テナントの用途変更はどのように対応すればいいのか

「テナント募集」の広告を出すと「飲食店はできますか?」とか「物販をやりたいのですが?」といった問い合わせがあります。

的確に答えられないと、せっかくの契約のチャンスをみすみす逃すことになりますが、用途変更は専門家でも判断が難しい分野のひとつなのです。この記事では、テナントの入居に際して、用途変更の可否の判断基準と手続きについて分かりやすく解説をしていきます。

\ 不動産会社に役立つ資料を/
「無料」ダウンロ-ド

営業を効率よく行いたい、売上げに繋がるサービスを知りたいと思っている方も多いでしょう!

不動産会社向けのサービスは年々進化し、追客が自動化できるツールや、WEB上のお客様の動きがわかるツール過去事例がすべて見れるデータベースなど、知らぬ間に多くのサービスがリリースされています。

不動産会社のミカタでは、それらの資料を「その場で」「無料」でダウンロードできるミカタストアを公開しております。

売上げに直結する資料やアップセルに繋がるサービスもございますので、是非サービスサイトをご覧ください!

どんな用途に変更すると手続きが必要なの?

用途変更は、規模や用途によって建築確認申請が必要なことがあります。まずは、どのような用途変更であれば、建築確認申請が必要なのか解説をしていきましょう。

特殊建築物・100平方メートル超であれば申請が必要

建築確認申請が必要なケースは次の3つの要件がそろった場合です。

1. 従前の用途と異なる用途で使用する
2. 特殊建築物に用途変更する
3. 用途変更をする面積が100平方メートルを超える

この場合の用途とは「飲食店」「物販店舗」「病院」などをいいます。たとえばラーメン店を喫茶店に変更した場合、業種は異なっていますが、用途は共に「飲食店」に該当するので用途変更の対象にはなりません。

建築確認申請が必要な用途とは

用途変更に際して、建築確認申請が必要なのは、建築基準法の「別表第1」に掲げられた特殊建築物に用途を変更し、かつ面積が100平方メートルを超えるものです。特殊建築物には、主に次のようなものが該当します。

1. 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場
2. 病院、診療所、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎、福祉施設
3. 学校、体育館、博物館、図書館、スポーツ練習場
4. 百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、バー、ダンスホール、遊技場、飲食店、物販店舗
5. 倉庫
6. 自動車車庫、自動車修理工場

診療所は患者の収用施設のあるものに限られますから、町医者の診療所や歯科医院などは該当しないものの方が多いでしょう。また集会所の中には、冠婚葬祭場も含まれます。

この他にも特殊建築物該当する用途はいくつかありますが、ここでは代表的なものを取り上げました。

用途変更の手続きが不要なものは

テナントとして入居が想定できる用途の中で、用途変更の建築確認申請が不要なものには次のようなものがあります。これらは特殊建築物には該当しません。

「事務所、製造工場、工房、学習塾」

事務所はテナントとして入居するケースが多いもののひとつですが、建築確認申請は不要です。また学校は建築確認申請が必要ですが、一般的な規模の学習塾は不要です。

用途変更の建築確認申請は誰に依頼をすればいいのか

建築確認申請は事務所登録をした建築士に依頼するのが一般的です。行政手続き全般は、行政書士の業務ですが、建築に関する手続きは建築士法によって申請手続が認められているため、新築や増築の建築確認申請は建築士に依頼する人がほとんどです。

ところが用途変更に関しては、建築士の資格がなくても設計ができるため、必ずしも建築士に依頼をしなくても手続きを進めることができます。このため確認申請手続きも、行政書士もしくはテナントオーナー自らが行うことが可能です。

申請は検査済証が前提

用途変更の建築確認申請をする場合、入居する建物本体が検査済証を取得していることが前提条件となります。しかし万が一検査済証を取得していなくても、適法性が証明できれば申請をすることは可能です。適法性の証明については、管轄の地方自治体や民間の指定確認検査機関に相談をして可能な方法を模索します。

申請不要でも用途変更ができないことがあるので要注意

用途変更は、たとえ事務所や製造工場のように建築確認申請が不要であっても、用途地域に適合させる必要があります。

事務所が認められないのはどんな用途地域か

たとえば事務所への用途変更が認められないのは次の用途地域です。

  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域

これらの用途地域は基本的に住宅地を想定しているため、地域住民でない会社員等が出入りする事務所は認められません。

また第二種中高層住居地域では、事務所の床面積が1,500平方メートル以下で2階以下の階であれば用途変更が認められます。これ以外の用途地域では、第一種住居地域で3,000平方メートル以下という制限があるものの、事務所への用途変更は可能です。

店舗はどんな用途地域で営業できるのか

それでは店舗への用途変更はどうでしょうか。店舗の場合、用途変更の可否は面積によって異なってくるため、ここでは200平方メートルのカレーショップ(飲食店)への用途変更が可能な用途地域をみていくことにしましょう。

営業ができる用途地域は次のとおりです。

  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域
  • 準住居地域
  • 近隣商業地域
  • 商業地域
  • 準工業地域
  • 工業地域

やはり第一種低層住居専用地域などの住居系の用途地域では、飲食店を開業することはできません。ただし第二種中高層住居専用地域においては、2階以下の階に限り営業が可能です。

共同住宅の用途変更は要注意

用途変更の判断が難しいのは、必ずしも建築確認申請が必要ではないのに、建築基準法の制限が適用される点です。

近年、マンションやアパートの一部を福祉施設やギャラリーとして活用する事例が増えていますが、防火区画の規制があるので要注意です。これは一般的に「異種用途間区画」と呼ばれるもので、共同住宅とそれ以外の用途を防火区画によって区切る必要があります。

近年の鉄筋コンクリート造のマンションであれば、基本的には各戸ごとに区画ができているため、部屋単位で用途変更をすれば大きな問題はありませんが、築年数の古いマンションの場合、共用廊下との区画ができていない場合がありますから注意が必要です。

まとめ

用途地域への適合性を確認するためには、地方自治体が備え付けているパンフレットで示されている一覧表で確認する方法が便利です。ただし階数や規模によって微妙に可否が変わってくることがありますから、判断に迷った場合は、必ず地方自治体に直接確認しましょう。

テナントの募集前には、予め用途変更不可のものをピックアップしておくと、問い合わせに対してスムーズな対応ができます。適切な対応で入居者希望者を確実に確保しましょう。

不動産仲介業務効率化ツール9選 | 各シチュエーション別人気資料も紹介

不動産仲介にとって業務効率化は非常に大切なテーマです。本ページでは各シチュエーション別に業務効率化できるおすすめツールを紹介しています。

売上げUP・業務効率改善を検討している不動産会社様はぜひチェックしてください。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

よく一緒に読まれている記事