【宅地建物取引士】登録情報変更時の手続き方法は何が必要?

「登録している宅建士の情報を変更申請したいけど、変更方法がよくわからない・・・」
「結局、何の書類をどこに提出するの・・・?」
「自分が登録している都道府県の申請先や問い合わせ先を知りたい!」

宅建士は4つの項目(氏名・住所・本籍地・勤務地)に変更があった場合、変更手続きが義務付けられており、速やかに申請を行う必要があります。

しかし都道府県ごとに申請手段や申請先が異なっていたり、変更する項目に応じていくつか書類を用意しなければいけなかったりとついつい後回しにしがちです。

そこで本ページでは誰でもスムーズに申請が行えるよう、登録情報を変更する際の手続きをわかりやすく説明します。

本記事でわかること
  • 登録情報変更手続きの流れ
  • 申請時に必要な書類 ※項目別に解説しています
  • 都道府県別の申請手段や申請先

【宅地建物取引士】登録情報変更時の手続き方法は何が必要?

結論から言うと、申請書類”と”添付書類”を資格登録をしている都道府県に提出する必要があります。

※就職先や本店がある都道府県ではなく、現時点で自身が資格登録をしている都道府県で申請を行います。

用意すべき書類は全国共通ですが、申請先は県土整備部建築住宅課や公益社団法人宅地建物取引業協会など、都道府県ごとに異なります。

以下の表では、変更項目に関わらず必要となる”申請書類”項目によって用意する書類が異なる"添付資料"をまとめました。

変更項目 申請書類 添付書類
氏名 宅地建物取引士資格登録簿 変更登録申請書(様式第7号) ・戸籍抄本 1部 (発行後3か月以内、氏名の変更年月日の記載があるもの)
・宅地建物取引士証書換え交付申請書 1部
・宅地建物取引士証
・証明写真 1枚 (カラー、縦30ミリ×横24ミリ、撮影後6か月以内)
・返信用封筒 (定型サイズ、404円分の切手を貼付)  ※郵送のみ
住所 ・住民票抄本
・宅地建物取引士証書換え交付申請書 1部
・宅地建物取引士証
・返信用封筒 (定型サイズ、404円分の切手を貼付)  ※郵送のみ
本籍地 ・戸籍抄本 (本籍の変更が確認できるもの)
勤務先 特になし ※ただし、勤務先の退職証明書や現勤務先の入社証明書があるとよい

郵送で「氏名」と「住所」の変更申請をする場合は、返信用封筒を用意する必要があります。

各項目で必要となる書類については後半で詳しく説明しています。※表内の変更項目別リンクから項目ごとの説明に飛ぶことができます。

なぜ申請しなければいけないのか?

宅地建物取引業法第20条で義務付けられているためです

宅建士資格登録者は登録事項(氏名・住所・本籍地・勤務先)に変更が生じた場合、遅延なく変更を申請しなければいけません。

登録情報変更の申請をしなかった場合、

  • 取引士証の交付に関する書類が正しく手元に届かない
  • 別の都道府県に移転登録をする際にスムーズに手続きができない

というケースが起こります。取引士証は5年に1回更新する必要がありますので、業務に支障をきたさないよう、速やかに申請しましょう。

【都道府県別】登録情報変更の申請手段と申請先

登録情報に変更があった際の申請手段は主に窓口郵送の2種類です。(埼玉県のみ電子申請あり)

  • 窓口:都道府県ごとに指定された窓口へ足を運び、対面で申請を行う
  • 郵送:インターネット等で必要な書類をダウンロードし、会社又は自宅で書類を記載した後、郵送で申請を行う

急ぎの方は事前にサイト上で書式をダウンロードし、記載したのち指定された窓口での申請を推奨します。

以下の表では都道府県別にまとめました。(2023年1月6日時点)

