- 自分が所有している賃貸物件が大島てるに掲載されている
- 自社の管理物件が事故物件として登録されている
大島てるは事故物件情報共有サイトとして有名で、不動産を借りようとしている方だけでなく、不動産取引を行っている仲介業者も日常的にチェックしています。
そんな大島てるに事故物件として掲載されてしまったら、オーナーや管理会社は気が気ではありません。
特にオーナーは収入にダイレクトに反映するのでなんとしてでも情報を削除したいところです。
先にお伝えすると大島てるでの削除依頼は可能です。(しかも削除依頼は1分程度で完了します。)
※ただし事実無根の場合に限ります。
本記事では大島てるに掲載されてしまった場合の削除依頼についてご紹介いたします。
事故物件共有サイト「大島てる」を理解する
大島てるに事故物件として掲載された場合の対処方法の前に”大島てる”のポリシーや役割を理解する必要があります。
ポリシーや役割を理解しておくと、削除依頼するべきかどうかの判断材料にもなります。
公式サイト | 大島てる |
運営開始 | 2005年9月から |
事故物件掲載数 | 50,000件以上 |
「大島てる」は祖母の不動産事業を引き継いだ”大島さん”が心理的瑕疵物件の情報がほとんど見つからないことから、自分でやろうと思い立ったのがきっかけで始まったサイトです。
当初はスタッフ数名と事故物件の情報を集めていましたが、運用上、限界があり2011年からユーザー投稿型サイトに変更しています。
そんな"大島てる"のポリシーと覚えておきたいことは以下の通りです。
- 掲載されるのは事故物件だけ
- 徹底した情報管理
- 訂正や削除のリクエストを無視しない
- 正しい事故物件の情報は半永久的に消えない
- 誤った情報が投稿されることがある
掲載されるのは心理的瑕疵物件だけ
大島てるに掲載される情報はあくまでも一般的に取引される不動産(物件)の事故物件のみとなります。
公園や駅、樹海などの情報は一切掲載されていません。
事件・事故にあった物件はもちろん、自然死・孤独死の場合でも大島てるには掲載されます。
事故情報に特化した情報の管理
大島てるではユーザーから投稿された口コミのなかでも、指摘があれば余計な情報は削除して公開されるようになっています。
例えば、
- 大家の態度が最悪(個人的な恨み)
- 事件のきっかけは〇〇だ(推測)
などの情報は、閲覧者から指摘が入れば削除されます。
訂正や削除のリクエストを無視しない
大島てるのポリシーとして、「訂正や削除のリクエストは無視しない」というものがあります。
大島さんが過去に取材を受けていますが、下記のように述べています。
指摘を受ければ基本的には一旦削除するようにしています。
もちろん、そのあと事故物件であることが判明した場合は再度掲載しています。
削除申請は毎日来るそうで、削除依頼の来たものに関しては一旦非公開とし、事実確認を行ったうえで削除するのか・掲載をするのか決めます。
※事実確認はスタッフ自ら足を運んで確認することもあります。
大島てるから情報を削除したいと考えている方は絶対に覚えておきたい部分です。
正しい事故物件の情報は半永久的に消えない
大島てるに事故物件として掲載された場合、正しい情報であれば半永久的に削除されません。(半永久的とは”大島てるが閉鎖されない限り消えない”という意味です)
これは対象となる不動産が取り壊されても消えることはありません。
※大島てる側で取り壊しの情報が把握できないため
誤った情報が投稿されるが放置されることもある
大島てるはユーザー投稿型のサイトであることから、デマや嘘情報が投稿されることも少なくありません。
先述した通り、大島てるのポリシーとして「訂正や削除のリクエストは無視しない」というものがありますが、言い換えればリクエストがなければ放置されてしまいます。
この点についても大島さんは以下のように述べています。
一番問題なのが「誤った情報が掲載されているにも関わらず、大家が大島てるの存在を知らずにそのままになっている状況」です。
不動産オーナー、管理業務を行っている不動産会社であれば、必ず大島てるをチェックし、誤った情報が掲載されないように心がける必要があります。
【1分で完了】大島てるからの削除依頼の方法は”コメントを残す”
大島てるで削除依頼する方法は「該当の事故物件のページでコメントを残す」ことで対応してくれます。
※作業時間はたったの1分です。
ただし、掲載内容が相違していたり、事実無根である場合に限ります。
事故物件のページでコメントを残す
1.まずは対象となる物件を検索
