一括査定の訪問査定で地元の不動産屋に勝った方法〜無名な不動産屋が勝つ為の3つのコツ〜

前回の記事では、マンションリサーチ社が過去に提供していた一括査定サービスの反響5件まで無料お試しキャンペーンを個人事業主の筆者が実際に試して、1件媒介獲得できた方法についてお話した。

今回は、一括査定からの反響で区分マンションの訪問査定から媒介獲得できた3つのコツについて。

顧客の属性や売却理由も様々なケースがあるので、あくまで1つの成功事例として参考にしてほしい。

コツ1・訪問前に査定物件を「理解」しておく

一言で言えば、知識(情報)武装するということ。

大抵の売主が査定を依頼して知りたいのは、

自分の物件はいくらで売れるか
どの不動産業者が一番高く買い取ってくれるか?

の2つだと言い切っても過言ではない。

なので、訪問査定の前には、必ず査定物件の成約事例や現在販売中の物件を確認し、机上査定書(説明資料)を準備する。

区分マンションであれば、レインズ以外にマンションナビでも成約事例を見ることができる。

次に、現在売出し中の競合となる物件の状況を知り、具体的な販売戦術を描写したイメージ図を必ず準備しておく。

コツ2・売主の状況を深く聞いてから競合を排除

物件に到着して名刺を渡してからすぐに「まず、物件をザッと見させていただきますね」と言ってクラックスケールを片手に物件を舐め回すように見るのは、印象が良くないのでやめた方が良い。

人は、最初の数秒で第一印象を判断している。

つまり、会った瞬間から物件を見て回るのは技術屋の行動なので、営業マンとして1番最初に取るべき行動ではない。

最初は、アイスブレイクの話題。

相手との共通点が見つかったら、次に真の売却理由を聞き出す。

そして、住宅ローンの支払い額や残債、固都税、管理費等の支出(痛み)の部分については、眉毛をハの時にして感情を込めてゆっくりヒアリングする。

査定価格が低くなりそうな物件の場合、仲介では儲けが少ないため買取を提案する不動産業者も多い。

そこで、買取業者に対抗するために、買取再販の利益構造を説明し、買取業者が得る利益は、仲介なら売主が当然得ることが出来るものだと説明しておく。

具体的には、「今の状況は辛いですよね。早く処分したい気持ち、わかります。でも、、、」と、仮にその物件を維持するのに月々10万円ほど支払っている場合、3ヶ月で30万円、半年で60万円の支出となるが、買取価格よりも数百万円ほど高い価格で販売する方が得策だと言い切る。

そして、キラーフレーズ「買取は最終手段ですよ」を言い放った後は黄金の沈黙。

ここでのもう一つのポイントは、
・買取価格は業者が決めるもの
・売出し(チャレンジ)価格は売主が決めるもの
ということを売主にキチンと分かってもらうこと。

そして、
・早く売りたいなら一般媒介
・高く売りたいなら専任媒介
という説明もこの段階で忘れずに行っておいた方が、心象が良い。

コツ3・他社にない特典を付ける

人は、物を買う時や意思決定する時には必ず「理由」が必要になる。

つまり、一括査定を依頼したばかりの売主には、どこの業者も同じように見えているので、どこよりも高く売るという姿勢に加えて、「専任で任せてもらえるなら、○○○○します」と売主が喜ぶ特典をはっきりと伝えよう。

競合よりもメリットがあると売主に信じてもらえれば、「生理的にあの人、無理だわ……。」と言われない限り、媒介は獲得できる。

おまけ・誠意は口じゃなく行動で表す

媒介獲得は、初回訪問時に獲得を試みるのが基本中の基本。

しかし、女性を口説くのと同じで「今日は、まだちょっと」とその気になっていない時に無理やり押し倒そうとするとその後は無い。

初回面談で落とせなかった時は潔く引き下がり、ラブレター(お礼状)を必ず出そう。

その際は、純粋にお礼の言葉と任せてもらえた時の行動内容、独自メリットなどを箇条書きにしたものを送る。

ラブレターは手書きで書くほうが、字は汚くても印字よりも遥かに熱意が伝わる。

ぜひ一度、あなたも試してみてほしい。

<次回は、物上げでやってはいけない3つのことについて>
なぜ、競合他社からもアプローチを受けているはずの所有者さんは、ほぼ一人でやっている看板力ゼロの不動産屋に任せてくれたのか?その手法や理由についてお話しします。

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