※「△」:推奨していない又はお問い合わせが必要 ※「-」:サイト内では確認できなかった

 都道府県(リンクあり) 窓口 郵送 電子 申請先又はお問い合わせ先
北海道 - × 登録した総合振興局・振興局建設指導課
青森県 × 県庁県土整備部建築住宅課・公益社団法人青森県宅地建物取引業協会
岩手県 × 県土整備部 建築住宅課
宮城県 × 宮城県土木部建築宅地課
秋田県 - × 全ての地域振興局建設部建築課・建設部 建築住宅課
山形県 × 山形県県土整備部建築住宅課
福島県 - × 各建設事務所総務部行政課・南会津建設事務所総務部総務課
茨城県 × 公益社団法人茨城県宅地建物取引業協会
栃木県 × 住宅課 宅地指導担当
群馬県 × 県土整備部 住宅政策課 宅建業係
埼玉県 都市整備部 建築安全課 宅建業免許担当
千葉県 × 千葉県県土整備部建設不動産業課
東京都 × 東京都 住宅政策本部 民間住宅部 不動産業課 免許担当
神奈川県 × 公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会
新潟県 × 公益社団法人新潟県宅地建物取引業協会
富山県

※記載のサイトなし

× 富山県土木部建築住宅課、公益社団法人富山県宅地建物取引業協会、公益社団法人全日本不動産協会 富山県本部
石川県 - × 公益社団法人石川県宅地建物取引業協会
福井県 × 福井県土木部建築住宅課
山梨県 × 山梨県県土整備部建築住宅課 
長野県 - × 建設部建築住宅課
岐阜県 × 岐阜県庁建築指導課・建築事務所
静岡県 × 各土木事務所建築在宅課・くらし 環境部建築住宅局住まいづくり課
愛知県 × 公益社団法人愛知県宅地建物取引業協会・愛知県都市整備局都市基盤部都市総務課不動産グループ
三重県 - × 県土整備部 建築開発課 宅建業・建築士班
滋賀県 × 土木交通部 住宅課 管理係
京都府 × 公益社団法人 京都府宅地建物取引業協会
大阪府 × 一般財団法人大阪府宅地建物取引士センター・大阪府都市整備部住宅建築局建築指導室建築振興課
兵庫県 × 一般社団法人兵庫県宅地建物取引業協会 取引士講習センター
奈良県 × 奈良県庁(分庁舎6階)建築安全推進課(総務宅建係)
和歌山県 - × 県庁建築住宅課・各区域を管轄する振興局建設部
鳥取県 - × 東部建築住宅事務所・中部総合事務所 環境建築局 建築住宅課・西部総合事務所 環境建築局 建築住宅課
島根県 × 居住地を管轄する県土整備事務所・島根県土木部建築住宅課
岡山県 × 岡山県建築指導課・公益社団法人岡山県宅地建物取引業協会・一般社団法人岡山県不動産協会
広島県 × 住所地を管轄する各建設事務所
山口県 × 山口県土木建築部住宅課民間住宅支援班
徳島県 - × 公益社団法人徳島県宅地建物取引業協会
香川県 - × 住宅課 総務・宅地建物指導グループ
愛媛県 × 公益社団法人愛媛県宅地建物取引業協会
高知県 - × 土木部住宅課総務宅建担当
福岡県 × 県土整備事務所建築指導課
佐賀県 × 県土整備部 建築住宅課 総務宅建担当
長崎県 × 長崎県土木部都市政策課宅地指導班
熊本県 × 熊本県土木部建築住宅局建築課宅地指導班
大分県 × 各土木事務所
宮崎県 × 各土木事務所又は西臼杵支庁
鹿児島県 - × 県庁15階建築課管理係、公益社団法人鹿児島県宅地建物取引業協会
沖縄県 × 土木建築部建築指導課

コロナウイルス感染拡大の影響により、窓口ではなく郵送での申請を推奨している都道府県(群馬県、神奈川県、新潟県、京都府、山口県など)があります。最新情報は「宅建士 登録情報変更 ○○県」と検索し、各都道府県のHPでご確認ください。

郵送における注意点
  • 料金不足に気を付ける (簡易書留の場合は404円)
  • 宅地建物取引士証を郵送する場合、必ず簡易書留で郵送する
  • 返信用封筒を用意する