大島てるより対象となる物件を検索します。
大島てる上のマップに表示される「検索窓」に住所を打ち込むと早いです。
2.該当物件にコメント
該当物件のページを開いたら、コメントを行います。
コメントは
- 削除要請する旨
- 名前(本名でなくてもOK)
- 連絡先メールアドレス
- パスワード
が必要です。
コメント内容ですが、特にフォーマットがあるわけではないので、
という文言だけで問題ありません。(事実無根の場合)
部分的に相違している点については、誤っている部分と正しい内容をしっかりと伝える必要があります。
削除申請から削除までの流れ
- コメントで削除依頼
- 運営側で一旦非公開
- 事実情報の確認
- 削除・再掲載の判断
削除依頼自体は1分もかからず完了しますが、運営側の確認作業に時間がかかる可能性があります。
審査に要する時間は公開されていませんが、毎日削除依頼があるということですので、気長に待つ必要があるでしょう。
※今回は削除依頼の順序をご紹介しており、実際に削除依頼は行っておりません。
事実の情報は”大島てる”から削除できない
「大島てるに事故物件として登録されている・・事実だが消してほしい」という方もいると思いますが、事実の場合、削除は難しいです。
過去、マンション地権者が「事実ではあるが掲載を削除してほしい!名誉棄損だ!」という民事訴訟を行いましたが、大島てるが勝訴しています。
孤独死・自然死でも削除は難しい
大島てるに掲載されて一番困るのは、「孤独死」「自然死」した場合でしょう。
事件・事故でもないのに心理的瑕疵物件として掲載されることはオーナーや管理会社はかなり損害を被ります。
残念ながらこういったケースでも大島てるに掲載されたら削除は難しいでしょう。
Yahoo!不動産の質問に以下のような質問があったので事例として紹介します。
大島てるのサイトに登録されました。高齢者が自然に亡くなって、すぐ家族が見つけてるのですが、『死体発見』となりました。おかげで、うちの住所を検索すると他に検索してる人がいるようで、すごく悲しくなります。
友人や知人に住所を教えるのが苦痛です。私は訪問介護の仕事で、孤独死、風呂場の事故死、自然死で発見数日後の高齢者を何人も見ていますが、大島てるのサイトにはそのような家やマンション、どこも登録されてません。どの家でも高齢者の死はあるのに納得いきません。こんなところで訴える私は小心者ですが(・・;)、大島てるのサイト、なんとかなりませんかね。引っ越しはできないし、辛くて辛くて悩む日々です。
Yahoo不動産|質問
こういった孤独死に対する”大島てる”側の見解は以下の通りです。
下記を見れば削除は難しいと判断できます。(以下インタビュー)
「大島てる」では、不動産業者だと告知しない自然死や孤独死があった物件も事故物件として公開していますよね。
これには何か理由があるのでしょうか?私のポリシーは「情報は全部出して、あとはユーザーにゆだねる」です。
例えば、いくら自然死だからといって「腐敗が進みウジが大量に沸いていた部屋」と聞けば、あまり住みたいとは思いませんよね?前編でもお話した通り、ハンコを押すか押さないかに影響するような情報を隠してはいけないのです。
大島てるに孤独死の物件も掲載されているのはそのためです。そういった理由があるんですね。
ただ、一般の不動産業者が事故物件として告知していないにも関わらず、大島てるで事故物件として公開されていると、大家から「営業妨害だ!」と恨まれそうですが……。
もちろん、そういったクレームが寄せられることもあります。ただ、それで削除するようなことはありません。
誤解してほしくないのは、私たちは別に大家を陥れようとか、営業妨害しようとか、そういう気持ちは一切ないということです。繰り返しになりますが「情報は全部出して、あとはユーザーにゆだねる」。このポリシーに則って運営しているにすぎません。
大島てる側としてはあくまでも心理的瑕疵物件は隠すことなく情報を出して、ユーザーにゆだねるポリシーです。
こうしたポリシーから孤独死・自然死の場合でも削除は難しいと言えます。
まとめ
最後になりますが、大島てるはあくまでも心理的瑕疵物件の共有を目的としているサイトで、物件オーナーや管理会社を陥れる目的は一切ありません。
誤解してほしくないのは、私たちは別に大家を陥れようとか、営業妨害しようとか、そういう気持ちは一切ないということです。
繰り返しになりますが「情報は全部出して、あとはユーザーにゆだねる」。このポリシーに則って運営しているにすぎません。
事実無根であればコメント欄から削除依頼しましょう。