1月も半ばも過ぎた。
今は繁忙期の真っ只中である。
一部の需要の変化はあるが、去年や一昨年よりも賃貸市場は、活況のようだ。
ただコロナの状況などによって、市況が変わることもゼロではないので安心はできないが。
また、先程も述べたように一部の法人の異動や特定のエリア、募集金額帯の物件は苦戦してるようである。
これはやはりコロナ禍による経済的な影響が背景にあるだろう。
全てがコロナ前に回復するのは、賃貸市場限定で考えると来年以降になるかもしれない。
とはいえ、いずれにしても今は繁忙期だ。
どこの不動産会社もかなり忙しい。
仲介業務の繁忙期の対策として「すぐに実践できるもの」を今回は紹介したい。
ちなみに、今のような時期になってくると繁忙の対策といっても、戦略的な打ち手というのは打つことはできない。
単純に時期的に間に合わないのだ。
この時期に人員を移動させたり、営業フローを見直してもリスクのほうが大きい。
そう考えると、今から打つことができる対策は限られてくるのだ。
たとえば反響対応するスタッフの対応順番を変えたり、物件入力などの業務のリソースを再配分したりすることなどがそうだ。
極めて短期的な戦術で戦っていくしかないのである。
ところで、賃貸仲介業で一番重要なゴールの指標は当然のことながら「売上額」である。
だが、この「売上額」の認識は各社バラバラである。
申込金額をベースに売上計上する会社もあれば、鍵渡し日を計上日にする会社もある。
しかし一番多いのは「契約締結日」だろう。
重説を読み、契約締結を実施した日が計上日となる。
実際に、この日を計上日と設定している仲介会社が圧倒的に多いのではないだろうか。
そして、上記のような計上方法を実施している会社では、繁忙期は「いかに契約数をこなすのか」が重要になってくる。
当然のことながら、申込日から契約締結日の間隔が長くなればなるほど、キャンセルの確率は高くなる。
またこの時期になればなるほど、他物件へ、または他社へ浮気をしたくなるユーザーも多くなる。
そう考えると「いかに早く申込から契約締結まで進めるのか」はひとつの繁忙期対策であるだろう。
今回は、契約締結までのスピード向上テクニックをいくつか紹介したい。
自社の申込日から契約締結日までの経過日数の認識
売上の安定しない仲介店舗は、この経過日数がとても長い。
逆に売上が良い店舗は、この日数が短い。
意外にも、この日数を記録し店舗で目標設定をしている企業は少ないのでないだろうか。
ちなみに一般的な平均日数は首都圏では14日程度になる。
また、この契約日数設定を行うことはスタッフの動きを大きく変えるきっかけになりえる。
まず早く締結するためには、申込の段階である程度の審査に必要な情報をユーザーから得なければいけないし、スケジュールも事前に伝えなければいけない。
契約日程の主導権を持つことは立派なサービス向上にもなるのだ。
是非、一度社内で申込〜契約締結日までの数値を確認し、目標設定してみてほしい。
申込みのクロージング時に、スケジュールを固める
前回も紹介したが、内見での申込時に卓上カレンダーなどを手に、ユーザーに引き渡しまでのスケジュールを共有する。
これもとても効果的だ。
不動産会社が思っている以上に、ユーザーは契約までの手続きがわかっていない。
ユーザーに契約手続きの流れと、スケジュールを申込時に共有するだけで、キャンセルはグッと減るし、契約締結の日数も短縮される。
各管理会社の審査内容や提出書類を取りまとめる
とある仲介会社では、各管理会社の申込方法や審査提出書類や契約の場所、方法がデータベース化されていた。
これだけでも凄いことなのだが、その会社はさらに、ユーザー送付用に各管理会社それぞれの契約案内のテキストを雛形化していた。
これを行うことで、申込後のフォローが完璧になる。
仲介業務の大変な部分は各管理会社によって、契約の案内方法が異なることである。
ひとつひとつ確認をし、ユーザーに案内するよりも「ナレッジの共有」としてこうしたものをデータベース化し、経験浅いメンバーでもすぐに対応できるようにしておくことが、大切だ。
引き渡しまでユーザーとのコミュニケーションの感覚を開けない
管理会社によっては、どうしても入居審査が長引くケースもある。
そうした場合、ユーザーの入居日が徐々に後ろ倒しになってくる。
このようなケースになった場合は、だんだんとユーザーも不安になってくる。
当然といえば当然かもしれないが、引っ越しの手配などもできない状態が続くことは、なかなかのストレスだ。
管理会社からの審査回答等の返答が遅い場合でも、仲介会社はユーザーに定期的に連絡を取り、現状報告をしなければならない。
ベストは毎日、進捗報告を行うことだ。
こうしたユーザーのフォローが、キャンセルを減らし、ユーザーの信頼を得ることに繋がる。
逆に、管理会社の連絡を単純に右から左にユーザーに伝えるだけでは、ユーザーは仲介会社に対してフォローが少ないと感じるだろう。
申込み後もこちらから定期的に連絡し、フォローすること。
これは繁忙期のみならず、日常的に習慣化することが重要だ。
以上のように、この時期になってくると「契約数」が重要になる。
いくら申し込みをたくさん獲得しても、キャンセルが多かったり、契約日が後倒しになり、売上の計上ができないとやり切れないだろう。
上記の取り組みはすぐにできる対応である。
是非、今からでも導入してみて欲しい。
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