主双方にメリットがある)と考えています。
※問題となるのは両手仲介をするために「囲い込み」をすることだと考えています
店舗当たりの手数料
(単位:百万円)
ここでは三菱地所リアルエステートサービスがずば抜けた数字になっています。
理由としては法人相手の高単価の大型取引が多いからではと推測しています。
そのため、都心以外のエリアで店舗を構えている企業には若干分の悪いデータとなります。
なお、その中で一般個人を中心に仲介を行う、東宝ハウスグループの伸びが顕著です。
元々、郊外への出店がメインだったのが、徐々に都心への出店を進めたためと考えています。
平均取扱高
(単位:万円)
ここも「店舗当たりの手数料」と同様の傾向にあります。
なお、少々分かりづらいですが、大手仲介は軒並み平均取扱高を伸ばしています。
2015年以降の不動産価格高騰に伴うものと推測しています。
まとめ
以上、「大手仲介会社売買実績」の推移をまとめてみました。
なお、今回ここで取り上げていない会社などの詳細情報については、Excelにまとめています。
下記より無料でDL可能ですので、ご興味ありましたらDLください。
無料DL https://store.f-mikata.jp/baibai-suii/
大手仲介売買実績Excel最新版”2011年~2022年の推移”
本データが皆様の事業のお役に立つことを祈っております。