展示場覆面調査会社から聞いた〇〇な仰天話!

今回のコラムはいつも以上に慎重に書かせていただきます。

実話なので多少ぼかして書く部分もありますがご理解ください。

しかし本筋には影響のないぼかし方ですので、そのあたりは大丈夫です。

「展示場覆面調査会社」とタイトルで銘打ちましたが、正確に表現すると“住宅展示場の覆面調査もするがいろいろやるよ”ということになります。

覆面調査は今や様々な業種で当たり前のように行われておりますが、住宅展示場でも皆さんが知らないうちにいろいろと入り込んでいます。

気づいていない方も多いと思いますが・・・

どんな経緯で覆面調査が展示場に入るのか?

自社の営業チェックが目的の場合が最多

大多数はこれでしょう。

実際のケースをご紹介します。

関東圏のある中堅規模の住宅会社であるR社。

営業マンは数十人とさせてもらいますが、展示場接客の実態を知りたいということで社長からこの会社に依頼が入りました。

数字が取れているときはいいのですが、少しでも下落傾向が起こると経営者は不安を感じるのも当然。

また、展示場の来場者が減ることにも敏感に反応します。

展示場来場者が減るということは契約数もそれに準じて減りますから、経営者としては反応せざるを得ません。

会社の約束事を守っていない!と社長が激怒

関東地方の住宅会社であるR社。

社長の指示で「接客時には必ず会社案内を着座して行うこと」と厳命。

たしかに一時はやっていたのですが、社員数が多くなり時間も経ってくるとなぁなぁな状態に。

そんな実態を社長も気づいていましたが、調査会社に依頼をして映像にそれを証拠として残そうと考えたのです。

調査会社と綿密な打ち合わせをした会社幹部と調査直後に話をしましたが、会社幹部は社長の雷が落ちるのではないかと戦々恐々でしたね。

そして調査当日を迎えます。

この時は午後2時だったのですが、2年生社員のJ君が展示場にいることを確認した上で調査員が潜入。

60分程度の接客を終えた調査員は退場しました。

このビデオは私も見たのですが、ものの見事に会社案内をすっぽかしているのです。

会社説明用の説明シートがしっかり準備してあるのに説明は皆無。

このことを調査会社から報告を受けた社長は大噴火。

「俺があれほど指示したことをなんでお前らはやらせないんだ!!」

噴火の矛先はJ君ではなく幹部社員へ。

ある程度の組織になると当然こうなります。

そして、その幹部氏がJ君を呼ぶのと同時に直属の店長も呼びつけて厳しく叱責、という流れになったのです。

余談ですが会社案内は有効な手段

話はそれますが接客の際に会社案内をしっかりすることは大事だと私は考えています。

私のコンサル先であるU社でもこれを実践させたのですが、明らかに着座率が向上して契約に寄与しています。

「弊社のご案内をさせていただきたいので、5分だけお時間をもらえませんか?」と聞いてもらえば、かなりの確率で着座して話を聞いてもらえます。

J社ではこれ以来しっかりと会社説明をする体制に

話を戻します。

社長が激怒したJ社ですが、この1件以来は会社案内ルールが完全に定着しました。

営業マンが展示場で接客するシーンを数回見学しましたが、会社案内を着座状態でしっかりとこなしている姿を何回も見ていますし、お客さんの満足度も明らかに上がっているのを実感しています。

中にはきわどい行為もあるようなないような・・・

今書いたのは社長了解のもとで自社完結する覆面調査です。

何の問題もないでしょう。

調査された側の営業マンはたまらないですが、本人にとってもいい機会だと私は思います。

ただ、どうしてもきわどい調査も出てきます。

調査会社の社長から聞いた話ですが「競合会社の接客を見てみたい」となるらしいのです。

要は競合会社お接客をスパイしてほしいということですね。

自社の接客調査をやると、次に出てくるのは他社のこと。

これは自然の流れ。

非常にきわどい話になりますが、調査会社としては頼まれると基本的には何とか受ける方向に行くようです。

「〇〇社はどうなんでしょうね?」と自社の評判を質問させたらどうなった?

実際に撮影した映像と敵会社に潜入した報告書を見ながら社長への報告現場で同席したことがあります。

L社長「(撮影ビデオを見ながら)こんな接客トークをしているんやね。なかなかうまいもんやな」
調査員「私もここまでうまいとは思わなったですが、実にそつなく接客しますし話の流れもよかったですよ」
L社長「そうなんだ・・・あっ、面白い質問してるじゃない」

社長が発した「面白い質問」とはこれ。

「ところでL社さんってどうなんですかね?」

敵会社の営業にこう聞いた時の反応ですが、この時驚いたのが調査対象会社営業マンから出てきた言葉。

とにかく出るわ出るわの悪口のてんこ盛り。

今どきあんな営業マンがいるんだとびっくりする悪口営業。

ほかのシーンがまともだっただけに、このシーンが際立っていました。

具体的な悪口は書けませんが箇条書きにするとだいたいこんな感じです。

〇あの会社は評判が悪い
〇粘れば最後は値引いてくる
〇営業マンの定着率も最悪
〇設計の質が低い
〇耐震等級3ではないので極めて危険
〇業界のなかでも評判が最悪

耐震等級3を積極的にとっていないことは当たっているのですが、それ以外は完全に風説の流布。

いくらなんでもひどすぎます。

L社長は当然怒り心頭ですが、公に抗議するわけにもいかないので、怒りの持っていきようがない様子でしたがね。

ほかの競合会社への潜入調査ではでたらめな営業マンが登場

同じくL社依頼の競合調査ビデオです。

既述の潜入会社とは別の会社ですが、これもたまに競合先として当たる住宅会社。

同じように潜入調査員が撮影したビデオを見ながらの報告です。

この時驚いたのは悪口ではありません。

対応した営業マンはどう見ても40代前後。

ひょっとしたら転職組かもしれませんが新卒入社でないことだけは確実。

でたらめな嘘を平気で話す営業マンだった

いまどきこんな営業マンがいるんだというくらいのでたらめぶりを発揮。

ひょっとしたら故意に嘘を言っているのではないかというくらいのひどさでした。

〇震度8でも耐えられます(本当にこう言いました!)
〇融資は絶対に通しますのでまず契約を
〇実際のC値は日本一ですね
〇土地情報は必ず弊社に集まってきます

これ以外にもまだまだあったのですが、地域と会社が特定されてしまう情報なので控えます。

ただ、とにかく笑ってしまうほどの嘘のオンパレード。

しかし、L社長は逆に安心していました。

こんなレベルの低い営業ならばうちは大丈夫だということです。

自動車ローンをうちが肩代わりしますよ

こんなことを言う会社もありました。

さすがにいかんと思うのですが、実際には横行しているのでしょう。

住宅ローン審査では種々のローンを抱えていることは不利になります。

ですから、自動車ローンをいったん肩代わりして解消し、オーバーローン分で返済させるわけです。

私が工務店経営者ならば間違ってもこんなことはやらせません。あまりに危険ですからね。

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