SREホールディングスの売上・戦略は? 2021-2Q

SREホールディングスの成り立ち

SREホールディングス株式会社は2014年4月、ソニー不動産株式会社として設立した、ソニー株式会社のグループ会社です。

アメリカの不動産仲介業界で行われている「エージェント制」を導入、国内の不動産仲介業で慣習となっていた「両手手数料」や「囲い込み」をなくし、透明性のある仲介業の実現を目差しました。

2015年7月にはYahoo! JAPANとの業務提携・資本提携をし、顧客が直接売却をおこなう「おうちダイレクト」を同年11月にリリースします。その後おうちダイレクト対応エリアの拡大を行い、現在、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・北海道・福岡県・愛知県に及んでいます。

2018年10月には、大阪府宅地建物取引業協会との提携により、おうちダイレクト法人向けプラットフォームサービスを開始し、同年10月には「新築IoTスマートホーム『AIFLAT』」事業を開始しました。

2019年5月には、東京都宅建協同組合との提携により、おうちダイレクト法人向けプラットフォームサービスを開始し、2019年6月1日付で社名をSREホールディングス株式会社と改称します。

2019年12月19日より東京証券取引所マザーズ市場へ上場し、不動産事業・ITプラットフォーム事業・AIソリューション事業の3事業を「AI×リアル」として結合させたソリューション事業を展開する、不動産業界では異色の存在となっています。

※参考文献
https://sre-group.co.jp/news/

SREホールディングスの全体の売上と利益

直近3期の売上と営業利益は以下のとおりです。

SREホールディングス,売上

設立以来4年目の2018期に通期黒字化を達成し、上場直後の2020期には売上高前年度比132.9%、営業利益175.2%を達成し順調なすべり出しとなりました。

四半期ごとの実績はまだデータが少なく、特記する傾向などはありません。SREホールディングス,売上

SREホールディングス,売上

1Q21、2Q21は新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、主に不動産事業の落ち込みがあり減収減益となりました。

SREホールディングスのセグメントごとの売上

セグメントは大きく2つに区分されます。

1. AI C&C事業
2. 不動産事業

SREホールディングス,売上

なお、セグメントは4Q20において変更したため、3Q20と4Q20では連続性がありません。また、セグメント取引消去前の実績にもとづくため、全体の売上高および営業利益の各数値とは一致していませんのでご注意ください。

SREホールディングス,売上

営業利益については2020期まで四半期ごとの内訳が公表されておらず、累計実績を表示しました。

売上高においては「不動産事業」の割合が高いのですが、営業利益は「AI C&C事業」がほとんどという状況です。

不動産事業は「不動産仲介サービス」が、コロナ禍の影響もあり振るわず、スマートホームサービス「AIFLAT」は、AIFLAT浅草につづきAIFLAT目白が9月に売却され営業利益微増となりましたが、不動産仲介サービスの赤字を補填できる状況には至りませんでした。

SREホールディングスの短期的な戦略

短期的な注目点は「不動産事業」の回復がいつになるかです。
まず利益のでているAIFLATは、2021年3月に竣工予定の「AIFLAT板橋イースト」「AIFLAT中目黒」の売上が来期になり、今期中の業績には反映されません。

不動産仲介サービスは反響数が回復してきており、3Q以降の業績回復に期待が持てそうです。

「AI C&C事業」はコロナ禍の影響はほとんどなく、不動産仲介業務支援サービスである法人向けプラットフォーム「おうちダイレクト」の契約増が見込まれています。一方、AIクラウドサービス・コンサルタントサービスは、コロナ禍の影響で活動自粛があったものの、順調に売上・営業利益の積上げが期待できそうです。

※参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2980/tdnet/1895615/00.pdf

SREホールディングスの長期的な戦略

エージェント制という不動産仲介スタイルを掲げてスタートしたソニー不動産は、不動産事業にAIとITを融合させた不動産テック企業を目差しています。

これまでの不動産取引におけるデータにもとづいたITソリューションは、2020期から他の産業(金融・電力など)にも導入されるようになり、同社のAI技術を汎用性のあるものへと進めています。

2020期末に中長期的な事業目標として、次の2つの具体的なテーマを掲げました。

1. AIによる不動産在庫管理機能
2. AIによる電力需給予測機能

セグメント別の売上および営業利益で気がつくように、不動産事業は売上の割に非常に低い利益率で終わっており、今期に入ってからは赤字がつづいています。

SREホールディングス,売上

しかし利益の面ではけっして貢献できていない不動産仲介サービス事業ですが、ソニー不動産として設立以来蓄積してきた不動産事業のプラクティスが、AIソリューションを進化させる原動力になっていると同社では分析しています。

さらに2015年から不動産事業に導入した以下のAIソリューションを、他の産業にどのように展開されていくのかが注目されるといえるでしょう。

・将来予測エンジン
・優良顧客特定エンジン
・マーケティングオートメーションエンジン
・不動産担保評価エンジン

※参考文献
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2980/tdnet/1833877/00.pdf

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