こんにちは、株式会社SHO-SANの高谷と申します。
今回のお話は、私が独自に考える
「工務店の広報を担う人材に求められる“思考性“」についてです。
広報担当者さんの採用や、自社内でマーケターを育成したい時に是非とも参考の一部にしていただければと思います。(このまま本記事を広報担当者様に読んで頂くことで、マーケティング領域の中で身につけるべきスキルの方向性提示になるかと思います)
結論からいえば、下記の3つの思考性のある人が広報部門にいると成果が上がりやすいと私は考えています。
2.「戦略思考」ができる人
3.「最上志向」を持っている人
なぜこの3つの要素が重要なのか、一つずつお話させていただきます。
1.仮説思考
マーケティングとは、「仮説を立てる」「実証する」ことの繰り返しです。
初めから正解には辿り着きません。そもそも正解がありません。正解を作る必要があり、「正解を探っていくための過程」こそが集客戦略だといえるでしょう。
何も見えていない中で、いかに現状を把握し、問題を理解し、目標設定ができるか。
この仮説を立てるスピードと正確さが、マーケターに求められるスキルです。
たとえば「チラシをまく」を例にしましょう。
これにしても、どこに・どんなデザインで・どんな内容で実施するかによって成果は大きく異なります。
もちろん、最初から最適な施策はできません。
しかし、商品の価格帯やエリアの特性、過去の事例など、
限られた情報の中で適切な仮説が立てられれば、早い段階で上手くいく確率は少しづつ高まっていくはずです。
仮説思考ができる人は、情報の絞り方が上手いものです。
そのため、数の多い情報からでも的を得た仮説が立てられます。
また、その逆もしかりで、少ない情報に対する解釈の広げ方も上手いです。
結果として、成果があがるスピ―ドが早くなることに繋がり、集客にかける予算を引き下げることにも期待できるでしょう。
仮説思考は業務の過程でも身に着けられますが、中には元から素質を持った人もいます。
これは私見ですが、「現状分析」を重視する人は素質があるといえます。
たとえば、チラシをまくにあたり「過去の成果を見せてください」「これまでのデータをください」と一次情報を求めるような人です。
こういう人は仮説を立てようとする姿勢が見られるため、マーケターの素質があるといえるかもしれません。
2.戦略思考
戦略思考ができる人はざっくりいうと、いわゆる「効率が良い人」です。
皆様のクラスにも「なにもやっていないように見えてテストで100点取る子」が一人は居たのではないでしょうか。
その子はきっと、戦略思考ができるタイプだと思います。
要は、目的に対しての最短距離を見抜くのが得意で、人より要領よく成果を上げられるタイプの人間です。
別の例を挙げると、冷蔵庫のありものでささっとおいしい料理ができる人も戦略思考に強いタイプだと思います。
限られた選択肢しかない「冷蔵庫にある食材」の中から、目的である「おいしいものを作る」という行為を、最短の工数で考えて、最短の工数で実際に作るということは、戦略思考の賜物だからです。
集客においても、予算や時間が限られた中で成果を最大化するためには戦略的思考が不可欠です。
目的設定を明確にし、限られたアセット(資産=人、モノ、金)の中で自社の強みや特徴をかけ合わせた施策を戦略的に生み出し、実行し、検証する。この効率の良さは、集客戦略そのものの効率に直結します。
戦略思考ができる人は、「楽」な道を効率の良さから選んでしまうこともありますが、楽することを目的にしてしまう志向性を製菓を出すことに転換することが出来れば組織にとって非常に有益な人材になることは間違いありません。
そういった意味では、戦略思考を持てる人を集客組織のトップに据えるのも一つの手だと思います。
なぜなら戦略思考ができる人は、「人」こそ最も貴重で最高級のアセットとして考えられるようになると、成果に対する人遣いも抜群に上手くなると考えるからです。
ただ誤解頂きたく無いのが、積み上げタイプの人材もマーケティング組織には絶対に必要な人材だと考えています。
戦略思考タイプの人間は、コツコツ成果を積み重ねることはやや苦手だと思われますので、積み上げタイプの人材の特性無くして、集客成果は上がりません。
3.最上志向
最上志向の持ち主は、人・モノ・施策のどれに対しても「いいところ」に目を向け、それをもっと伸ばそうとする能力が高い人です。
簡単にいえば、ポジティブな人間だと言い換えられます。
集客戦略は、PDCA(計画Plan・実行Do・検証Check・Action改善)の繰り返しです。この過程では、うまくいかないことのほうが多いと思います。
しかし、うまくいかないことほど「うまくいかないことを学べた」「次はこうすればうまくいくはず」と前向きに捉えることができれば、集客戦略は確実に進展するでしょう。
人は誰しもネガティブになると、途端に思考が停止するものです。
ダメだ。どうしよう。無理だ。と足踏みしてしまいます。
だからこそ、「いいところ」に目を向けることが大切なのです。
成功したものを更に良くすることが集客戦略全体の伸長に繋がるのであり、失敗したことを成功のための養分とすることが、マーケティングでは重要だといえます。
広報の人材を採用する、育てるといったときには、その人の思考性をまず見てみるといいかもしれません。
今回お伝えした3つの思考性を先天的に持っている人もいますが、思考性は鍛錬することも可能だと考えます。
私が考えるそれぞれの思考の鍛錬の仕方に関しては、また後日に。
それでは、工務店領域のマーケティング機能の発展を祈って。
株式会社SHO-SAN
代表取締役社長 高谷一起