不動産営業であれば、誰しもが憧れる「トップセールス」という言葉。
皆様の会社にも、必ず一人はいるはず。
不動産営業トップセールスの方々は、普段の生活を見てても意外と普通です。
ただ数字はしっかり作ってくる。
では、どのようにその数字を作っているのでしょうか?
今回は、実際に私が見てきた凄腕の不動産営業のトップセールスの方々が実際にやっているちょっとしたコツをまとめてみました。
不動産営業トップセールスがやってる売り上げを上げる4つのコツ
- とにもかくにも行動
- 「買わなくてもいいんじゃないですか?」と言える
- 初めて会ったその日に手紙を送る
- 契約後もお客様
たったこれだけです。
1.とにもかくにも行動
不動産営業トップセールスはまず行動量と行動の速さが違います。
これは全ての不動産営業トップセールスに共通しています。
普通の不動産営業マンと、不動産営業トップセールスの違いは、以下の通りです。
普通の不動産営業の場合
ネット反響は薄いからメール返信は後でいいや
数回電話して出ないからこの人はもう追客しない
今日連絡するって約束したけどもう時間が遅いから明日でいいや
不動産トップセールスの場合
ネット反響でもすぐ返信
つながらないお客様でも長期的に電話とメールを繰り返す
時間が遅かろうが、約束したことは守る
同じ事柄で比べてもこれだけ違います。
見てわかる通り、不動産営業トップセールスは当たり前の基本をやってるだけです。
この当たり前のことを、しっかりこなせるかが、長い目で見ると雲泥の差になります。
スポーツでも勉強でも何事も基本が一番大事なのです。
結局不動産営業(というか営業全般)は確率論ですから、行動量と成果は比例します。
100/100を決められる営業マンは存在しません。(いたら教えてください)
100件契約をとりたければ、1000、10000の行動が必要になるのです。
不動産営業トップセールスはこれが当たり前にできているのです。
2.「買わなくてもいいんじゃないですか?」と言える
「買わなくてもいいんじゃないですか?」これが言えるかどうかもトップセールスに共通してます。
私もたまに勉強も兼ねて、suumoに掲載されてる物件に問い合わせて不動産会社の営業を受けますが、物件の紹介しかしてこない不動産営業が一定数います。(本当に探してるので冷やかしではないです!)
ある程度、エリアや間取り、予算は聞いてからの紹介してくれますが、大抵見当違いの物件がきます。
なぜなら、なんで私が物件を探しているか分かっていないから。
ほとんどの不動産営業マンの方はこれを聞いてくれないので私から伝えるか、聞いてきても考慮してくれません。
スペック情報に合致する物件をレインズで検索して、帯を変えて送ってくるだけです。
一回ダメだったらそれ以上何もしてきません。
それでもたまたまマッチする物件があれば、契約に至るかもしれませんが、それはあくまで偶発的なもの。
厳しく言うとパートのおばちゃんでも契約できるお客様です。
なのでたまに聞いてくれる営業マンは、「おっ!」となります。
物件購入を検討する背景から、なぜ今なのかまで事細かに聞いてくれます。
その中で出てくるのが、「今無理して買わなくてもいんじゃないですか?」という言葉。
この言葉はお客様の、購入に至る背景が見えてないと中々言えません。そこまで深堀して背景を聞けているということです。
ちなみにただ言えばいいというわけではなく、この言葉にはちゃんとした意図があります。
それは、
・肯定してくるお客様は確度が低いから長期の追客にシフトをする
と、お客様の購入意思を図っているのです。
何も私のことを考えて言っているわけではないのです。(もちろんそう思わせないようにしてますが)
反論してくるお客様の場合
反論してくるお客様であれば、向こうから「欲しい」という状況になっているため、心理的に優位に立てます。
この段階でもう不動産営業のペースに巻き込めているので、あとはどう妥協してもらうかだけ。
この妥協ポイントも、その前のヒアリングでしっかり聞けているので、やりようはいくらでもあります。
(学区等の都合で立地重視であれば、予算や面積は多少我慢する必要がある等)
肯定してくるお客様の場合
反対に肯定してくるお客様であれば、付かず離れずの営業にシフトします。
このようなお客様に力を入れても疲弊するだけですし、何よりお客様側のストレスも大きいです。
「じゃあ今後定期的に周辺の物件情報だけ送るので、興味あれば教えてください」という風に切り替え、ちゃんと定期的に物件情報を送ってくれます。
その際に併せて意識したいのが、お客様との関係性。
営業マンとお客様という関係から、先生と生徒の立ち位置に持っていくのです。
※こちらの記事も参考になります。
ただの不動産営業でなく「専門家」になれば売却査定は勝てます
具体的に言うと、ただ物件情報を送るだけでなく、不動産購入にまつわる知識を併せて送ってくれます。
税金からローン、物件の選び方や考え方まで。
これをしっかり行うと、ただの不動産営業マンから、有益な情報をくれる良い人という立ち位置に昇格します。
その立ち位置になれると、お客様が勝手に物件を探してきて、「この物件紹介できますか?」となる可能性が高まります。(客付け営業では理想の形ですね)
もちろん100%そうなるわけではないですが、10%でも20%でもそうなればもうそのお客様は契約できたも同然です。
不動産営業トップセールスはこういったお客様をしっかり拾えているのです。
いつ言えばいいの?
