ウィルの全体の売上と利益
直近3期の売上高と営業利益は以下のとおりです。
売上高は前年比27.1%増となり営業利益は5.8%増となりました。
2020期は2Qにおいて、新型コロナウィルス感染症対策の緊急事態宣言が発令され、一時的に住宅取引の落ち込みがありました。
しかしその後持ち直し好結果を残すことになりました。
フィービジネスとリフォームの連携強化や、開発分譲事業の推進とワンストップ体制のシナジー効果最大化戦略に注力し、持続的成長と事業基盤の強化による高収益化に取り組んだ結果と総括しています。
四半期ごとの売上高は各四半期とも前年同期比でプラスとなりましたが、営業収益は4Qに集中しました。
ウィルのセグメントごとの売上
ウィルの事業は下記セグメントに区分されます。
2. リフォーム
3. 開発分譲
4. 賃貸(2018期までは受託販売)
5. 不動産取引派生
開発分譲事業の売上高は前年比67.4%増となり、売上高全体に対するシェアは57.7%となりました。
営業利益全体に対するシェアは流通事業が高く37.1%であり、開発分譲はそれに次ぐ26.8%となっています。
賃貸事業は次に見るように4Qで利益率が落ち込みましたが、通期では1,700万円の営業利益を残し前年比242.9%増となりました。
※参考文献
https://www.wills.co.jp/ir/database/pdf/N1095.pdf
ウィルの短期的な戦略
2021期は売上高82億3,500万円を予想し3.5%増の計画です。
経営戦略はこれまでどおり開発分譲「ウィルプロデュース物件」の販売拡大が主要な柱です。
流通事業では2021年1月と4月に、名古屋市内2店舗を出店し中部圏で7~8店舗体制を目差し、ドミナント戦略を推進します。
ウィルの集客は自社ウェブサイトがメインであり、2020期はアクセス数が100万人弱となりました。
2019期との比較では20万人近い増加であり、2021期はさらにアクセス数を延ばすため、次のようなコンテンツの充実を図るとしています。
・相場データ
・ハザードマップ
※参考文献
https://www.wills.co.jp/ir/database/pdf/N1105.pdf
ウィルの長期的な戦略
新規事業として家具事業を開始すると1月2日発表しました。
子会社ウィル空間デザイン株式会社が本社に隣接するビルを賃借し、延350㎡のショールームを開業します。
扱う商品は国産メーカー品が中心であり、数百社の製品がラインナップされる予定といいます。
※参考文献
https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202102/0014076163.shtml?fbclid=IwAR2JoSmGhUYpjTzU5buOum5M1YC6tuku7x9qM3ybyn0VIdCHkMe17bpAGF8
ウィルの最近のトピックス
連結子会社の株式を譲渡
100%子会社の株式会社游は富裕層向け高価格帯リフォーム事業をおこなっていました。
ウィルグループは一次取得者をメインターゲットとするため、事業間のシナジー効果を上げるため、ターゲットの異なる事業を切り離すこととしました。
株式会社游の全株式は大阪府吹田市本社の株式会社アートリフォームに、1億5千万円で2021年1月18日譲渡されました。
この結果2021年12月期の決算にて特別利益を計上し、リフォーム事業による業績の変化は今後の決算報告に反映されます。
※参考文献
https://www.wills.co.jp/ir/database/pdf/N1090.pdf
私募債「医療にエール」を発行
2021年3月25日、京都銀行を受託先とする京都SDGs私募債「医療にエール」を発行しました。
調達した資金は事業資金として活用すると共に、持続可能な開発目標(SDGs)の取組として、エリア内の感染症指定医療機関である兵庫県立尼崎総合医療センターへの寄付とします。