兼ねてより噂されていた、レインズのCSV取得の制限が2019年10月1日に正式に発表されました。
※以下、「10/2東日本レインズからのお知らせ」より抜粋
●二次利用等の不正利用防止の為、レインズIP型ホームページ検索機能にて物件情報を取得する事を前提とする。
※Myレインズの自社物件管理機能においては現状通りとする。
※サブセンター経由でのデータ提供(ルール化等協議)<東日本>
元々はGWの長期システム休止の際に噂されていたCSV廃止。このころは2019年8月にCSVが廃止されると噂されていました。
当時機構に電話確認した際は、システム基盤の入れ替えのみでCSV廃止は検討してないとのことで、実際8月になっても特段動きはありませんでした。
それがここにきてCSV廃止を発表。
時期は2021年4月とまだ先ではありますが、CSV廃止に伴いどんな影響があるのでしょう?
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レインズ仕様変更(CSV廃止)で不動産会社にどんな影響があるの?
なぜこのようなことが起きたのか?
まず、なぜレインズがCSV廃止に至ったのか。
一番の要因は、不動産テック系の企業がレインズのデータを不正利用していることが挙げられます。
「レインズ情報取り扱いガイドライン」に情報の取扱いに関して記述があります。
これによると、レインズの情報は、不動産会社自らが不動産取引を成立させるために適正に利用することとだけに限定しています。
この言い回しだと解釈が難しいですが、
- 不動産会社がエンドユーザーに物件紹介するための利用
- 不動産会社が不動産査定時の根拠データとしての利用
このあたりの利用用途がメインとして据えていると私は解釈しています。これに該当しない利用の仕方はガイドライン上だとNGとなるわけです。
その為、宅建免許を持ってたとしても、ガイドライン以外の利用はできないということです。
もちろん宅建免許を持ってなくて、レインズアカウントを借りて取得することはアウトです。(双方罰せられる可能性があります)
なお、私の知ってる事例で一番ひどいところは、電話営業で「月○○円払うからレインズのアカウント貸して」と手当たり次第営業してました笑
流石に怒られていましたが。
CSVの廃止で影響を受ける会社
2021年4月のレインズCSV廃止はどんな会社に影響があるのでしょう?
思いつく限り並べてみます。
- レインズCSV取り込みを前提とした物件管理システムを提供している会社
- 上記を利用している不動産会社(主に物件メルマガなどで使用)
- 査定システムを提供している会社
- 相場サイトを運営している会社
こういった会社に影響がありそうです。
特に「査定システムを提供している会社」「相場サイトを運営している会社」の不動産テック系はサービスの根幹が揺らぐ可能性があります。
代替案として、PDFをOCR(手書きや印刷された文字を、イメージスキャナやデジタルカメラによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術です)で、テキスト化してから取り込む方法がありますが、仕様が分からない現状対策として現実的ではありません。
また、レインズに頼らずポータルサイトをスクレイピングして事例を集める方法もありますが、こっちはこっちでポータルサイトが連合を組み対策をしているとの噂があります。
100%の対策は難しいにしろ、そこに費やすコストを考えると苦しい展開が予想されます。
果たしてレインズ取得は悪なのか?
結論、ルール上ダメと言われているので悪にはなります。
ただ、このルールがエンドユーザーの為かと言われると賛否分かれるところです。
この手の話はよくアメリカが例に出されますが、アメリカはエンドユーザーに対してもレインズ的なものが公開されています。(詳細は割愛します。MLS等で調べてください)
要はアメリカは情報がオープンで不動産会社とエンドユーザーの間に情報格差が無く公正な取引ができるけど、日本は情報がクローズで不動産会社とエンドユーザーの情報格差が大きいから公正な取引ができないということです。
確かに情報格差で商売するのは今の時代に即さなくなってきてます。
レインズ公開を求める革新派の不動産テック企業と、業界全体を守るための保守派の不動産業界。
現在は後者に歩がありますが、不動産テックは今注目されている領域でお金がじゃぶじゃぶ流れてきています。
Amazonや海外不動産会社の日本市場参入も発表されたりしてます。巨大資本が入ってきて際に、今後この構図がどうなっていくか見ものです。
下記のページにてレインズをCSV化出来るおすすめサービスをご紹介しております。