【項目別】 情報変更の申請に必要な書類

登録情報変更の申請には

  • 申請書類(どの項目を変更する際にも必要)
  • 添付書類(項目ごとに必要な書類が異なる)

が必要です。

    以下の表では、変更申請する項目ごとに必要となる書類をまとめました。

    書類 \ 変更事項 氏名 住所 本籍地 勤務先
    宅地建物取引士資格登録簿 変更登録申請書(様式第7号)
    戸籍抄本
    住民票抄本
    退職・入社証明書または確認できる公的な書類
    宅地建物取引士証 書換え交付申請書(様式第7号の4)
    宅地建物取引士証
    顔写真1枚(カラー写真・縦3×横2.4cm)
    返信用封筒 ※郵送のみ

    【全項目共通】登録事項を変更する上で必ず必要になる"申請書類"

    申請書類”はどの登録事項を変更する上でも必要です。

    • 宅地建物取引士資格登録簿 変更登録申請書 2部 (1部はコピー可)

    (画像:宅地建物取引士資格登録簿 変更登録申請書)

    ※左上「○○知事殿」の部分が各都道府県ごとに異なります。都道府県ごとのサイトでダウンロードまたは窓口でお受け取りください。

    【氏名】の変更に必要な"添付書類"

    氏名を変更する際には、下記4点(郵送の場合は5点)の添付書類が必要です。

    • 戸籍抄本 1部 (発行後3か月以内、氏名の変更年月日の記載があるもの)
    • 宅地建物取引士証書換え交付申請書 1部
    • 宅地建物取引士証
    • 証明写真 1枚 (カラー、縦30ミリ×横24ミリ、撮影後6か月以内)
    • 返信用封筒 (定型サイズ、404円分の切手を貼付)  ※郵送のみ

    宅地建物取引士証書換え交付申請書は都道府県のサイトでダウンロードまたは窓口でお受け取りください。

    【住所】の変更に必要な"添付書類"

    住所を変更する際には、下記3点(郵送の場合は4点)の添付書類が必要です。

    • 住民票抄本
    • 宅地建物取引士証書換え交付申請書 1部
    • 宅地建物取引士証
    • 返信用封筒 (定型サイズ、404円分の切手を貼付)  ※郵送のみ

    【本籍地】の変更に必要な"添付書類"

    本籍地を変更する際には、下記1点の添付書類が必要です。

    • 戸籍抄本 (本籍の変更が確認できるもの)

    【勤務先】の変更に必要な"添付書類" ※会社名、商号、免許番号変更の場合も含む

    勤務先を変更する際には、必須で必要な添付書類はありませんが、前勤務先の退職証明書や現勤務先の入社証明書があると望ましいです。証明書がない場合でも、退職や入社が確認できる公的な書類を用意しておくとスムーズに申請を行うことができます。

    注意転職や退職における変更だけでなく、勤務先の会社名や商号・免許番号が変わった際も手続きをする必要があります。

    よくある質問

    本人以外の代理人でも申請はできるのか?

    代理人でも申請は可能です。ただし、代理人の本人確認書類(運転免許証やパスポート等)と委任状が必要です。

    今まで登録申請を怠っていた場合はどうしたらいいの?

    登録事項に関する申請期間は設けられていないため、今からでも申請は可能です。しかし2回以上勤務先や氏名が変わっている場合は、1つ前から申請し直す必要があります。

    わからないことがあった場合はどこに問い合わせすればいいの?

    本記事の表内に各都道府県のお問い合わせ先を記載していますので、各機関に電話またはメールでお問い合わせください。

    まとめ

    • 宅建士に登録した情報に変更がある際は速やかに申請をする必要がある
    • 登録した都道府県で窓口または郵送にて申請をする
    • 変更する上で必ず必要となる”申請書類”と項目に応じて”添付書類”を用意する

    大まかな変更申請の流れを把握した上で、再度各都道府県のサイトで詳細に確認することで漏れなくスムーズに変更申請を行うことができます。

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