ちなみに「買わなくてもいいのでは?」を言うタイミングはお客様によってまちまちです。
初回反響の電話でしっかり背景を聞けてそこまで持っていけるお客様もいらっしゃいますが、お客様側が警戒していて、購入の背景の本音を聞けない場合もあります。
一度案内をして顔を合わせてからのほうがいい場合がありますので、お気を付けください。
3.初めて会ったその日に手紙を送る
これも不動産営業トップセールスの大半が行っている手法です。
不動産営業トップセールスは案内や査定など、初めてお客様と会ったその日にお礼の手紙を送っています。
お客様も一人の不動産営業に問い合わせを入れているわけではなく、複数の問い合わせを入れているケースがほとんど。
一回あっただけで、強烈なインパクトを残せれば別ですが、中々そうはいきません。
その為、会ったその日にお礼の手紙を送り、インパクトを残しているのです。
お礼のメールを送るという不動産営業は多くいますが、他社がやっていることをやっても結局埋もれるだけ。
手紙までやっている不動産営業は少ないからこそ、手紙が輝くのです。
手紙を送ることで期待される効果は以下の通りです。
・比較されていない場合でも、困ったことがあればあの人に相談しようと思い出してくれる
これも100%のお客様に効果があるわけではないですが、響く方は少なからずいます。
ちなみに、これを実践している不動産営業トップセールスに話を聞いたところ、「周りの営業が手紙を送っていたら手紙も埋もれていくので別の方法に切り替える」とのことでした。
只やっているだけではなく、しっかり考えてやっているということが分かります。
他の不動産営業がやってないことをいかにやるか、という視点が非常に大事です。
4.契約後もお客様
不動産営業トップセールスは紹介やリピーターも多いもの。
ちなみに個人的に本当の営業力は、紹介とリピーターの数で測れると思います。
どれだけ数字を残せる営業でも新規の反響ばかりであれば、それはただ単に店の集客がうまいから。
本当に営業力がある不動産営業は、お客様がお客様を呼ぶ好循環をしっかり作れています。
脱線しましたが、契約したら全く連絡しなくなる不動産営業がいます。
売買仲介は契約後の業務上の接点はクレーム処理くらいしかないため、ある程度しょうがないですが、だからこそこちらから意識してお客様と接点を持つ必要があります。
年賀状や暑中見舞いが代表的ですが、その他にもいろいろ方法はあります。
下記の記事にまとめてますので、ご参考に。
不動産追客実践編 リピーターの獲得方法(実際の取り組みあり)
まとめ
以上、不動産営業トップセールスがやってる売り上げを上げる4つのコツでした。
どれも当たり前のことばかりで、拍子抜けしたかもしれません。
只、この当たり前のことをどれだけ積み重ねれるかが普通の不動産営業と、不動産営業トップセールスの別れ道。
不動産営業において、「これをやれば絶対契約できる」という必殺技はありません。
小さいジャブをいかに積み重ねれるかが重要です。
一つ一つは小さいですが、それを積み重ねて初めてトップセールスに近づくのです。
だからこそ、誰でもできることではないのです。
今回ご紹介したこと以外にも、不動産営業トップセールスがやっていることはたくさんあります。
「お客様宅にいったら靴下を履き替える」や「お客様宅で鞄を置くときはシーツを敷いてその上に置く(これは有名ですね。私の知り合いでも実際にやっている方がいました)」など。
いきなり全てをやろうとすると大変ですが、まず一つやってみる行動力が大事です。
是非、実践してみてください。