土地の前に電柱があっても大丈夫!?電柱が移設できるケースとは

立地の良い場所にある土地でも、「なぜか売れない」という土地が存在します。

もしかしたら土地の前に建っている電柱が影響していることもあり得ます。「電柱が原因じゃ打つ手がない」と考えているなら、それは大きな誤解です。電柱は移設が可能なケースがあるのです。

ここでは、電柱移設に必要な手続きや注意点などについてご紹介します。

土地の前に建つ電柱が邪魔に感じるとき

電柱,移設

一つ一つの住宅に電気を供給するためには、道路などに建つ電柱は必要不可欠です。しかし、電柱が建っている場所によっては、次のケースのように宅地など建物を建てるときに、邪魔になることがあります。

土地の前面道路の途中に電柱がある

土地の前面道路側に電柱が建っている場合、隣地境界付近なら邪魔にはなりませんが、境界から数メートル内側にあると、住宅などを建てるときに支障が出るときがあります。建物が建っていないときには意外と気が付かず、間取りプランを相談するときに、初めて気付くこともあります。

電柱を支える支線が土地の前にある

電柱,移設

電柱には、転倒を防ぐために「支線」といわれるケーブルが繋がれています。電柱そのものは隣地境界に建っていても、電柱から伸びる支線が横に張り出してくるため、土地に重なることは意外と多くあります。

住宅を建てる計画をするとき、カースペースにしようと考えていた場所に支線があると、車の出し入れの妨げになることがあります。

土地を駐車場などにするなら、電柱や支線はそれほど気になるものではありませんが、住宅や店舗など建物を建てるとなると、アプローチやカースペースなどに支障がでる可能性がありますね。

電柱があっても大丈夫!?電柱移設は可能

電柱,移設

土地の前にある電柱が「邪魔だな・・・・・・」と思っていても、「どうにもならないし・・・・・・」と諦めるのは早いです。

実は、電柱は「移設交渉が可能」です。全ての場所で移設できるわけではありませんが、事前に問い合わせて、移設が可能かどうかを確認することができます。

電柱移設の問合せ先

電柱移設を希望するときは、管轄の電力会社に連絡します。その際、該当する電柱に「電柱番号」がプレートに記載されていますので、住所とともに伝えましょう。

電柱を移設したい理由

電柱をなぜ移設したのか、その理由をきちんと説明できるようにしておきます。「なんとなく」という理由ではなく、「建物を建てる上で、車の出入りが邪魔になるから」など支障があることを伝えましょう。

移設時期の期限

電柱移設を申請してから、実際の移設までは約1カ月は必要です。もしも建物の建築計画があるなら、早めに動いておいた方が安心です。

移設の費用負担は?

電柱移設は、場合によっては申請者が費用を負担することがあります。一般的には移設が可能なら費用負担はないことが多いですが、事前に確認しておきましょう。

支線だけを移動することも可能

電柱そのものよりも、支線が邪魔になる場合は、支線だけを調整してもらうことも可能です。もちろん安全が優先のため、支線を移動できないこともありますが、希望があれば相談してみましょう。

電柱を移設するときの注意点

電柱,移設

電柱を移設するときには、次の点に注意しておきましょう。

移設後に近隣に迷惑がかからないようにする

移設後にどこに電柱が建つのか、必ず確認しましょう。なぜなら、移設場所によっては近隣に迷惑をかけることになる可能性もあるためです。

電柱を移設するということは、いままで電柱がなかった土地の前に電柱が移動するということです。もしかしたら、移動先の土地の所有者に支障が出る可能性もゼロではありません。電力会社としては、事前に移動先の近隣に承諾を取る流れですが、「拒否」することもあるかもしれません。デリケートな部分ですので、お互いが納得できる着地点をしっかりと話し合いましょう。

NTTと兼用されている

電柱は、電線の他にNTTの電話線も共有して利用していることがあります。電柱のプレートを確認して、NTTと共有しているなら、NTTとも交渉をすることになりますので、忘れずにチェックしておきたいですね。

まとめ

今回は、土地の前に建つ電柱の移設についてお伝えしました。電柱というと公共のようなものだからと、「移設する」という発想を持っていなかった人もいるかもしれません。しかし、100%ではないですが、申請すればきちんと相談することができます。

電力会社の担当者と現地確認をしながら、できるだけ近隣の迷惑にならないように、納得できる移設を進めることができるとよいですね。

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